映画や海外ドラマには正義の味方や善人だけでなく、悪役も欠かせない存在。時には、脇役のヴィランが主人公を食ってしまうこともあり…。米TV Lineが「ドラマ界における最凶最悪のヴィランTOP50」を発表している。まずはTOP10を順に見ていこう。
目次
- 1 10位:ホームランダー(『ザ・ボーイズ』)
- 2 9位:ベンジャミン・ライナス(『LOST』)
- 3 8位:ダイアナ(『V』)
- 4 7位:ヴェロニカ・ハリントン(『The Haves and the Have Nots』)
- 5 6位:ジェームズ・モリアーティ(『SHERLOCK/シャーロック』)
- 6 5位:ボブ(『ツイン・ピークス』)
- 7 4位:ガス・フリング(『ブレイキング・バッド』『ベター・コール・ソウル』)
- 8 3位:J・R・ユーイング(オリジナル版『ダラス』)
- 9 2位:ジョナサン・“ブラック・ジャック”・ランダル(『アウトランダー』)
- 10 1位:エンジェル/アンジェラス(『バフィー~恋する十字架~』)
10位:ホームランダー(『ザ・ボーイズ』)
ホームランダーは、Amazonの異色アクションドラマ『ザ・ボーイズ』に登場するスーパーヒーローチーム“セブン”のリーダーだ。しかし彼は庶民と正義の味方であるはずのスーパーヒーローの定義とは程遠いソシオパス。人への思いやりが欠け、邪魔だと判断した者の頭蓋骨をいとも簡単に潰してしまう彼は、ナルシストなうえ予想がつかず、かなり深刻なマザコンでもある。『ザ・ボーイズ』で最も危険なキャラクターであるだけでなく、スーパーヒーローの概念を覆してしまったホームランダーが10位にランクイン。
9位:ベンジャミン・ライナス(『LOST』)
米ABCによる大人気サバイバル・アクションドラマ『LOST』には、ガタガタと不気味な音を立てて迫りくる正体不明のスモーク・モンスターが登場した。しかし、中心キャラクターであるジャックやケイトにとってリアルに脅威の存在となったのが、人間のベンジャミン・ライナス。最初、彼は穏やかな性格のヘンリー・ゲイルとして紹介されたが、実はジャックたちと敵対する“アザーズ”のリーダーであることが明らかに。彼の正体発覚から、ドミノ倒し的に数々のトラブルや悲劇が起きたことにより、ベンジャミン・ライナスが9位に。
8位:ダイアナ(『V』)
1984年から1シーズン放送されたSFドラマシリーズ『V』。ダイアナは侵略を目的に地球へやって来た“ビジター”の女司令官。悪魔的な彼女は、自身の権力の台頭を早めるためなら手段を選ばないという冷酷なヴィラン。普段は美しい姿をしているが、大きくアゴを外してモルモットを丸飲みしたときに、爬虫類のような恐ろしい真の姿を見せる。
7位:ヴェロニカ・ハリントン(『The Haves and the Have Nots』)
『The Haves and the Have Nots(原題)』は、米OWNにて2013年より8シーズンにわたって放送された犯罪ミステリードラマ。リッチなクライヤー家とハリントン家、そして貧しいヤング家に属するハンナを中心に、彼女がクライヤー家に勤め始めたことで起こる事件や、複雑な人間関係が描かれる。8位にランクインしたヴェロニカはハリントン家の女家長で、ゲイ嫌いな彼女はこれ以上ないぐらいクレイジーなキャラクターだ。自身のセクシュアリティに長い間悩んでいたゲイの息子に刺されて息絶えるという、悪女に相応しい最期を遂げている。
6位:ジェームズ・モリアーティ(『SHERLOCK/シャーロック』)
ジェームズ・モリアーティは、アーサー・コナン・ドイルの推理小説「シャーロック・ホームズ」シリーズに登場する教授で、高いIQを誇っていながら影では犯罪者の頂点に立つ人物。ドラマ版『SHERLOCK』では、小説に輪をかけたようなサイコバスぶりが際立つキャラクターにグレードアップ。賢くエキセントリック、予測がつかない狂人のモリアーティは、宿敵シャーロックを破滅に追いやるためなら、何でもする凶悪なヴィランだ。
5位:ボブ(『ツイン・ピークス』)
普通、憑依する悪霊は他の体に住み着くものだが、鬼才デヴィッド・リンチが手掛けたドラマ『ツイン・ピークス』に登場するボブは、人間の体に憑依した存在ではなく、彼そのものが悪霊だったから恐ろしい。まさしくボブは悪夢が現実となったキャラクターだと言えるだろう。とにかく、故フランク・シルヴァが演じたボブが完璧すぎるほどに不気味だった。
4位:ガス・フリング(『ブレイキング・バッド』『ベター・コール・ソウル』)
ガス・フリングは、米AMCの大ヒットドラマ『ブレイキング・バッド』と、そのスピンオフとなる『ベター・コール・ソウル』に登場するキャラクター。表向きはフライドチキンのファストフードチェーンを経営するビジネスマンだが、裏の顔は麻薬組織を牛耳るボス。自身の保身と利益のためならば手段をいとわないガスは、毒を盛ったテキーラで競合組織のボスと乾杯し、自らを毒殺しかねない危険を犯してまで敵を一掃。そんな用意周到かつ、計算し尽くした計画を取り乱すことなく冷静に実行するガスが4位にランクイン。
3位:J・R・ユーイング(オリジナル版『ダラス』)
1978~91年まで14シーズンにわたり放送されたメロドラマ『ダラス』は、油田開発で財を成したテキサスの大富豪ユーイング家の権力闘争と愛憎劇が描かれる。J・Rはユーイング家の家長ジョン・ロスの長男で、目的のためならば手を血で汚すこともいとわない冷酷な性格。J・Rを楽し気に演じていたラリー・ハグマンのパフォーマンスにより、ヴィランのはずのJ・Rの魅力に惹きつけられて忘れられないキャラクターとなった。
2位:ジョナサン・“ブラック・ジャック”・ランダル(『アウトランダー』)
18世紀のイングランド軍の大尉ジョナサン・ランダルは、その時代にタイムスリップしてしまった主人公クレアの夫フランクに容姿はそっくりだが、中身は似ても似つかぬ冷徹な人物。ジョナサンは彼の宿敵であるジェイミー・フレイザーを危険にさらし、彼の命を脅かすことに快感を覚えるサディスト的なキャラクター。
1位:エンジェル/アンジェラス(『バフィー~恋する十字架~』)
「ドラマ界の最凶最悪のヴィラン」で栄誉あるナンバーワンに輝いたのは、青春ホラードラマ『バフィー~恋する十字架~』に登場したエンジェルだ。主人公バフィーの恋人である彼は、かつてアンジェラスの名前で知られた凶悪なヴァンパイア。しかしロマの呪文により、再び魂を得た彼は善良になるが、一時的に呪文が解けて邪悪な性格が復活。その際、バフィの愛する人々をサディスト的に苦しめ、自分に魂を与えてくれたロマの末裔を殺してしまう。主人公の恋のお相手が凶悪なヴィランに転じてしまう展開が斬新で、エンジェルことアンジェラスがナンバーワンに選ばれた。
TOP50にランクインしたヴィランには、41位に『ダウントン・アビー』のサラ・オブライエン、37位に『HEROES/ヒーローズ』のサイラー、36位に『ハンニバル』のハンニバル・レクター、30位に『Glee/グリー』のスー・シルベスター、28位に『プリティ・リトル・ライアーズ』のA、25位に『SUPERNATURAL スーパーナチュラル』のルシファー、24位に『ウォーキング・デッド』のニーガン、20位に『X-ファイル』のスモーキングマン、16位に『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』のフレッド・ウォーターフォード司令官、15位に『24 TWENTY FOUR』のニーナ・マイヤーズ、12位には『ゲーム・オブ・スローンズ』のラムジー・ボルトンといった人気ドラマシリーズのヴィランが名を連ねている。
(海外ドラマNAVI)
参照元:TV Line
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Photo:『ザ・ボーイズ』©️Amazon Studios /『ブレイキング・バッド』©Ben Leuner/AMC /『SHERLOCK/シャーロック』©2017 Hartswood Films Ltd.A Hartswood Films production for BBC Wales co-produced with Masterpiece.Distributed by BBC Worldwide Ltd.