『ER』ノア・ワイリー、『ザ・ピット』で医療ドラマに復帰した理由

シーズン2への更新も話題を呼んでいる米MAXオリジナルドラマ『ザ・ピット/ピッツバーグ救急医療室』。主演を務めるノア・ワイリーは『ER 緊急救命室』ぶりに医師役を演じているが、医療ドラマに復帰した理由についてPeopleに明かした。

 

語るべき大切な物語だと確信していた

米NBCの大ヒット作『ER 緊急救命室』で医師ジョン・カーターを演じて以来、約30年ぶりに『ザ・ピット/ピッツバーグ救急医療室』で医療ドラマに戻ってきたノア・ワイリー。医療現場を再現したセットに戻ってくるのは「高校に戻ってきたみたいだった。まるで15年間触っていなかった楽器を久しぶりに手にして、指の動きを覚えているか感覚を取り戻そうとしているみたいだった」と振り返るノア。

自身にとってブレイクのきっかけになった医療ドラマのジャンルに長年戻ってこなかったのには、はっきりとした理由があるというノアだが『ザ・ピット』への出演を決めた背景について「いま本当に注目されるべきファーストレスポンダー(救急医療従事者)にスポットライトを当てる機会があったから」とコメント。彼はこのドラマについて「視聴者が病院や医療の現状を新たな視点で捉え、共に旅をするための手段になりうる」と作品の意義をアピールした。

ピッツバーグ近郊の救急病院を舞台に15時間のシフトの間に起きる出来事を描く本作。ノア演じる医師マイケル・“ロビー”・ロビナヴィッチが、患者を治療しながら若手医師たちを指導し、さらにはパンデミックによるPTSDと向き合う姿が描かれる。「まるで戦地にいるみたいだった」「イッキ見して、ロビーが立ち続けているのと同じ時間、自分も立っていられるか試してみたくなる人もいるかもしれないね」と話すノアは製作総指揮と脚本としても製作に携わっている。「この作品を本当に実現させたかった。語るべき大切な物語だと確信していたから何としてでも視聴者に届けたかったんだ」と作品への思いを熱弁。

「これほどまでに、自分の殻を破って新しいことに挑戦することを自分に強いたことがあるかわからない。こんなにも積極的に行動し、執念を燃やして何かを追い求めたことは、これまでなかったかもしれない。この作品は僕にとってものすごく重要。こんなにも実現させるために努力を惜しまずにやれるなんて、自分でも驚いたよ」と並々ならぬ情熱を注いだことを明かした。

『ER』時代に手を組んだジョン・ウェルズとR・スコット・ゲミルと再タッグを組んでいるノア。『ER』のレガシーを壊すリスクは何としてでも避けたかったため、制作には当初慎重だったそう。「新たに語るべきことがあるか、本当に伝える価値があるのかを確信できなければ、この企画には手をつけないと決めていた。そうでなければ『ER』が築いたレガシーを壊すリスクを冒すことになるからね」「だからこそ、僕たちはこのプロジェクトに対して細心の注意を払い、慎重に進めた。それだけに、こうして形になったことは本当に感慨深いよ」

ノアの熱意が結実した『ザ・ピット』は4月10日にシーズン1最終話の解禁を控える中、早くもシーズン2への更新が決定。医療ドラマに新たな革命をもたらした本作がどのような歴史を刻むのか、楽しみだ。

『ザ・ピット/ピッツバーグ救急医療室』は、U-NEXTにて独占配信中。(海外ドラマNAVI)

Photo:『ザ・ピット ピッツバーグ救急医療室』© 2024 WarnerMedia Direct Asia Pacific, LLC. All rights reserved. Max and related elements are property of Home Box Office, Inc.