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徹底考察!シャーロック・ホームズ好きが『アストリッドとラファエル』を見るべき理由

2025年12月26日 ※本ページにはアフィリエイト広告が含まれます

アストリッドとラファエル 文書係の事件録

「J:COM STREAM」で配信中の『アストリッドとラファエル 文書係の事件録』は、2019年に誕生すると瞬く間に日本でも多くのファンを獲得したフレンチミステリー。フランスのパリを舞台にタイプのまったく異なる二人の女性が主役を務める犯罪捜査ドラマだが、実はアーサー・コナン・ドイルが生んだシャーロック・ホームズ作品との共通点がいくつも見られる。その観点から同シリーズの魅力をお伝えしよう。

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「天才とその相棒」はいかに広まった?

ホームズ作品といえば、コナン・ドイルによる小説シリーズ1作目が発表された1880年代から130年以上経った今も愛され、様々な形で映像化されているが、「犯罪捜査における天才とその相棒」という構図を初めてメジャーにした作品でもある。例えば、同小説の中で話題に出る、「モルグ街の殺人」でおなじみの探偵オーギュスト・デュパンには一応相棒がいるものの役名がない(「私」として登場する)ため、その存在を覚えていない人も多いだろう。それに対し、ホームズの相棒ワトソンの名前と人物像は現代でも知られている。また、20世紀に活躍したアガサ・クリスティーが生んだ探偵エルキュール・ポアワロには相棒で語り手のヘイスティングスがいるが、“ミステリーの女王”は子どもの頃に読んだホームズ作品の影響でポワロの相棒役を作ったと自伝で述べている。影で支える相棒がいるからこそ、天才の非凡な才能や奇人ぶりが際立ち、一種のカリスマ性をもたらすのだ。彼らのコンビとしての活躍を通して見る側が冒険気分を味わえるところも、「天才とその相棒」の魅力である。

近年もホームズとワトソンに当たる関係性のコンビは多く見られ、『X-ファイル』のモルダー&スカリー、『BONES』のブレナン&ブース、『名探偵モンク』のモンク&ナタリーなどが生まれてきた。奇抜な天才だけでは取っつきにくいところを、視聴者と同じ立場の相棒を横に置くことで見やすくしているのだ。相棒役は普段重要視されていないかもしれないが、もしも彼らがいなかった状況を想像してみると、その存在の大切さが分かるだろう。

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ホームズに通じるアストリッドの天才ぶりと、天才の相棒=凡人じゃない!ラファエルの名補佐ぶり

アストリッドとラファエル 文書係の事件録

犯罪捜査ものの天才とその相棒というだけでホームズとワトソンの関係と被るものがあるが、『アストリッドとラファエル 文書係の事件録』のアストリッドとラファエルはその傾向が特に強い。まずアストリッドに関しては、「犯罪の生き字引」と呼ばれたホームズのように、まるで犯罪捜査のデータベースだと称されている。これは、驚異的な記憶力を持つアストリッドが警官だった父親の持ち帰る調書を読み、犯罪資料局で働くことで、犯罪に関する知識を溜め込むようになったため。また、謎解きが好きで、面白い事件があれば寝ずにその謎に取り組み、報酬を求めないところも、「事件こそが報酬」だとするホームズとの共通点だ。

アストリッドとラファエル 文書係の事件録

© FRANCE TÉLÉVISIONS – JLA PRODUCTIONS – Be-FILMS – RTBF (Télévision belge) – 2019

作中にもホームズの要素がいくつか盛り込まれており、アストリッド自身がホームズの言葉(「不可能なものを排除すれば、残ったものがたとえどんなに信じがたくても真実」)を引用したり、彼女に執着する殺人犯が自分とアストリッドの関係をホームズとモリアーティにたとえたりしている。

アストリッドとラファエル 文書係の事件録

© FRANCE TÉLÉVISIONS – JLA PRODUCTIONS – Be-FILMS – RTBF (Télévision belge) – 2019

ただ、人付き合いが苦手ながらも一見そう感じさせないホームズに比べて、自閉症のアストリッドは知らない人の前だと落ち着かなくなり、想定外のことが起きると大きなストレスを感じることから、ラファエルと会うまでは父親やその友人である後見人に守られながら型にはまった閉鎖的な暮らしを送っていた。本作はそんなアストリッドが少しずつ自立し、社会に溶け込んでいく過程も丁寧に描いている。食事の時は毎回特定の席に座り、職場で変人扱いされ、人と触れ合うことができず、噓をつけないので捜査情報を漏らさないようにするのも一苦労だったアストリッドが、ラファエルから自分で選択していいのだと教えられ、彼女にフォローされながら外の世界を知り、恋をするまでに至る姿は感動的だ。また、アストリッドに触発されて、ラファエルをはじめとしたほかのキャラクターも成長していく。

アストリッドとラファエル 文書係の事件録

© FRANCE TELEVISIONS – JLA PRODUCTIONS – Be-FILMS – RTBF (Télévision Belge) – 2020

とはいえ、アストリッドだけがホームズの特性を備えているわけではなく、容疑者の逮捕や取り調べ、違法捜査といったパートを担うのはラファエルだ。頭脳特化型のアストリッドはひとたび謎が解けると、あとはラファエルたちに任せてしまうことも多い。天才の相棒はコミックリリーフの役回りとなることも珍しくないが、ラファエルは普段ルーズなものの、いざという時は勘が良く、警視としてチームのイニシアティブを取り迅速に行動する。この時は、ラファエルの方がホームズ役に回ると言えるだろう。

また、ガサツで子どものお迎えも忘れるようなラファエルだが、アストリッドのことは例外的に気遣い、彼女との約束は守るように心掛けている。アストリッドがやりやすいような環境を作り、まるで姉か母親のように優しく見守る。母親に子どもの頃に去られ、数年前に父親を亡くしたアストリッドのようにラファエルも実は孤独で、離婚し、息子の親権を失った上、同じように家族の喪失も経験していた。そんな二人が出会い、互いにとって不可欠な存在となっていくところは、友情が物語の根幹にあるホームズ作品と同じである。ただし、二人の女性主人公がホームズの頭脳、行動力を分け合っており、単なるホームズ作品の踏襲ではない、現代のエッセンスがしっかり入った新たな切り口の作品だ。

アストリッドとラファエル 文書係の事件録

© Patrick FOUQUE – JLA PRODUCTION – FTV

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ホームズとワトソンにも劣らない!アストリッドとラファエルの素敵な友情

アストリッドとラファエル 文書係の事件録

タイトルで併記されている通り、対等な存在であり特別な関係を築いてきたアストリッドとラファエル。そんな二人の友情はどのように育まれていったのかを振り返ろう。

非常に几帳面で論理的なアストリッドと、思いついたら猪突猛進でややガサツながらも大らかなラファエルという二人は、ある事件の捜査をきっかけに出会い、ラファエルに才能を見出されたアストリッドは捜査に協力することに。ただ、両者はあまりに異なることから、組むようになってすぐにアストリッドが「一緒にいるとエネルギーが必要。(二人で捜査するのは)難しい」と語り、親権を失ったのは本人のせいだと思わず口にして喧嘩してしまう。しかし、特定の席でないと食事ができないアストリッドのためにラファエルがその席を取り返してくれ、仲直り。最初に衝突したことで距離が縮まる。おかげで、捜査で負担のかかったアストリッドが限界を迎えた際に、後見人からもう関わらないよう伝えられても、ラファエルは「自分たちはチームだ」と明言。二人のやり取りを物陰で聞いていたアストリッドが彼女に会いに行き、共同捜査を再開する。

アストリッドとラファエル 文書係の事件録

© Patrick FOUQUE – FTV – JLA

ラファエルに触発されて徐々に新しいことに取り組むようになったアストリッドは、事件について考える時に使う秘密の部屋にラファエルを初めて招き入れたり、自分にとって安らぐ場所である自宅に泊めたりするように。さらに、ラファエルの自宅で夕食を食べるという新たな習慣を取り入れ、彼女と冗談を言ったり恋バナもするまでになる。

ラファエルのことをリスクを冒す自分を守ってくれる存在と捉えるアストリッドは、彼女の誕生日に指ぬきをプレゼントし、「あなたは私の指ぬき」と伝える。対するラファエルは、アストリッドは自分の進む道を示してくれる星だとして方位磁針を贈っている。

人と触れ合うことのできないアストリッドだが、ラファエルからは頬にキスされたりハグされても受け入れるように。さらには、自分から握手を求めたり、落ち込んだ彼女を慰めるために触れたりと、能動的に行動する。

アストリッドとラファエル 文書係の事件録

© Philippe LE ROUX – FTV – JLA

また、ラファエルはアストリッドの新たな庇護者として、彼女の人との関わり合いをサポート。ラファエルに近づく男を見張る一方、アストリッドとかつて失踪した母親マチルダ(演じるのはアストリッド役サラ・モーテンセンの実母であるエリザベス・モーテンセン)の仲を取り持ったり、別れかけた日本人留学生のテツオと復縁させたりもしている。のちにアストリッドはテツオにプロポーズ。彼女の結婚の証人になるよう頼まれたラファエルは、独身お別れ会の代わりにみんなで謎を解くという、アストリッドが本当にやりたいことを用意する。

確固たる信頼関係を築いた二人は、お互いが事件に巻き込まれた時も相手の無実を信じ、容疑を晴らすよう尽力。普段はルールに従うアストリッドだが、ラファエルとの共同捜査が一旦終わりかけた際にはこれが最後だからと、違法捜査に同行していた。違法なことに付き合うところもまた、ホームズとワトソンのような強い絆を感じさせる。

特異な事件満載!スパイになったり、AIや狼男と対決!?

アストリッドとラファエル 文書係の事件録

© Philippe LE ROUX – FTV – JLA

そんな二人が挑むのは奇抜な事件の数々。医師たちが動機もなく次々と自殺した事件をはじめ、死者が生き返ったり、アブダクション(宇宙人による誘拐)絡みで殺人が起きたり、音楽が人を殺した謎を解き明かしていく。そのほかにも、幽霊、魔女、ゴーレム、吸血鬼、狼男、AIなどの要素が盛り込まれているところは、ホームズ作品というよりも「名探偵コナン」に似ているかもしれない。

活躍を続けるアストリッドとラファエルは、なんとDGSE(フランスの情報機関)とCIAに雇われ、三重スパイとして動く場面も。また、捜査中に殉職したアストリッドの父親アンギュスの死の真相、「何も忘れない」はずのアストリッドの失われた記憶のように、シーズンを通して明らかになっていく大きな謎も存在する。

アストリッドとラファエル 文書係の事件録

© FRANCE TÉLÉVISIONS – JLA PRODUCTIONS – Be-FILMS – RTBF (Télévision belge) – 2019

また、本作は日本との関わりが深い。アストリッドは昔から日本食料品の店で買物していることもあり、よく日本食を食べており、ラファエルに日本式のお弁当を差し入れたり、人にお茶を立てたりする場面もある。事件としてヤクザが登場したのに加えて、その時にアストリッドが知り合って恋に落ちるテツオは日本人だ。そして何よりも、アストリッドがパズルにハマるきっかけになったのは、日本の寄木細工で作られた秘密箱なのである。今も続く人気シリーズは、これからも日本の要素が端々で見られそうだ。

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実はラファエルがホームズ!?二人の素顔

アストリッドとラファエルをハマり役で演じるサラ・モーテンセンとローラ・ドヴェールは、素顔も役柄に似ている。アストリッド役のサラは十代後半の息子を持つ美女だが、「私とアストリッドは共有している部分がある」と語るように、事前準備をしっかりして複数の話数分の脚本の内容を頭に入れてから撮影に臨むそう。さらに役になりきるため、アストリッド本人のように細かいルール、ルーティンがあるという。対してラファエル役のローラは、事前に覚えても忘れてしまうので前日に全部覚える派。そんな彼らの関係も「ちょっとアストリッドとラファエルの関係に似たところがあって、素敵な友情を築いている」と、2025年3月に来日したサラは語っていた。ちなみに、アストリッドとラファエルは奇遇なことに同じ誕生日だが、サラとローラもともに1979年12月生まれ(6日違い)と、ほぼ同じ星の下に生まれている。

サラ本人は非常に気さくで、イベントでは会場に集まった約300人のファン一人ひとりのもとに自ら足を運んでハグや握手、言葉を交わすという神対応を披露。ファンをいっそう魅了した。

なお、実はローラがホームズ役を務めることも。2024年に始まったドラマ『マドモアゼル・ホームズの捜査日記』では、ローラがシャーロック・ホームズの子孫として主役を演じている。

本国フランスでは、『アストリッドとラファエル 文書係の事件録』のシーズン6が先日放送されたばかり。イギリス版リメイクが作られるなど、世界各国で広く支持される同作の勢いは、まだまだ続きそうだ。

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ホームズ作品も楽しめるJ:COM STREAMとは?

動画配信サービスの「J:COM STREAM」では、『アストリッドとラファエル 文書係の事件録』のほか、同じくホームズとワトソンのようなコンビが活躍する『X-ファイル』、そして監督ガイ・リッチー×主演ロバート・ダウニー・Jr、ジュード・ロウで贈る映画『シャーロック・ホームズ』シリーズなども揃っている。Paramount+独占配信作品、アジアドラマや国内の映画・ドラマや時代劇、お笑いライブやシネマ歌舞伎などのエンタメ、アニメといった様々なコンテンツが視聴可能。テレビ朝日の最新ドラマ・人気バラエティを中心に幅広いジャンルの作品を擁する「TELASA(※)」も追加料金無しで楽しめる。また、アニメ、国内・海外のドラマや映画、時代劇、歌舞伎などさまざまなジャンルの新作・話題作が見放題。韓国・中国の作品も充実。(※TELASAは、一部作品を除くTELASA見放題プランの作品が対象。配信日が一部異なる場合あり。特典の映画館クーポンおよびPontaポイント還元の適用なし)

多彩なラインナップをお得に満喫できるセットプランもあり、例えば「J:COM TV シン・スタンダード」なら厳選した専門チャンネルと「J:COM STREAM」をセットで、「J:COM TV シン・スタンダードプラス」ならさらに多くの専門チャンネルと「J:COM STREAM」をセットで視聴することができるので、年末年始に試してみてはいかがだろうか。

(海外ドラマNAVI)

  • この記事を書いた人

Rafael

海外ドラマNAVI編集部。英国を中心としたミステリーものが好きで、アーサー・コナン・ドイル、アガサ・クリスティーの小説も愛読。ドラマや映画もその系統を優先しがちで、原作と映像化を比較するのも趣味の一つ。意図したわけではないが好みはマイナーで、愛したものがすぐに死ぬ(番組が終わる、キャラが去る)呪いに日々苦しみ中。

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