
アメリカの伝説的シットコム『フレンズ』にゲスト出演した韓国系アメリカ人俳優のスティーブ・パークが、当時の撮影現場で経験した人種差別的な出来事を振り返った。彼は、アジア系俳優にとって「極めて痛ましい経験」だったと語っている。
声を上げざるを得なくなった
スティーブは『Pod Meets World(原題)』というポッドキャスト番組に出演し、1990年代のハリウッドにおけるアジア系俳優の扱いについて語った。
『フレンズ』シーズン2〜3にゲスト出演したスティーブは「当時の現場は、ある種の有害な環境だったと感じている。ジェームズ・ホンも私と同じエピソードに出演していたが、助監督が彼を呼ぶときに“あのオリエンタル(東洋)の男はどこだ?オリエンタルの男を連れてこい”と発言していた」と明かす。
この言葉には差別的なニュアンスが含まれているが、この発言に対して現場の誰も異議を唱えなかったという。
「これはこの作品だけの問題ではない。こうしたことは今回が初めてではなく、1997年当時のハリウッドでは日常的に行われていたことだ」とスティーブは続けた。「誰もこの状況を正そうとせず、何も言わなかった。つまり、これが普通の振る舞いだったんだ」
スティーブはこうした状況に強い憤りを感じ、自ら「尊厳のための闘い」と題したメールを書き上げ、メールリストに登録されている全員に送信した。その中で「アジア系アメリカ人の俳優として、侮辱的でステレオタイプに基づいた役ではなく、自分にふさわしい役を見つけるために苦闘し続けている」と彼は記している。
さらに、『フレンズ』の撮影現場での経験についても触れている。「私は、テレビ界で最も高視聴率の番組の一つにゲスト出演した。しかし、そこでの経験は極めて痛ましいものだった。寛容さや基本的な人間としての礼儀の欠如、そして現場での人種差別的な出来事によって、私は声を上げざるを得なくなった」
スティーブはその後も俳優として活動を続け、現在はポン・ジュノ監督の最新作『ミッキー17』が公開中(日本では3月28日公開)。『フレンズ』以降も、『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』『12モンキーズ』『パーソン・オブ・インタレスト』『The Mindy Project(原題)』など、数多くのテレビシリーズにゲスト出演している。
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Photo:フレンズ S7 ©Warner Bros. Entertainment Inc.