5月5日(日・祝)ついに最終日を迎えた「大阪コミックコンベンション 2024」(以下「大阪コミコン 2024」)。11名もの豪華来日セレブをはじめとしたゲストが登壇するグランドフィナーレが開催され、ファンと共に駆け抜けたこの3日間を振り返った。
セレブ・ステージ:ジェイソン・モモア
最終日の最初にステージに登場したのは『DUNE/デューン 砂の惑星』『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』、ドラマでは『スターゲイト アトランティス』『ゲーム・オブ・スローンズ』、そしてなんといっても映画『アクアマン』シリーズでタイトルロールを演じたジェイソン・モモア。
朝一番のステージにも関わらず立ち見席まで一杯に会場を埋め尽くしたファンの大声援と手拍子で迎えられたジェイソンは、自身のスマホで会場を撮影しながら登場し、「おはようございます!」との呼びかけに客席からも声を合わせて「おはようございます!」の大声援。そして「アイラブ・ジャパン!『アクアマン』と『ワイルド・スピード』の最新作の時には実現できなかったけど、やっと日本に来られてとても嬉しいです!ひょっとしたらまたクリスマスにも会えるかもよ」と日本愛に加えて再来日を匂わす発言もして場内を大興奮させた。
ファンからの質問コーナーでは、肉体維持のためにしていることは?という質問に「私はハワイアンだから。元々体つきが良いんです。あとはただ食べることですね(笑)演じるキャラクターによって体を鍛えたりしていますが、ちょうど今は前の作品が終わったところなので、こんなに(お腹をなでながら)お腹が出てるよ」と場内の爆笑を誘った。続いて好きな日本食を尋ねられると「ウニがメチャクチャ好き!昨日もお腹いっぱい食べました。私は日本の食べ物は全部好きです。今夜はラーメンを食べに行くかもしれないし、その後は京都で美味しいものを食べるかもしれません。またその後もどこかでお寿司を食べたいです」と止まらない日本食愛好ぶりを披露した。
セレブ・ステージ:ピーター・ウェラー
続いては、『ロボコップ』『裸のランチ』に主演したレジェンド俳優ピーター・ウェラーが登壇。MC登場後、ピーターの作品をほとんど見ているほど大ファンだというPR大使の安部若菜(NMB48)がロボコップ風の衣装で登場。そこにピーターがロボコップ風の歩き方で登場して「ここにいられてうれしい、ありがとうございます! 私にお茶ください」と唐突に緑茶をリクエスト。慌ててスタッフがステージに持ってきたペットボトルをピーターはなんと一気飲み! 詰めかけたファンの喝采を浴びた。
主演を務めた1984年の映画『バカルー・バンザイの8次元ギャラクシー』について聞かれると、「バカルー・バンザイが何なのか、実は我々も分かってないんです。共演したクリストファー・ロイドもジェフ・ゴールドブラムもジョン・リスゴウもエレン・バーキンも分からなくて、いまだにみんなで“これはいったい何なんだ?”と言ってるんですよ。この映画の大ファンという俳優友だちにも聞いてみたのですが、結局いまだにこの映画が分からないんです」と会場をけむに巻いた。
また難解で知られる『裸のランチ』についても質問が及び、「原作も非常に注目された本でしたが、倫理や倫理や道徳についてのファンタジー作品です。ただそのまま映画化すると非常に大きな予算が必要になる作品なので普通ならアニメーションでしか映像化は無理、と言われていました。でもデヴィッド・クローネンバーグ監督は、原作者ウィリアム・バロウズがどういう経緯でなぜこの小説を書いたか、ということを映像化したのです。私自身も
バロウズの本を読んだり彼に直接会ったりして彼自身を理解しようとして役作りをしました。さらにノーベル賞に6回もノミネートされている三島由紀夫や文豪チャールズ・ディケンズも研究して小説家という者を理解し、本作の原作者バロウズの理解に注力して役作りをしました」と非常に緻密なアプローチをしたことを明かした。
人気ドラマ『24 -TWENTY FOUR-』の悪徳刑事役についても聞かれると、「私は演じる時に、このキャラクターが良い者か悪い奴かは判断しないで演じているんです。なぜなら悪役に見えるキャラクターでもそのキャラ自身は“自分は正しい愛国者だ”と思い込んで行動しているので、一般的には悪役に見える役の時でも、そのキャラは自分は正しいことをしているんだと信じて演技をしています」とここでも俳優としてのこだわりを見せた。
最後に代表作の『ロボコップ』について聞かれると、「よくあのコスチュームが大変でしょうと言われるのですが、実は上手く作られているコスチュームなのでアクションシーン含めて撮影の時は全く苦にならなかったです。大変なのはその準備です。特殊メイクで3時間半、そのあとまだ3時間半かけて仕上げを行うので、正確には6時間48分間、イスに座りっぱなしなんです! 私は実は座禅もやっていて京都の大徳寺の老師に教えを受けながら禅を組んでいるのですが、それなど比べ物にならないくらい大変で、撮影が終わってまた長時間イスに座って元に戻す作業をお願いしている時にもスタッフたちは先に飲みに行ったり遊びに行ったりして非常につらい思いをしました」と、当時の苦労話を語った。
セレブ・ステージ:マッツ・ミケルセン
午後には、2023年の大阪コミコン、東京コミコンに続き3回連続でのコミコン参加となっマッツのステージが開催。サービス満点で毎回ファンを熱狂させるマッツだが、なんと今回は個人的にも親交のある日本を代表するゲームクリエイター小島秀夫をゲストに迎え、夢のトークが繰り広げられた。
マッツの登場を今か今かと待っていた立見席まで一杯に埋めて待っていたファンに、MCが冒頭「実はノーマン・リーダスさんがこの場に駆け付けてくれました!」という大サプライズをアナウンスすると場内からは悲鳴にも似た声援が巻き起こり、何とマッツ、小島、ノーマンが一緒に並んで登場! 肩を組む三人が、客席を見る方向を変える度に、その場に居るファンから割れんばかりの大歓声が上がった。
小島が手掛けた大ヒットビデオゲーム「DEATH STRANDING」で主演したノーマン、メインキャラクターを演じたマッツだが、「個別ではよく会っているのですが、3人揃うのはゲームの最後のシーンを撮影した2018年以来で嬉しいです。マッツもノーマンも私にとってもう家族のような存在なんです」と語る小島に、マッツも「私も同じ気持ちです。二人ずつでは会っていますが三人で会うのは本当に久しぶりなのでとても懐かしい気持ちでいっぱいです」と答え、再会を喜んだ。
小島からの「ゲームで共演した感想を聞きたい。続編にはマッツは出てないけど」という発言を聞いて、ステージから出て行こうとするしぐさをして会場の笑いを誘ったマッツは「ファンタスティックでクレイジーな体験でした。まず秀夫ユニバースを理解するのにノーマンと顔を見合わせて色々意見を出し合ったのですが、最終的にはとにかく飛び込んで行こうということになりました。小島さんはとてもクリエイティブな人で、我々を神のように扱ってくれてすごく嬉しかったです」と笑顔で語った。それを受けて小島は「でも、よく一緒にご飯も食べに行って、食事をしながらマッツ主演の「マッツマックス」という企画も提案したのですが失笑されました」という秘密のエピソードを明かすとマッツは「もう1回ディナーに連れて行ってくれたらその話を聞いてあげるよ」と息の合った返しをして場内の拍手を浴びた。
また主演のドラマ『ハンニバル』の今後の話も聞きたいという小島に、マッツが「実は共演者のヒュー・ダンシーや脚本家のブライアン・フラーと会うたびにシーズン4、5、6、7の話をしているのですが、アイデアや妄想を話しているだけで、まだ何も決まって無いんです。私たちが歳を取り過ぎないうちに製作決定してくれるといいのですが」と語るとすかさず小島が「歳を取っていても僕がCGで何とかするよ」と反応し、「だから小島さんが大好きなんだよ!」とマッツも即座に返答。二人の親しさや息ピッタリの会話を目の当たりにした場内のファンは一斉に拍手喝采を送った。
グランドフィナーレ
セレブゲストが次々登壇する度に客席から万雷の拍手と割れんばかりの歓声が飛び交い、各自がそれぞれ大阪コミコン2024の感想をった最後のステージ。
メインMCを務めたLiLiCoと小田井涼平は「皆さん本当にありがとうございました。また次回も会いましょう」、PR大使のNMB48の安部若菜は「本当に素敵な大阪コミコン2024に参加させて頂きありがとうございました」とそれぞれ御礼のコメント。アンバサダーの斎藤工は「この3日間、自分が誰より楽しませて頂きました、今後もアンバサダーと皆さんとの距離が近いコミコンになるよう祈っています」と名残惜しそうに言った後、通訳さんにも労いの言葉を掛ける心遣いを見せた。
そしていよいよセレブゲストたちの最後の挨拶になり、会場を埋め尽くしたファンたちも感謝の拍手を贈り続けた。来日セレブの挨拶コメントは以下の通り。
C.B.セブルスキー「大阪、おおきに! 今年も楽しかったです!」
テムエラ・モリソン「ワンダフル! 本当にありがとう大阪!」
ジェイソン・モモア「大阪大好きです! 久しぶりに来られて良かった!」
ダニエル・ローガン「大好き大阪! 東京でも会いましょう!」
ジョー・フラニガン「アイラブユー大阪!」
ソフィア・ディ・マルティーノ「皆さん来てくれてありがとう! また日本に来ます!」
トム・ヒドルストン「私は大阪でとっても楽しい時を過ごしました。サンキュー! ラブユー!」
マッツ・ミケルセン「大阪おおきに!ありがと! 日本の人も食べ物も大好きです!」
ノーマン・リーダス「美しい国、人々、食事、サンキュー! 呼んでくれてありがとう! みんな大好き!」
トーマス・F・ウィルソン「ありがとうございます大阪! またね! カリフォルニアも日本も心は一つ!」
ピーター・ウェラー「ここに居られて嬉しい。本当にありがとう!」
クリストファー・ロイド「(みんな日本語で挨拶するから)困ったな(笑)こんなに多くの方々が集まって くれてありがとう。来られて光栄です。絶対戻ってきます。皆さんに幸あれ」
最後に、開催のみが発表済みだった東京コミコン2024の開催日程が12月6日(金)~12月8日(日)と発表。そして客席をバックにセレブたちと一緒に写る記念撮影が行われ、最後にキャノン砲の金色の紙吹雪が舞う中、大盛り上がりとなった大阪コミコン2024が閉幕した。
(海外ドラマNAVI)
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