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オークションハウスの裏側を描く異色ドラマ『アート・オブ・モア 美と欲望の果て』ボイスキャスト・インタビュー!

米Sony Pictures Entertainmentが運営するオンライン ビデオ エンターテインメント ネットワーク、Crackleの、初のオリジナルドラマシリーズで、本国アメリカでは2015年11月より配信開始された『アート・オブ・モア 美と欲望の果て』。一般には知られていないオークションハウスの舞台裏を赤裸々に描いた衝撃作には、映画界からスターが競演し、『ザ・エージェント』『LAW & ORDER』の製作総指揮陣が参加。配信開始2週間で早くもシーズン2の制作が決定するなど、人気を博しているドラマが、いよいよ8月に日本初上陸となる。

そこで、本作の吹替版アフレコ現場にて、声優の松田洋治さん(クリスチャン・クック役)、大塚明夫さん(サム・ブルックナー役)、佐古真弓さん(ロクサーナ・ホイットマン役)の3人に、ドラマの見どころやキャラクターの魅力を語ってもらった。

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(以下は、『アート・オブ・モア 美と欲望の果て』のネタばれを含みますのでご注意ください)

――オークション業界の裏側を描くという珍しい作品ですが、本作の魅力や見どころを教えてください。

大塚:まず思ったのは、第1話から説明がないんですよ。普通は第1話となると、どういうディテールなのかという説明から入ると思うんですけど、それが全くないままに物語がどんどん進行していって、それについつい引っ張られていくんです。常にシーンに緊張感がみなぎっていて、張り詰めた雰囲気のまま、どんどん物語が進行していくんですよね。それを捉えようとして、見てる人が鼻面を引きずり回される感じが面白いと思います。

――オークション業界のきらびやかな上流社会の話ではなくて、サスペンスやミステリー的な要素が強いんでしょうか?

大塚:そうかもしれませんね。といっても、大事件が起きて、アクションがあってというわけでもなく、作品が持つ緊張感で引っ張っていくところがあるんですよ。今まで起きたことは一体何だったんだろう、と思いながらも、次はどうなるんだろう、と引き込まれていくんです。だから、毎週、収録が楽しみでしょうがないですね。
松田:毎回、オープニングで美術品に関わるエピソードがあるんですよ。完全なノンフィクションではないけれど、現実にあの美術品かなというような話があって、今度はどんな美術品の話から始まるんだろうかという、面白さがありますね。

――オークション業界を舞台に、毎回ある美術品をテーマにして、サスペンスやミステリーが進行するドラマなんですね。

松田:美術品って、それ自体がミステリアスで、この世界ってネタの宝庫だと思うんですよ。実際、僕はこれまでは興味を持っていなかったんですけど、このドラマに関わることになってから、その手のニュースに目が行くんですよね。そう思ってからだけでも、パナマ文書がきっかけでモディリアーニの絵が見つかっただとか、シェイクスピアの初の戯曲集「ファースト・フォリオ」が見つかっただとか、注目してみると現実にも結構あるんですよね。これはやっぱり、掘り下げたら面白い話をいつまでも作り続けられるんじゃないかなと思いました。一つの美術品をテーマに扱う映像作品はほかにもありますけど、いろいろな美術品の様々な話が次々と出てくるのがこの作品の魅力ですね。また、扱う美術品も古い絵画みたいなものに限らないんです。NASAの宇宙服とか、アスリートの記念品とか。そこがまたニューヨークっぽくて、いろいろなエピソードがあって面白いんですよね。
佐古:私も、最初は美術品のオークションにあまり関心がなかったんですよ(笑) 日常生活とかけ離れた世界じゃないですか。
松田:実際に買うことがないからね。
佐古:あまりにも別世界のことなので。だから、松田さんと同じで、この作品に関わってから美術品に関するニュースが目に飛び込んでくるようになって、面白いなと思うようになりました。

――オークション業界というと、一般的には競売のシーンを思い浮かべますが、本作はどういうところにフォーカスしているのでしょう?

大塚:オークションのシーンはあるけど、そのシーン自体にそこまで比重が置かれているわけではないですね。
松田:売る人と買う人とか、仕入れの問題とか、本物・偽物・盗品だとかがメインになるので、オークション自体のシステムうんぬんというのは、あまりないですね。オークション業界の裏側にある世界を描く作品です。

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――みなさんが演じるキャラクターはそこにどう関わってくるのでしょう? まず、松田さんの演じるグレアム・コナーとはどういう人物ですか?

松田:グレアムは、イラク戦争に従軍していた元軍人で、今はニューヨークで超一流のオークションハウスに勤めているんです。元軍人というワイルドな男っぽい部分と、美術を純粋に愛する部分を持ち合わせたキャラですね。過去に密輸業者だったので、悪いこともしてますし、一方ですごくピュアなところもあるし、そういう意味ではただ悪い人ではなくて、いろいろと二面性のあるキャラクターなんですよ。
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――大塚さんの演じるサム・ブルックナーはどういう人物でしょう?

大塚:サムは、金はあるんだよという感じの人で、本編に出てくるキャラクターに言わせると、ゲスで下品なところがあるんですが、よくしゃべるんですよね。だけど、演じるデニス・クエイドには良きアメリカ人の像みたいなところがあるので、サム役が本来持っている、えげつなさがだいぶ中和されて、いい感じになっているんですよ。

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――佐古さんが演じる、紅一点のロクサーナ・ホイットマンはどんな人物ですか?

佐古:ロクサーナは、グレアムのライバルといいますか、彼の所属するオークションハウスとはライバル関係にある会社に勤めているんです。そのオークションハウスの社長の娘ですが、上昇志向が強く、キャリアを積んで、独り立ちして、父親の会社を継いでいくんだという野心にあふれているんです。そのためには、美貌もあるので、顧客とちょっと危ない橋も渡るし、手段を選ばなかったりして、ちょっと危うい感じもあるんです。
大塚:そこがいいんだよね。
佐古:明夫さんイチ押しなんです(笑) それで、彼女は自分から巻き込まれる形で、どんどんと危ない方向へ行ってしまうんですよ。なんとかそこから抜け出そうとするんですけど、深みにハマってしまうんです。
大塚:グレアムもそうなんだよね。
佐古:ロクサーナとグレアムは似ているところがあるかもしれませんね。
松田:ただ、ロクサーナは人として壊れそうな感じはするよね。
佐古:そうなんですよね。ロクサーナはアルコール依存症のようで、ずっと禁酒をしているんですけど。過去に義理のお兄さんとの確執があったり、サムとも過去にいろいろ関係があったみたいだったり。
大塚:話が進むと、昔のサムとロクサーナはそういう関係だったの?という感じだよね。
佐古:過去にサムとロクサーナは、いろいろと関係があって、お互いにちょっと傷つけ合ったりしてたんじゃないかな。危なげな女性だと思いますね。
大塚:ヘビがお互いに絡まり合って、シャッー!って言ってるような関係ね(笑)

――グレアムとロクサーナはライバル同士ということですが、そこにサムはどう関わってくるのでしょう?

大塚:サムは、グレアムとロクサーナが奪い合う顧客の一人なんですよ。
松田:基本的にグレアムとロクサーナ間で奪い合いがあって、ロクサーナからサムへ色仕掛けもあったのかなとかあるんですが、エピソードが進むとロクサーナとサムは実は......みたいなのがあるんですよ。
大塚:見てる人もビックリするんじゃないかな。
松田:それまでのエピソードの雰囲気だと、ニンジンをぶら下げて操ってる感じみたいなのに、過去にはそうだったんだという感じなんですよね。
大塚:サムもロクサーナに対して、いいじゃないかみたいな、女性に対してのアプローチもずっとあるんですよ。
佐古:それをかわしているのか、何なのか。お尻は触らせてましたけど(笑)
大塚:俺は触ってないよ(笑)
佐古・松田:(笑)

――本作のアフレコを通じて持った、それぞれの声優としての印象は?

大塚:素晴らしいの一言ですね。
松田・佐古:(笑)
大塚:現場の雰囲気もいいよね。
松田:いいですね。
佐古:緊張感があって、いい雰囲気です。
大塚:やり取りが楽しいんですよ。グレアムともそうだし、ロクサーナともそうだし。セリフや活字になっていない部分を二人が持ち込んできてくれるので、そのやり取りがすごく楽しくてね。「あなたなんか嫌い」と言っていても、好きだったりすることがあると思うんですけど、好きという部分は活字にはなっていないじゃないですか。そういうものをちゃんと持ち込んできてくれるので、二人と絡んでいて楽しいです。
佐古:そんなことを言われると、ドキドキしちゃいます(笑) お二人は私にとって大先輩ですし、初回の台本をもらってキャスト表を見た時に、すごい方たちに挟まれていて、うわーと思ってしまって(笑)
大塚:でもやってみたら、別に大変じゃないじゃんって思ったでしょ?
佐古:そんなことはないですよ(笑)
大塚:逆に楽しいでしょ。
佐古:楽しいです!お二人だけでなく、他の方たちともそうなんです。毎回、緊張して収録にのぞむんですが、実際に演じているとワクワクします。共演する方のお芝居が自分が想像していたものと違うと、よし、じゃあ自分はどう演じようかって。もちろん完成された映像に吹き替えるという制約はありますが、その上で、自分で持ち込めるようにということを常に楽しんでワクワクしながら演じています。
松田:僕はとにかく芝居ができて良かったですね。収録が始まるまでは、今回の現場でずっと付き合いのあった人が井上倫宏さんしかいなかったので、井上さん頼りで最初は現場に来たんです。でも、劇団の人が現場に数多くいたこともあって、実際にはしゃべりだすというよりも芝居が始まったという感じになって、芝居をしにきている感覚になれました。1回目の収録から楽しくやらせていただきました。

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――キャラクターを演じる俳優・女優についての印象は? サムを演じるデニス・クエイドについてはどうですか?

大塚:僕は他の作品でもデニス・クエイドに声をあてているんですが、彼は声をのっけやすい俳優なんですよね。なので、デニス・クエイドと聞いた時は、良かったなと思いました。

――今回の役柄は野心的な大富豪と、他の作品のデニス・クエイドとはちょっと違いますね。

大塚:そうなんですけど、それは役がそうなだけで、皮膚感覚として息が合いやすい人はいると思うんですよね。完全に僕にとってデニス・クエイドはそういう人なんですよ。彼が役でサムを演じているわけですけど、僕もサムを演じているわけで、決してデニス・クエイドを演じているわけではない。その時に彼が演じるサムと、僕が演じるサムで、齟齬が生じにくいんですよ。肌が合うというか、皮膚感覚でやりやすいという感じですかね。

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――グレアムを演じるクリスチャン・クックについては?

松田:キャラクターの設定通りに、彼自身が二面性をちゃんと持っていて、うまく演技として表現しているんですよね。そこがすごく興味深くて、荒々しい部分と繊細な部分という両面が、彼はいいんです。自分としても、ああいう芝居ができたらいいなと思えるような役者さんですね。何よりも共感ができたのは、主役のヒーローを演じる人としては、背が低いところですね(笑) この背の低い人が、主役をやっているというね。これにね、頑張れ!行け!そういう時代を作ろうぜ!みたいなね(笑) ハリウッドの主役は、みんな背が高いじゃないですか。でも、彼は人と並ぶと小さいんですよ。だから、トム・クルーズの次に行ってくれみたいな(笑) 背が低いのにちゃんとメインをやれているというところから、そういう時代を作ってほしいですね(笑)

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――ロクサーナを演じるケイト・ボスワースについてはどうですか?

佐古:最初は彼女に対して、無機質なイメージがあったんです。感情を表に出さない。笑顔も口角をくっと上げるだけなんですよ。彼女が作り上げたロクサーナと、どうやって呼吸を合わせていこうかと、悩みました。ケイト・ボスワースさんの吹き替えを担当することが初めてだったということもあるんですが。
大塚:いいよ、真弓ちゃんは素晴らしいよ。
佐古:ありがとうございます(笑) それで、まずはベタッとしないように心がけました。あんまり色をつけすぎるのは違うなと思って。それがだんだん回を重ねるごとに、彼女からいろいろな表情が出てくるんです。そういうところを含め、ケイト・ボスワースさん、うまいなぁ、素敵だなぁと思うんです。それで年齢を見たら、今年33歳なんですよね。若くてビックリしちゃって、私よりだいぶ下なんですよ。私が33歳の時にこんな繊細なお芝居はできない、今もできないけどって思ったんですよね。
大塚:そんなことはないよ。真弓ちゃんもすごくいいよ。ロクサーナは無機質なイメージだけど、内面はものすごい嵐が吹き荒れてる。そこがね、ちゃんと見えてくるよ。
佐古:本当ですか! ここはぜひカットせずに、インタビューに載せてください(笑)
大塚:派手な芝居はしていないのに、後ろ側がちゃんと見えてくる。これはね、下手くそな人がやると、そういう風には見えないんですよ。映像に引っ張り回されて、なんだかうつろになってしまう。素晴らしいですね、佐古真弓!
佐古:今のところは、録音しているボイスデータをください(笑)

――それでは最後に、海外ドラマファンへメッセージをお願いします。

大塚:ぜひ見てください。心から言います。ぜひ見てください!!
佐古:今までにないドラマなので、これは絶対にハマると思います。それに、男性と女性だと見方がまた違うと思うんですよね。
大塚:感情移入するところが、変わるだろうね。
佐古:そうですね。好きなキャラクターとかも全然違うと思います。
大塚:サムに感情移入してくれる人はほとんどいないと思う(笑)
佐古:うーん、どうだろう(笑)
松田:本当に緊張感がずーっと途切れない話なので、イッキ見でご覧いただくのがオススメですね。緊張感を継続したまま見られるので、ぜひイッキ見でお願いします(笑)
大塚:イッキ見がオススメだよね(笑) ストーリーがどうなってしまうのか?みたいな、よくあるクリフハンガー的な展開では引っ張っていないんですよ。だからこそ、1週間も空けてしまったら、その中身の味が分からなくなっちゃうんだよね。
佐古:イッキ見がいいと思います。何事もイッキの方が(笑)
松田:昔レンタルビデオ店とかに続きを借りに行って、目当てのものが貸し出しになってると、夜中に何軒めぐったことか......。
大塚:それを思うと、配信でイッキ見できるというのは、いい時代になったね(笑)

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アート・オブ・モア 美と欲望の果て』(原題:『THE ART OF MORE』)シーズン1(全10話)は、8月1日(月)から映像配信サービスGYAO!にて毎週1話ずつ無料配信、月額見放題プラン「プレミアムGYAO!」では全話一挙配信開始。

GYAO公式サイトはこちら

Photo:『アート・オブ・モア 美と欲望の果て』
(C)2015 Sony Pictures Television Inc. All Rights Reserved.

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ライタープロフィール

豹坂
豹坂

海外ドラマが好きすぎてIT業界から海外ドラマのライターに。海外映像作品の日本語制作で用語監修も手がけています。

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