アメリカのどこにでもありそうな田舎町リバーデイル。一見穏やかで平和なこの町で一人の高校生が殺されたことをきっかけに、主人公のアーチーとその仲間たちは、謎多き事件の真相に迫ろうとする。やがて、住民たちが抱える秘密や町を覆う深い闇が少しずつ明らかになっていき...という青春"ゴシップ"ミステリー『リバーデイル』。8月8日(水)よりDVDリリースとなった本作のキャスト、スタッフが語るインタビューを全7回にわたってお届け。第5回は、主人公アーチーを支える父親フレッド・アンドリュース役のルーク・ペリー。
――シーズン1終盤の脚本を読んだ時、どう思われましたか?
我々役者は内容を知らされていなかったから、全員で読み合わせの時に初めて脚本を読んだ。読み合わせを進めていって、ジェイソン・ブロッサムを殺した犯人が分かるページを開いた時、みんな口をそろえて「ええっ?!」と言ったよ。
――どのくらい衝撃を受けましたか?
読んだ時、「本当に? すごいな。信じられん! そうか...」となったね。本当に信じられなかったんだ。我々のうちに犯人がいたから、みんなそういう反応だった。「ええ!...本当なのか、びっくりだ!」と、まるで爆弾を落とされたような感覚だったね。犯人が誰かは言えないけど、我々役者陣にとっては大きな秘密が明るみに出た瞬間だったんだ。
――脚本を読む前に犯人の目星はついていましたか?
全然。それがすごいところだ。犯人が誰なのか、誰にも分かっていなかったからね。みんな脚本の該当ページを読んで初めて「そうだったのか!」という反応だったよ。部屋にいた人全員の反応を見たんだ。すごい瞬間だった。
――犯人の正体が分かりそうになったことはありましたか?
なかったね。だけど私が『リバーデイル』のような番組を好きなのは、その"分からない"という部分なんだ。ミステリーが好きだから、前もって知りたくないんだ。自分が出ていない場面を撮影している時も、見学したりしないよ。視聴者と同じように展開を知りたいからね。
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――シーズン1の初めで描かれたアーチーとグランディ先生の関係は賛否両論でした。本作における教師と生徒の恋愛の描かれ方についてどう思われましたか?
本作は二人の関係を描き、関係を物語に組み込んだ。そうすることで番組は新しいことに挑戦し、少し冒険的になろうとしたことを見せたかったはずだ。二人の関係を進めないようにしたのは、いい決断だったと思う。彼らの関係は続いてはいけないものだったからね。この件に対して取ったフレッドの行動もいいと思った。彼は、男女の間にはこういうことも起きる場合があるけど、それが適切な時と不適切な時があることを分かっているんだ。
――息子のアーチーと話し合うことになった時の、フレッドの対応についてはどう思われましたか?
アーチーの気持ちを否定しないところが良かったね。「これは本当の気持ちじゃない」とか「お前がこの年齢だから起こったことだ」といったことは一言も言わなかった。息子に道徳を説いたりしなかったんだ。賢い判断だと思うし、本作がその方向で話を展開していったことはありがたい。受け身でなく、そうした対応を取れるフレッドの聡明さがすごいし、町を去ることにしたあの音楽教師(グランディ)もえらいと思うよ。
――シーズン1の最終話に向けて、フレッドとアーチーの父子の関係はさらに掘り下げられるのでしょうか?
二人の関係は進展していて、アーチーが高校での最後の1年を過ごす時期に近づいていく。人生における大きな変化が迫ってきて、我々の関係もそういった困難を乗り越えていくんだ。
――アーチーの母であり、疎遠になったフレッドの妻として、メアリー役のモリー・リングウォルドが登場しますね。彼女の登場で『リバーデイル』の人間関係はどう変わっていくのでしょう?
フレッドは心配になる。"クソ。アーチーは母親のことを愛しているから、俺との関係が薄れてしまう"と考え始めるんだ。メアリーが家を出て行った後もフレッドはアーチーに寄り添ってきて、彼のために時間も労力も費やしてきた。だからアーチーに去られてしまったら、打ちのめされてしまうだろう。彼はそんなことは起きてほしくないと思っていて、メアリーが町に戻ってきた間も、いない間もずっと、それが現実になることに怯えている。フレッドにとってメアリーは愛する女性であり、息子の母親でもあるから、その存在は大きい。二人の別居はフレッドが提案したことではないんだ。
――脆弱な父親はドラマではあまり登場しませんよね。そんな父親を演じるのは楽しいですか?
父親業は大変だよ。父親業の大変さは、過小評価されがちなことの一つだと思う。子どもが一人いるシングルファーザーだとプレッシャーを感じるんだ。ちゃんと子どもを育て上げ、うまくやりたいと思っているからね。フレッドとアーチーの関係は、持ちつ持たれつなんだ。フレッドは自分が父親だといつも意識しているわけじゃない。時にはアーチーを弟のように思ったり、友人だと思ったりもする。物事によっては、フレッドが父親として動かないといけない。でも大抵の場合、二人は対等の立場なんだ。
撮影している時、我々の関係は父親と息子ではないように思えることが多い。同居人のような、ただの二人の男の関係だとね。でも物事によってはフレッドが父親として動かなければならないし、フレッドは実際そうしている。ただ、彼は息子からも学べる人物だと思いたいね。本作ではフレッドが一方的にアーチーに教えるのでなく、アーチーもフレッドに教えることがある。父親の立場から考えて、息子が頼れる人間になっていることは誇らしいに違いないよ。
――ご自身とアーチー役のK・J・アパの関係は共演を通してどう変わってきましたか? 撮影時にどのくらいお互いを頼っていますか?
K・Jとはいい雰囲気から関係を始められて本当にラッキーだ。初めて読み合わせをした時、ウマが合ってすべて順調にいった。とても感情的になるような場面の撮影もあったけど、求められている演技をあまり苦労することなく演じることができているよ。僕は役者として彼に支えてもらっていると思う。K・Jとなら冒険しても大丈夫だと感じているんだ。彼と撮影した場面のいくつかは、久しぶりに大変な撮影だったのもあるけど、彼を信頼しているからやり遂げることができた。K・Jはしっかりしているからね。二人で楽しい時間を過ごせているよ。
<『リバーデイル<シーズン1>』インタビューリレー>
【1】K・J・アパ(アーチー・アンドリュース役)「衝撃的な最終話になっているよ!」
【2】リリ・ラインハート(ベティ・クーパー役)「恋の四角、五角、六角関係のようなもの」
【3】コール・スプラウス(ジャグヘッド・ジョーンズ役)「ベティとの関係は培養されたバクテリア」
【4】カミラ・メンデス(ヴェロニカ・ロッジ役)「女性たちは固定観念をいい意味で壊しているの」
【6】メッチェン・アミック(アリス・クーパー役)「アリスはまるで母ライオン」
【7】ロベルト・アギーレ=サカサ(製作総指揮)「アイデアは本当に『ツイン・ピークス』から来ているんだ」
■『リバーデイル<シーズン1>』商品情報
DVDリリース中、デジタル配信中
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レンタルDVD Vol.1~7
発売・販売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント
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Photo:『リバーデイル<シーズン1>』© 2018 Warner Bros. Entertainment Inc. & CBS Studios Inc. All rights reserved.