ニュース

残高300ドルから大ヒット作の主演へ!『FBI』ジーコ・ザキ、アラブ系としての葛藤と責任を告白

※本ページにはアフィリエイト広告が含まれます

FBI:特別捜査班

大ヒットドラマ『FBI:特別捜査班』で主演を務めるジーコ・ザキ。モンテカルロ・テレビジョン・フェスティバルに登場したジーコは、記者団に対し、本作でFBI捜査官を演じることの重みや、自身のキャリアの原点、そしてヒットメーカーである製作総指揮のディック・ウルフとの関係性について熱く語った。

CIA(原題)
『FBI:特別捜査班』新スピンオフ『CIA』シーズン2へ更新!

人気ドラマ『FBI:特別捜査班』の新たなスピンオフ『CIA( …

「唯一の存在」であり続ける責任と、本物のFBIも認めるリアリティ

アラブ系ムスリムとしてジーコは、「主演になれたこと自体にもう誰も驚かなくなった。それがもちろんゴールだったわけだけど、それと同時に、今でも僕は“唯一の存在”のままなんだ」とハリウッドにおける多様性の現状を指摘する。「テレビにおける表現のための戦いは、まだ大きなものが残されている。そして、世界全体のバランスをめぐる戦いも、まだまだ続いているんだ」

FBI捜査官を演じることには大きな責任が伴うが、現場からの評価は高いという。「FBIに招かれて話をする機会があった。捜査官たちは僕たちと常にコミュニケーションを取っており、彼らがドラマを認めてくれていることも分かっている。本物のFBIがファンになってくれるほど、僕たちは十分に本物志向な方法でドラマを作れているということだ」

続けて、本作が持つ社会的役割について次のように付け加えた。

「僕たちのドラマのエキサイティングなところは、FBIの内部を覗くことのできる唯一の窓だということ。彼らはInstagramに動画を投稿したりしないし、彼らの子どもたちも親が職場で何をしているのかを目にすることはない。その窓が、毎週火曜日の夜8時にCBSで開くんだ」

激変する世界と「完璧ではないヒーロー」の描写

絶え間なく変化する現実世界に遅れずについていくことも、作品の重要な要素だ。ジーコは身体的にも、感情的にも、精神的にもこの役を非常に真剣に捉えていると語り、役柄の人間味について言及した。

「今のシリーズでは、少し弱さを見せる部分にも踏み込んでいる。OAが打ちのめされる姿も描かれる。いつもヒーローでいられるわけではない。直近の撮影エピソードで、僕の最初のセリフは“完全にめちゃくちゃだ。この仕事に署名したときは、これほどひどくはなかった”だった。自分たちは今、生化学兵器やAI、ドローンなどを扱っている。これまでにない新たな恐怖の領域へと、あまりにも急速に突き進んでいるように感じられるが、それこそがポイントなんだ。脚本家たちは現実の出来事からインスピレーションを得ているのだから」

ディック・ウルフがICEをテーマにしない理由

ウルフが『FBI』『LAW & ORDER』に続き、「ICE(移民・関税執行局)」をテーマにしたドラマを作る可能性はあるのだろうか? ジーコの見解は否定的だ。

「間違っていたら訂正してほしいけれど、ICEの誕生自体が議論を呼ぶものだし、少し新しすぎる組織だとも思う。ICEが次の世代にも存在し続けているかどうかは分からない。そしてディックは今現在のことだけを考えているわけではない。彼はその作品が40年後もテレビでリピート放送され続けていることを見据えているからね」

残高300ドルからの大逆転、そして見据える未来

今やスターの座を確固たるものにしたジーコだが、最初にこの役を勝ち取った当時の銀行残高は、わずか300ドルだったという。当時は不動産業界への転職すら考えていた。

「親を助けるために、一番学校に通う期間が短くて、一番お金を稼げる職業を探しながら、海外の不動産リフォーム番組を観ていたんだ」と当時を振り返る。

「その後、CBSのエグゼクティブたちと同席したときに来年も更新されますか?と尋ねたら、“どうしてそんなにピリピリしているんだ? ドラマはうまくいっているし、すべて順調だよ”という感じだった。でも、本作が10年も続くなんて自分自身が一番信じられなかった。ただの自己防衛だったんだけどね」

ブレイクを経て精神的な余裕を持てるようになった今、ジーコはさらに長期的な将来に目を向けている。

「マリスカ・ハルジテイが『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』で27シーズンも成し遂げたことを見てほしい。彼女は自身のチャリティ活動も行っている。それを見ると、自分たちには何ができるだろう?と考えさせられる。それが間違いなくゴールだ。何が起きようとも、おそらく自分のキャリアのすべてをディック・ウルフと共に歩めることを本当にエキサイティングに感じている。その思いはお互いに伝え合っているんだ。僕は忠実なチームプレイヤーだけど、他の俳優たちがチームの一員であり続けながら成し遂げてきたことを見るのは素晴らしい刺激になる」

ハリウッドスターでありながら独自の禁欲的なスタンスを貫いているジーコ。

「僕は、人々のキャリアが一瞬で始まって一瞬で終わるような世界を見て育ってきた。だから、できるだけ目立たない状態でいたいんだ。“邪視(嫉妬による災い)”を信じているからね。ソーシャルメディアから離れ、公の場に出ないようにすることを本当に楽しんでいるし、観客にはテレビの画面がついたときにだけ自分を見てもらうというアイデアが気に入っている」

「TikTokを撮っているなら、それは仕事をしていないということだ。お金を払ってもらっている対価としての仕事を全うしていない。ドラマの宣伝のために投稿することはあるけれど、朝に自分が食べたトーストの写真を投稿するつもりはないよ。スマホの通知で“8時間使用しています”なんて出たら、狂ってる!って思ってしまうからね」

徹底したプロ意識と作品への誠実さこそが、ジーコ・ザキが長寿ヒット作の主役であり続ける最大の理由なのだろう。

『FBI:特別捜査班』シーズン1~7はU-NEXTほかで配信中。シーズン8はWOWOWオンデマンドでアーカイブ配信中。(海外ドラマNAVI)

Photo:『FBI:特別捜査班』© 2023 CBS Broadcasting Inc. All Rights Reserved.

  • この記事を書いた人

海外ドラマNAVI編集部

海外ドラマNAVI編集部です。日本で放送&配信される海外ドラマはもちろん、日本未上陸の最新作からドラマスターの最新情報、製作中のドラマまで幅広い海ドラ情報をお伝えします!

-ニュース
-