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坂田正樹

エンタメを「舞台裏」から学ぶライブ・ラーニング・サイト「バックヤード・コム」編集長。趣味は昭和文化を受け継ぐ"吹替版"の海外ドラマ鑑賞。『スパイ大作戦』『刑事コロンボ』『ツイン・ピークス』など、キャラが際立つ犯罪サスペンスものに食指が動く。
消防士たちの活躍をリアルに描く『シカゴ・ファイア』を皮切りに、『シカゴP.D.』(=刑事)、『シカゴ・メッド』(=医師)、そして『シカゴ・ジャスティス』(=検察官)と4つの大ヒットドラマを生み出した『シカゴ』シリーズ。「街を守る」という使命感のもと、それぞれのプロフェッショナルたちが熱き闘いを繰り広げる中、各ドラマを横断するクロスオーバー・エピソードもふんだんに盛り込んだ画期的シリーズとして世界中のファンを虜にしている。Huluでは全フランチャイズを配信中。そこで今回、初心者でもすぐに入っていける『シカゴ …
前作の公開から2年、大ヒットドラマシリーズ待望の劇場版第2弾『ダウントン・アビー/新たなる時代へ』がこんなに早く実現するなんて、ファンにとってはまさに感涙もの。しかもドラマ版のキャストがほぼ勢揃いし(ヘンリー役のマシュー・グード不在が残念!)、クセ強めの新キャラも登場! 劇場版ならではの一大ロケを慣行した壮大なドラマが展開する。果たして副題にもなっている“新たなる時代”が意味することとは?【映画レビュー】 そもそも『ダウントン・アビー』とは? まずは、初見の方に基盤となるドラマシリーズの物語の骨組みを。舞 …
子供の頃から全てを共有してきた一卵性の双子の姉妹レニとジーナ。ある日突然、田舎で暮らすレニが行方不明になった。都会の出版社で働くバリバリのキャリアウーマン、ジーナはその連絡を受けて激しく動揺。顔面蒼白の状態でレニの住む田舎町に降り立つが、その先にとんでもない出来事が待ち受けていた…。もう、オープニングから怒涛の展開! 期待値MAXでシリーズにどんどん引き込まれていくが、このドラマは最期まで視聴者を裏切らない。【ドラマレビュー】 双子の姉妹を1人2役で演じるのは、『ミッション・インポッシブル』シリーズでトム …
ブラッド・ピットが涙目になりながら高野山東京別院で大ヒット祈願したアクション大作『ブレット・トレイン』。9月1日(木)に公開されたばかりだが、各サイトでレビューがたくさん上がっているところを見ると、護摩祈祷が効いたのか、興行的にかなりウハウハのスタートになったと推察される。肝心のレビューは賛否両論? いや7対3の肌感覚で「面白い!」が勝っているような気もするが、好きか嫌いかに分かれるこの映画、筆者はもちろん大好物。つまらん要素がどこにあるんだ?というくらい何度もお代わりしたくなる快作だ。【映画レビュー】 …
オープニング、ラロ・シフリンが手掛けた『ダーティハリー2』のテーマ曲(だよね?)からいきなり始まり、テンション爆上げ! 1970年代の犯罪映画をバイブルに、警察官と詐欺師、その詐欺師の命を狙う殺し屋、そして全員まとめてぶっ殺しにやって来る冷酷サイコパス野郎と…めくるめく攻防戦をスリリングに描いたサバイバルアクション『炎のデス・ポリス』(本日より公開)が爆裂的に面白い!【映画レビュー】 『炎のデス・ポリス』あらすじ https://www.youtube.com/watch?v=KzJbScV8dbg&t= …
2019年から2020年にかけてオーストラリアの広範囲で猛威を振るった大規模森林火災。“黒い夏”と呼ばれるこの未曽有の災害を体験した人々の実話を基に、オーストラリア国営放送ABCが6話構成のアンソロジーとして映像化したのが、今、注目のドラマ『FIRES~オーストラリアの黒い夏~』(スターチャンネルEXで独占日本初配信中、8月30日(火)よりBS10 スターチャンネルにて放送開始)だ。 https://youtu.be/DgkqZFegSYs 最新技術によって生み出される大迫力の火災シーンはもとより、主演エ …
映画『透明人間』『ゲット・アウト』など上質なホラー、スリラー作品を次々と世に送り出しているブラムハウス・プロダクションズが製作した新たな怪作『ブラック・フォン』(公開中)。イーサン・ホーク演じる仮面サイコパス野郎にさらわれた少年が、いかなる手段で脱出を図るのか? 見どころはこの1点に集約されるが、ここに埋め込まれた斬新なアイデアが本作を平凡なスリラーに終わらせない。生命線は“黒電話”。こいつが果たしてどんな役割を果たすのか…。【映画レビュー】 本作は、スティーヴン・キングの息子ジョー・ヒルの短編小説「黒電 …
米作家ジョージ・ソーンダーズの短編小説を基に、人体実験の恐怖を描いたSFスリラー『スパイダーヘッド』。人間の感情をコントロールすることが「地球に平和をもたらすんだ!」とほざく暴走マッドサイエンティストをクリス・ヘムズワース(『マイティ・ソー』シリーズ)が怪演し、平和どころか、人間を外側から内側から破壊しまくるクレイジーぶりに終始ハラハラさせられる。その一番の餌食になるのが、現在公開中の映画『トップガン マーヴェリック』で精鋭パイロット役を務めたマイルズ・テラーだ。 『スパイダーヘッド』あらすじ 近未来、孤 …
夏といえば娯楽映画、娯楽映画といえばハリウッド! コロナ禍の閉塞感から解放されつつある今、ポップコーンとコーラ片手に気楽に楽しめる作品でパーッと明るく行きたいところ。映画『ザ・ロストシティ』はそんなささやかな夢をドカーンと叶えてくれる、待ってましたのザ・ハリウッド・アクション・アドベンチャーだ。何より、サンドラ・ブロック(製作・主演)のもとに集結したチャニング・テイタム、ダニエル・ラドクリフ、ブラッド・ピットら豪華俳優陣によるぶっ飛びキャラ合戦は、どんなアクションシーンよりも観る者をゾクゾクさせてくれる。 …
ベストセラー作家マイクル・コナリーによるミッキー・ハラー・シリーズ第2作目「真鍮の評決」をベースに、デイビッド・E・ケリー(『弁護士ビリー・マクブライド』)、テッド・ハンフリー(『グッド・ワイフ』)らが製作総指揮・脚本を務める法廷ドラマ『リンカーン弁護士』が予想以上に面白い。【ドラマレビュー】 予想以上というのは主に配役に関してだが、映画版(小説の第1作を基に2011年に製作)でミッキーを演じたマシュー・マコノヒーの「ちょいワル、バツ2、やる時は徹底的に戦うぜ!的な程良いやさぐれ正義漢」があまりにもハマっ …
1986年、リアルタイムで観た前作『トップガン』は衝撃的だった。F-14戦闘機を駆使したドッグファイトもさることながら、カワサキのスポーツバイクGPZ900R A2で爆走する若武者トム・クルーズがあまりにも美しく、あまりにもカッコ良くて…。あれから36年、肉体も、精神も、スターオーラも、衰えるどころかますますバイタリティーに溢れ、ハリウッド映画を背負って立つほどの巨星になったトムが、とんでもない続編を送り込んできた。最新作『トップガン マーヴェリック』には衰えなど微塵もない、あるのは“進化”という年輪だ。 …
『007』と双璧をなし、『キングスマン』がオマージュを捧げたスパイ映画の最高傑作『国際諜報局』が57年ぶりにドラマシリーズとなって完全復活! 『ピーキー・ブラインダーズ』『ギャング・オブ・ロンドン』の若手演技派俳優ジョー・コールが黒縁メガネで躍動する最新ドラマシリーズ『ハリー・パーマー 国際諜報局』(全6話)が動画配信サービス「スターチャンネルEX」にて配信中、さらには6月7日(火)よりTV放送「BS10 スターチャンネル」にて独占日本初放送がスタートする。これを機に、本作をより深く、より楽しく視聴してい …
映画『ジョーカー』の狂気を帯びた孤独な一匹狼から一転、最新作『カモン カモン』では、9歳の甥っ子に振り回されながらも温かい心を差し伸べるラジオジャーナリスト役をナチュラルに演じたホアキン・フェニックス。全ての力みを緩和させ、目の前の出来事を心のままに受け止めるその名演は、『クレイマー、クレイマー』(1979)のダスティン・ホフマンが魅せた父親役にも重なる。等身大の中年男とちょっぴり風変わりな少年が織りなすスリリングな心の交流…本気で“向き合う”ことの尊さを教えられる秀作だ。【映画レビュー】 …
北欧映画、特にフィンランドと聞くと、どうしてもアキ・カウリスマキ監督(『レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ』『過去のない男』)を思い浮かべてしまうが、近年、他国との合作が多いものの、『ライダーズ・オブ・ジャスティス』や『TOVE/トーベ』など、個性豊かなエンタテインメント作品が数多く公開されている。 中でも異色なのが、今年1月に開催された第38回サンダンス映画祭のプレミア上映で世界を驚愕させたフィンランド発の衝撃ホラー『ハッチング―孵化―』。少女が孵化させた卵が、絵に描いたような幸 …
作品賞・監督賞を含むアカデミー賞4部門を受賞した映画『シェイプ・オブ・ウォーター』(2017)に続き、異才ギレルモ・デル・トロ監督がまたしても新境地を拓いた。最新作『ナイトメア・アリー』は、ややチープな言い方だが、「デル・トロ少年が大人になった!」(私より年下なのでお許しを)というのが率直な感想。大物俳優を自身の世界に…
高カロリーかつ超スパイシー! 海外ドラマでもお馴染みの豪華女優陣が最新映画『ガンパウダー・ミルクシェイク』で大暴れ! メガホンをとるのは、鬼才クエンティン・タランティーノもその才能に惚れ込んだ『オオカミは嘘をつく』の新鋭ナヴォット・パプシャド監督。カレン・ギラン(『ドクター・フー』)演じるミステリアスな暗殺者サムを軸に…
映画『フリー・ガイ』に続きライアン・レイノルズとショーン・レヴィ監督(『ストレンジャー・シングス 未知の世界』)が再びタッグを組んだNetflix映画『アダム&アダム』。"親子の絆"を軸に、時代を彩った傑作SFアドベンチャーへのオマージュをたっぷり盛り込んだ、これぞエンタテインメント作品の真骨頂! 週末は、家族そろって…
1961年、歴史と伝統を誇る美術館ロンドン・ナショナル・ギャラリーで実際に起きたフランシスコ・デ・ゴヤの名画「ウェリントン公爵」盗難事件をロジャー・ミッシェル監督(『ノッティングヒルの恋人』)が映画化した『ゴヤの名画と優しい泥棒』。犯人は、とても盗みなどできそうもない60歳の風変わりな男。しかも、この事件の裏には、家族…
Netflixで配信が始まった『マーダーヴィル~謎解きはアドリブで~』。不覚にもノーマークだったが、蓋を開けてみたら、これが実に面白い。少し軽めの犯罪捜査ものかと思いきや、爆笑アドリブ満載の謎解きバラエティー、言い換えれば、ミステリー仕立てのムチャブリ・エチュード(即興劇)。毎回、台本を全く知らされていないゲストが登場…
『BONES』(="骨"で謎を解明する法人類学者)、『メンタリスト』(="心理"で犯人を追い詰める元詐欺師)、『CSI:科学捜査班』(="科学"で凶悪犯罪に立ち向かう警察官)、さらには映画『悪魔の涙』(="筆跡"で手がかりをつかむ元文字鑑識官)などなど、そのサスペンスフルな面白さにハズレなしと言われる"特殊捜査官モノ"…
まるで複雑な形状のピースを探し当て、行きつ戻りつ埋めていく難解なジグソーパズルのよう…。ベストセラー作家ハーラン・コーベンのスリラー小説をドラマ化した『ステイ・クロース』は、そんな"謎"大渋滞の作品だ。第1話で絵に描いたような平和な家庭が登場するが、それも束の間、奇妙なキャラクターが次々と登場し、異常な事件やいびつ…
スティーヴン・キングの短編小説を基に、愛と恐怖に翻弄されたある一族の歴史を描いたドラマ・シリーズ『チャペルウェイト 呪われた系譜』(スターチャンネルEXにて全話配信中/BS10スターチャンネルで放送中)。オスカー俳優エイドリアン・ブロディ(『戦場のピアニスト』)が主演と製作総指揮を務めた本作は、おぞましい地獄に吸い込ま…
Netflix史上"最も視聴されたシーズン1"を記録し、シーズン2の配信がスタートするファンタジー・アクションドラマ『ウィッチャー』。その大きな要因の一つとして、クオリティーや再現率に厳しいゲーム版の熱狂的ファンから高評価を受けた点が挙げられる。ただその一方で、ゲームを知らない一般視聴者からは、「時系列や関係性が難解」…