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SPECIAL 特集

目指せ、追い越せ、ハリウッド★スター LAに行った日本人俳優たちの現在(いま)!

ハリウッドの固定イメージ、ゲイシャを変えたい…芸舞妓を通して本物の日本文化を伝えるために-監督・女優 曽原三友紀

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元アナウンサーで、社交ダンスの米東海岸チャンピオンという経歴の持ち主、 曽原三友紀。NYでの結婚生活に終止符を打った後、心機一転、LAに住まいを移し、女優業に本腰を入れ始めた。近ごろの日本ブームで、映画やテレビ出演のチャンスも増えていたが、まわってくるのはやはり“ゲイシャ”役。役作りのために京都で京舞を習うほど入り込んだが、研究熱心な曽原がガマンならなかったのは、お風呂につかっている主役の肩をもんだりするような、ハリウッドにあるゲイシャの間違ったイメージ。

「絶対そんなことないのに…」、嘆くだけなら誰にでもできた。そこから一歩飛び出すため、女優から転身、監督・曽原三友紀の誕生だ。

メジャーデビューは『エイリアス』

曽原の最初のメジャー出演作品となったのは、TVドラマの『エイリアス』(02)。ジェニファー・ガーナー演じるシドニーが、芸者に扮して敵陣に入り込むというシーン、そこに同じ芸者役で登場していたのが曽原。

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「最初、写真だけでオーディションが決まりました。そのころ、すごーく変な芸者の写真を撮っていたんですけど、とりあえず(その写真で)着物を着てかつらをかぶっていたから(笑)。キャストの人が見て『芸者だったら、この子!』と思っちゃうみたい。写真は重要ですよね」。

その後のオーディションでは、着物持参、審査員の前で自分で着物を着るというオーディションが行われ、審査にパス、出演が決定。
「不思議なオーディションでしょう?」と曽原は言う。

芸者役のオーディションは、写真や着付けができることだけで決まることもあれば、3回呼び出されても最後に落とされることもあるそうだ。
社交ダンスのダンサーとして出演を熱望していた日本映画の米リメイク『シャル・ウィ・ダンス』では、チャンピオンという肩書きがあったにもかかわらず、オーディションにさえ、声がかかることはなかった。

「私、芸者以外だったらこれしかないと思って、オーディションに書類を出したんです。けれど向こうがアジア人を求めてないので、コールもされなかった。タイプキャストだから。オーディション用の写真を見て、まず写真で選ばれる。日本人だからっていうよりも、人種や年齢とかキャラクターとか、そういうのもありますね」。

制作側が、始めからこういう人をこの役に当てはめようと、該当する俳優を選んでいくのがタイプキャスト。

インテリジェンス、そして自信が求められるオーディション

曽原が必ず呼ばれるオーディションとは?

「いわゆる若い子の役じゃなくて(笑)、私くらいの年齢(30代)だと、芸者さん、お母さん、または弁護士かお医者さんみたいな役ばっかりなんですよ。若い子の役だと、スタイルがいいと決まったりすることがあるんですけど、いわゆる弁護士さんとかお医者さんの役というのは、すごく頭がよいように見えないといけない。インテリジェンスな英語をしゃべれないといけないんです。

たとえ完ぺきに台詞が覚えられたとしても、(オーディションで)よくアドリブもさせられるんですね。日本語だったら絶対できるという自信はあるのに、すごくインテリジェンスな会話を常日頃から英語でやってないと、かなりこれはしんどいと思いました。それにこの手のオーディションには本物のお医者さんや弁護士さんもオーディションに来ていたりするんですよ。本物にかなうわけないですよね。英語でオーディションのときは、いつも私、そういう役ばっかりなんです。日本人って見ていないんですね。アメリカ人として見ているから、絶対アクセントがあるとダメです。だから日本語か、アクセントOKっていうオーディションじゃないと、しんどいですね」。

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英語に日本人アクセントが少しでもあると、いわゆるアジア系アメリカ人の役は難しい。けれど、日本人役だから日本人が有利か、というわけでもないらしい。

「アジア人のアクターとしてやるには、ということを教えてくれたのはイースト・ウェスト・プレーヤーズ(全米のアジア系俳優による演劇集団)でした。
有名な俳優さんがおっしゃるには、『僕は日系人だけど、日本語がしゃべれない。でも日本人らしい振る舞いをして、日本語をしゃべっている“ふり”を自信をもってやると採用される』って。いわゆるステレオタイプ。日本人にとっては寂しいことです。
結局、監督に英語で指示された通りに、彼らが思うアジア人っぽくできればOKだから、そんなに日本人にこだわらなくていいと。いかに監督の思っているイメージに合わせられるかというのもありますよね」。

こちらの俳優はアピール上手、とも曽原は言う。

「こっちの俳優さんて、自分が踊りをやったことなくて、着物を着たことがなくても、I can do it.って言うの。できなくても、タイプでキャストされて、決まってからやるんですよ。正直ハッタリの人も多い。とにかくアピールして、自信をもってオーディションを受けるのが上手なんですよね。その辺りをがんばれると、多分日本人の人ももっとハリウッドでいけるのかな??と思う」


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