海外ドラマ『フレンズ』がシーズン10で終了した理由

1994年から2004年まで、10シーズンにわたり放送され大ヒットした海外ドラマ『フレンズ』。今年は番組の終了から20年が経つが、配信プラットフォームを通じて新しい世代のファンを獲得しており、英語学習の教材として使われることも多い。そんな人気作はなぜ10シーズンで幕を下ろしたのだろうか。

 

シーズン10を最後だと決めたのは…

2004年5月、レイチェル・グリーン(ジェニファー・アニストン)が飛行機を降りるのを見守るため、5000万人がチャンネルを合わせた。これだけ多くの人に愛されたシリーズだが、共同クリエイターのマルタ・カウフマン(『グレイス&フランキー』)は2014年の米Entertainment Weeklyのインタビューで、「今年が最後の年になると思ったことが何年かありました」と回答。

同じく共同クリエイターのデヴィッド・クレーン(『ヴェロニカ’s クローゼット』)は、度々シリーズを終了を考えた背景にはキャストとの契約交渉があったといい、また、10シーズンを最後のシーズンに決めたのは、「止めて、始めて、考え直して」をこれ以上は続けられなかったからだと明かしている。

カウフマンは最終話の方向性や物語をどう展開するか考える一方で、みんなの成長を感じていたという。「これが番組を終わらせなければならなかった理由の一つです」とカウフマン。「もはや、人生の中で友人(フレンズ)が家族であるような時期ではなかったのです。自分の家族を持ち始めるときでした」

出演者の意見は分かれていた

フィービー役のリサ・クドローは過去の米テレビ芸術科学アカデミー財団のインタビューで、「前に進む準備ができたからもう終わりにしよう、と感じている人たちもいました」とコメント。「他方で、“いや、出て行けと言われるまで出て行かない。アルバイトみたいで、一緒にやることが本当に楽しい”と感じている人たちもいました。意見は分かれていましたね…」とキャスト同士でも考え方が異なっていたことを明かした。

また、レイチェル役のジェニファー・アニストンはシーズン10への続投をためらっていたことを過去に明かしている。

2004年に米NBCのインタビューで、彼女は「まだみんなに愛されていて、私たちがハイの時に終わりたかったんです」と自身の気持ちを認めた。また、最終シーズンまでに自身の中に「どのくらいレイチェルが残っているのか」確信を持てずにいたという。それでも、長年続けた作品の終わりには寂しい気持ちもあったようで、「今はまったく終わりたくないんです」と語っていた。

チャンドラー役のマシュー・ペリーも後悔の気持ちがあった一人で、2013年の米Hollywood Reporterのインタビューでは、「どうして『フレンズ』をやめたのか?みんなで決めたことです。“もう終わりにしよう”と。でも、今すぐにタイムマシーンに乗って言いたいですね、“やめたらダメだ!”と」と明かしている。

『フレンズ』の平均視聴数は2,470万人で、NBCにとっては代表作の一つになった。『フレンズ』の配信先はこちらにてご紹介。(海外ドラマNAVI)

 

Photo:『フレンズ』シーズン10(c)Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.