尾崎英二郎

朝の連続テレビ小説『あぐり』でTVドラマデビュー。日本での活動時代を経て、2007年に米国の映画界に拠点を移す。主な出演作品は 『高い城の男』 『レジェンド・オブ・トゥモロー』『オルタード・カーボン』『エージェント・オブ・シールド』 『エクスタント』『TOUCH/タッチ』『リトル・ボーイ 小さなボクと戦争』 『HEROES/ヒーローズ』『硫黄島からの手紙』 『ラストサムライ』ほか。ハリウッドに参入した戦略と思考をまとめた書籍『思いを現実にする力』の著者。出演作品リストメールマガジン『夢をつかむプロセス』著書『思いを現実にする力』トークショーDVD『ACT!ON 行動する勇気』

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あなたは作品をどちらで観るか…"字幕版"? それとも"吹き替え版"?<前編>

今回のコラムは、海外ドラマや洋画を観る際に、 字幕と吹き替えのどちらを選ぶべきかとか、どちらかに軍配を上げようか、 という一方に偏った話をするのではない。 なぜなら、どちらも必要だから♪ 今でこそ僕は多くの作品をオリジナルの音声で見るが、子供の頃から吹き替えで楽しんだ作品も沢山ある。 さらに、俳優として作品作りの一端を…

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ミッシェル・クルジック『TOUCH/タッチ』独占インタビュー(後編)

2000年代に入って、僕がアメリカの業界に拠点を移す以前から、実は注目していたアジア系女優がいる。 舞台での演技に目を見張ったその女優は、めきめきと頭角を現し、映画『べガスの恋に勝つルール』や人気ドラマ『コールドケース』『グレイズ・アナトミー』『ダーティー・セクシー・マネー』『CSI:マイアミ』『フリンジ』と、次々とヒ…

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ミッシェル・クルジック 独占インタビュー(前編)

一昔前のハリウッドでは、アジア系の女性といえば、東洋の情緒たっぷりのお飾り的な存在か、もしくは医師や弁護士やビジネスウーマンのようなお堅いイメージの脇役ばかりという時代があった。 しかし近年、アメリカの映画やテレビドラマ業界では、"強く、主人公を支える女性"、"謎めいた過去を持つ女性"、といった役どころにアジア系の女優…

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アメリカの映画・TVドラマ出演俳優たちには "印税" があるって、本当?

結論から言うと、これは本当。 小説家に例えれば、まず原稿を書き上げた時に支払われる「原稿料」、これが俳優にとっての撮影時の《出演料》。 そして、その原稿が本となり、市場で何冊も売れた場合に出た売り上げ額に応じて小説家に支払われるのが「印税」、 この「印税」に(%はまったく違うが)似たシステムで、映画の初公開やTVドラマ…

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海外ドラマ、洋画の配給会社を応援!! ファンの皆さんとともに "宣伝手法" を考える。〈後編〉

このコラムの前編では、洋画や海外ドラマの配給会社による近年の宣伝手法の問題点やジレンマについて触れてきた。 但し! 日頃アメリカの業界から出演作を世に送り出すことに取り組んでいる立場の僕(俳優)は、配給会社や宣伝会社の広報やPRの担当の方々を応援するために今回のこのコラムを執筆している。 そこで後編では、これから書くア…

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海外ドラマ、洋画の配給会社を応援!! ファンの皆さんとともに"宣伝手法"を考える。〈前編〉

俳優にとって、映画やドラマ作品の配給会社というのはそれほど縁や直接の関係があるものではない。通常、主演や助演級の役どころを演じた場合でない限り、作品の宣伝プロモーションやキャンペーンに深く関わることはないからだ。 大抵の場合は、撮影やアフレコ作業が終われば、多くの俳優たちはそこで「お疲れさまでした!」とお役御免となる。…

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要チェック!アメリカの映画やTVドラマシリーズの評価を一目で確かめられる2大サイトを紹介!!

アメリカで年間に制作される映画やTVドラマのタイトルは数えきれない。 映画であれば、メジャー作品と独立系作品があり、TVドラマであれば地上波局、ケーブル局、有料ケーブル局など、チャンネルが覚えられないほど存在している。 それらが、 超大作映画であるか? 低予算映画であるか? CM広告収入で製作費をまかなうTVドラマであ…

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海外ドラマはライバル!? 日本が100%ドラマ輸入国にならないために!!(3年越しの大改訂版)

2009年夏に、同じタイトルのコラムを書いた。 あれから3年が過ぎ、当時書いた内容が、今のほうがより肌で感じられる。 "ドラマ" を取り巻く環境が、かなりの勢いで変わりつつある現在、 もう一度、「ドラマ輸入国にならないために!」という提言を綴りたい。 インターネットの勢いが台頭して久しい。 iTunesなどの米国アカ…

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【ネタバレ】『シェイムレス 俺たちに恥はない』日本のドラマではあり得ない、過激なほどに自由な一家の日常を目撃せよ!

「ここまでやるか!?」というのがこの番組を見た、第一印象だ。 SHOWTIMEという映画/ドラマ専門チャンネルが送るホームドラマは、型破り。英国で9シーズンも続く人気ドラマを『ER』のプロデューサーが大胆にリメイク。面白くならないわけがない。 主演に『ファーゴ』や『マグノリア』等、映画界で尊敬を集めてきたウイリアム・H…

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『Terra Nova(テラ・ノバ) ~未来創世記(原題:Terra Nova)』は、新たな地球の道として生き延びるのか?それとも恐竜のように滅びゆくのか?

今秋シーズン、最も大きな期待を背負って放送を開始したFOXの超話題作『Terra Nova(テラ・ノバ) ~未来創世記』。言わずと知れた、スティーブン・スピルバーグ製作総指揮のSFドラマである。 2149年の未来。全世界は人口過多と深刻な大気汚染により存亡の危機に直面している。人類は、8500万年前の地球で新たな社会を…

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【お先見】『NYボンビー・ガール(原題:2 Broke Girls)』主人公を演じる二人には好感!人種ステレオタイプの典型にはため息…

『2 Broke Girls』というCBSのこの秋の新番組がある。 シット・コム(シチュエーション・コメディ)で、滑り出しは上々。『Sex And The City』の脚本家/プロデューサー、マイケル・パトリック・キングが手がけ、第1話の放送を『ハーパー★ボーイズ』の直後に、第2話以降を『ママと恋に落ちるまで』の人気作…

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アメリカのドラマ/映画の演技になぜ人々は惹かれるのか?(3)

では日本には、"subtle" と "calm" な俳優がいないのか? そんなことはない。 普遍的な表現ができて、世界に通用している素晴らしい俳優さんは我らが日本には沢山いる。僕が言っているのは、そういう俳優さんたちが実力を発揮できる、リアルで、骨太な、もしくは真摯で、奇をてらわない作品創りや演出が減っているということ…

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アメリカのドラマ/映画の演技になぜ人々は惹かれるのか?(2)

たまに日本に帰国して、テレビを眺めていると、 "subtle"と"calm"なニュアンスをまったく感じさせないドラマを目にしたりする。 もちろん、優れた作品も中にはある。 だが、セリフに必要以上に抑揚がついてしまっていたり、仕草が大袈裟だったり、声の張り(俳優と俳優の間の距離感にそぐわない)が強過ぎるものが非常に多い…

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アメリカのドラマ/映画の演技になぜ人々は惹かれるのか?(1)

アメリカの監督や演技コーチと話していると、よく耳にする言葉がある。"subtle"と"calm"だ。 辞書を引いてみると、"subtle"には、微妙な、とらえがたい、繊細な、鋭敏な、とあり、"calm"は、静かな、穏やかな、落ち着いた、とある。 どちらにも、"冷静に、抑制の利いた"という意味合いが含まれている。逆の言い…

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【お先見】マギー・Q、『ニキータ』成功、これだけの理由。(from LA)

今回も、少しミーハーな目線で、新作ドラマを語ってみたい。 今やアメリカの業界で、映画だけでなくテレビファンも獲得したマギー・Q。アジア系スター達の動向を常に注目している僕は、マギー・Qの存在を香港時代からなんとなく知っていた。しかしあくまで"なんとなく"。…

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なぜ力を持続できるのか?米国TVのシットコム/ドラマ製作の仕組み

4月の頭に撮影した『HOW I MET YOUR MOTHER(以下:ママと恋に落ちるまで)』が、 この5月に無事放送となった。 この人気番組に関わってみて、改めて、 「はは~ん、なるほどねぇ…」 と気づかされたことを、今回は読者の皆さんにお伝えしたい。 それは、シットコムやドラマの製作システムについてだ。 シット…

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なぜ秀作ドラマが打ち切られるのか?

アメリカのドラマシリーズを観ていて、視聴者にとって最もショックなことは、人気キャラクターの(物語中の)不条理な死でもなく、主要キャストの突然の降板劇でもなく、シリーズそのものの<打ち切り>だろう。 海外ドラマNAVIでも、『ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ』をなんとか復活させようと、番組をサポートし続けたこと…

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『FRINGE/フリンジ』 あのJ・J・エイブラムスに尾崎英二郎がインタビュー!

3月のとある晴天の日、身の引き締まるような思いで、ロサンゼルス市内の某ホテルに赴いた。取材陣に交じって、インタビュアーとして初めて臨む。ビバリーヒルズの一角に位置するそのホテルは、その洗練されたインテリアが醸す気高い空気に包まれている。一歩ロビーに入ると、そのムードだけで気持ちが呑まれそうだった。心は高鳴る。指定された…

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『フラッシュフォワード』『The Pacific』…ポスターから見えてくる、作品の面白さ、製作者たちのこだわり

あっという間にアワードシーズンが過ぎ去った。12月~3月頃のこの時期は毎年、ロサンゼルスの街中には映画の看板が多く見られるようになる。それらの看板には、「アカデミー賞、4部門ノミネート!」といった景気のいい言葉が踊る。映画界にとって一番のPRの時だ。同様に、テレビドラマが新たにスタートする季節にも、街中に人気シリーズや…

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CM出演は、俳優にとってプラスなのか、マイナスなのか!?

テレビコマーシャルに同時期に何本も出演する女優や女性タレントのことを「CMクイーン」や「CM女王」と呼ぶのをよく聞く。何社と契約しているか?契約額がいくらか?どれくらい頻繁にテレビや紙媒体の広告でそのタレントの顔を見かけるか?日本では、これが "人気"もしくは"(稼げる価値としての)実力"を判断する際の大きなバロメータ…

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海外ドラマはライバル!? 日本が100%ドラマ輸入国にならないために!!

ネット配信の波に煽られ、テレビというメディアはじわじわと危機にさらされている。外出から帰宅したとき、テレビのスイッチを入れるより前にパソコンの電源を入れる人は今後増えるばかりだ。最新の時事ニュースの伝えるところでは、世界のインターネット利用者数はアジアの主要国を中心に約5年後には推計22億人に達するとの予測が出ているそ…

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観る者を釘付けにする、クロースアップの魔法

ストーリーを伝える映像を作る上で、最も効果的といえる、TVドラマや映画に絶対欠かせない手法がある。もちろん視聴者や観客である皆さんは、この決定的な表現手法を飽きるほど目にしている。ここから生まれている迫力の映像に病みつきになっているにもかかわらず、無意識に作品を楽しんでいるので、その大切さ、圧倒的な効果に、意外と気がつ…

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未来のメディアと闘う、アメリカの組合俳優たち

今、アメリカでは映画やTVドラマの作品数が減っている。映画界が、メジャー作品を製作するのを手控えているだけでなく、TV界でも、これまでドラマを放送していた時間帯の枠にトークショーを組み込む局があったり、"パイロット"と呼ばれる連続ドラマの試作版の製作数を明らかに削減したりしている。 業界低迷の大きな原因の一つは、金融危…