HBOドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のスピンオフ作品、『ナイト・オブ・ザ・セブン・キングダムズ』の日本語吹替版を担当する杉田智和さん(ダンク/サー・ダンカン役)と釘宮理恵さん(エッグ役)へインタビュー! 壮大な世界観やキャラクターの魅力、そして収録の舞台裏について語ってくれた。
『ナイト・オブ・ザ・セブン・キングダムズ』日本語吹替版声優インタビュー
――本作は『ゲーム・オブ・スローンズ』のスピンオフですが、シリーズ自体の印象をお聞かせください。
杉田智和(以下、杉田):タイトルに「ゲーム」と付いているので、当時はゲームが題材の作品だと思っていました(笑)。吹替の収録が始まった頃、ゲームに詳しくない人から「どんな内容か教えてほしい」とよく聞かれたのを覚えています。当時は実写でもゲームを題材にしたものや、デスゲーム系が流行り始めた時期で、そうした演出が映像に生かされているのではないかと説明した記憶があります。
釘宮理恵(以下、釘宮):周囲から「面白い」と伺っていて、見たいと思っていましたが、なかなかタイミングが合わず……。本作への出演が決まって「今だ!」と思い、昨年の年末から年始にかけての冬休み中、ずっと見ていました。中世のような舞台設定にファンタジー要素が絡み合い、歴史物のようなリアルさと壮大さがとても新鮮です。

――ご自身が演じるキャラクターの第一印象はいかがでしたか?
杉田:ダンクはとにかく体が大きいので、画面のどこにいてもすぐに見つけることができます。周囲や作品全体から見ても浮いた存在で、なぜ彼のような男が槍試合に出たがるのか、なぜ騎士を名乗るのかと疑問を持たれるようなキャラクターです。彼自身がその変化に気づかないまま物語が進んでいくのが面白いと感じています。
釘宮:エッグはまず、ヘアスタイルが印象的でした。なぜその姿なのかは物語の中で明かされていきますが、それを知った時は非常に納得しました。彼はとても知的で賢い少年ですが、年齢相応の心もとなさもあり、そのバランスをどう演じるかといった細かな役作りに気をつけています。

――騎士と従者という立場も違えば、年齢や体格にも大きく異なるコンビですが、演じる上で工夫された点はありますか?
杉田:ダンクは相手がどう受け取るかを考えずに言葉を発するようなところがあります。自覚がないからこそ成立する空気感を意識しました。
釘宮:エッグは幼い子どもの声なので、どんなに騒がしいシーンでも耳に飛び込んできやすいのが特徴です。杉田さんのお芝居に寄り添いながら演じていきたいと思っています。

――お二人は特にアニメ作品において共演も多いですが、本作の収録はいかがでしたか?
杉田:釘宮さんは長年共演している非常に頼りになる役者さんなので、吹替の現場でもその信頼感は変わりません。その安心感があるからこそ、相手のことを考えずに言葉を投げるような芝居も迷わず成立させることができました。
釘宮:私も絶大な信頼を置いているので、変に気を回すことなく、エッグとして素直に会話のキャッチボールを楽しんでいます。
――今回はお二人一緒にアフレコを行われたそうですね。
杉田:やはり掛け合いで録ったほうが安定します。コロナ禍の時は衝立(ついたて)がありましたが、それがなくなったことで感覚が戻ってきたというか、漫才のようにリアルタイムで反応できる良さを改めて感じました。
釘宮:杉田さんのお芝居を聞いているだけで、現場の皆が少し笑ってしまうシーンもありました。ディレクターさんからは「この時代は政治が安定している平和な時代」と説明を受けたので、本編の厳しい世界観に比べると、少し笑える平和な雰囲気を噛み締めながら楽しく収録できました。

――実写作品ならではのアプローチはありますか? アニメのとは違うポイントがあれば教えてください。
杉田:実写では、すでに完成された俳優さんの演技と原音が存在するので、そこから逸脱しないことが基本です。ただ、言語の違いで台本に収まらないニュアンスがある時は、自分なりに工夫を足すこともあります。
僕は、子どもの頃から映画を観るときは吹替派でした。以前『パシフィック・リム』の吹替を務めた際、日本のアニメへのリスペクトがある作品として、字幕版より吹替版の上映館数が多かったことがとても嬉しかったです。吹替という文化そのものが持つ面白さを伝えられればうれしいです。
釘宮:私も役者さん本人の演技に寄り添い、前後の空気感や温度感に注目して、そこから外れないように演じることを大切にしています。
――普段、海外ドラマや洋画はご覧になりますか?
杉田:ゲームをきっかけに見ることが多いです。例えば「デッド・バイ・デイライト」というゲームでのコラボをきっかけに、映画『ハロウィン』や『悪魔の生贄』に興味を持ち、作品をチェックしました。最近では『ストレンジャー・シングス 未知の世界』とコラボしたので、こちらも観たのですが、吹替で釘宮さんが参加していたので驚きました(笑)。
釘宮:先ほどもお話ししましたが、私は今まさに『ゲーム・オブ・スローンズ』を絶賛視聴中です。2011~2019年と、少し前の作品ではありますが、そうは思えないクオリティですし、普段はあまりファンタジーものを観ないので、新鮮な気持ちで観ています。
――最後に、本作の見どころを教えてください。
杉田:視聴者の方には、世界の住人になったような視点で楽しんでほしいです。「なぜダンクが騎士を目指しているんだ?」という疑問から入り、欲深い騎士たちの中で浮いている彼を眺めているうちに、きっとお気に入りのシーンが見つかるはずです。
釘宮:エッグがふとした悩みをこぼした時、ダンクとの間に価値観のズレやすれ違いが起きますが、そのやり取りがとても面白いです。噛み合っていないようで、実はダンクがしっかりエッグを見守っている。そんな二人の関係性の変化にぜひ注目してください。

『ナイト・オブ・ザ・セブン・キングダムズ』配信情報
『ナイト・オブ・ザ・セブン・キングダムズ』は、U-NEXTで独占配信中。毎週月曜日に、最新エピソードが更新。
日本語吹替版は2月23日(月・祝)より全6話が一挙配信。
(海外ドラマNAVI)





