2024年も数え切れないほどの話題作や隠れた名作が登場したが、本当に“面白い”作品を見逃してはいないだろうか? そこで今回は、海外ドラマに情熱を注ぐ編集部とライター陣の総勢11名が、心からおすすめしたい2024年の傑作ドラマを厳選してご紹介する。話題の超大作から意外なダークホースまで、あなたの次のイッキ見候補がきっと見つかるはず!
2024年本当に面白かった海外ドラマは以下の通り。
【ドラマ】
『SHOGUN 将軍』
10年に一度、登場するかしないかの最高傑作
1600年代の日本を舞台にした『SHOGUN 将軍』は、ジェームズ・クラベルの小説をドラマ化した戦国スペクタクル。徳川家康をモデルにした最強の武将である吉井虎永が、確執が激化する五大老の策略により窮地に追い込まれながらも、日本に漂流した英国航海士、ジョン・ブラックソーン/按針の知識を借りながら、戦国の世を生き延びていく様が描かれる。
本シリーズは、歴史的人物をモデルにしたキャラクターたちが織りなす緊張感あふれる物語を緻密に練り上げられた脚本で描き、圧巻の映像美で観る者を圧倒する。時代考証に基づいた美術や衣装にも目を奪われ、これまでにハリウッドで描かれた“間違いだらけの日本”を真っ向から正し、その意味でも本シリーズはハリウッドの歴史に名を残す作品と言えるのではないだろうか。
17世紀の封建時代を舞台にしているため女性の社会的な立場は制限されているが、按針の通詞を担う鞠子をはじめ、全ての女性キャラクターが強い精神力と知性を兼ね備え、その魅力に引き込まれずにはいられない。虎永を演じる真田広之や鞠子役のアンナ・サワイなどキャストの演技が真に迫り、すべてにおいて100年満点の『SHOGUN 将軍』は、10年に一度登場するかしないかの最高傑作だ。
(ライターNami)
【アクション/アドベンチャー】
『フォールアウト』
ポスト・アポカリプスを舞台とした世界的人気ゲームのドラマ化は超ハイクォリティー
アメリカのベセスダ社が作り上げた世界的人気のゲームシリーズ「Fallout」を原作とした実写オリジナル・ドラマシリーズ『フォールアウト』。古き良きアメリカがそのまま未来となったレトロフューチャーな世界が核戦争を迎えてから200年後、荒廃したアメリカを舞台とし、核シェルター「Vault」の居住者、地上で活動する宗教的軍事組織の兵士、放射能で変異した人間の3人を軸に描く、ポスト・アポカリプスなアクションドラマだ。
そんな世界でのサバイバルをブラックコメディーやグロといった要素を交えながら、核シェルター「Vaullt」を作った巨大企業Vault-Tec社の陰謀といったミステリアスな要素も含まれている本作。製作総指揮にはジョナサン・ノーランとリサ・ジョイという『ウエストワールド』のコンビに加えて、ベセスダで「Fallout」シリーズの開発を指揮しているトッド・ハワードも関わることで、セットから衣裳、小道具までゲームの再現度も高く、随所にゲームのエッセンスが盛り込まれながら、ドラマとしても超ハイクォリティーなものとなっている。また、メインキャストではないが、海外ドラマファンおなじみのカイル・マクラクラン、マイケル・エマーソンなどの人気スターが登場しているのも見どころだ。
(ライター豹坂@櫻井宏充)
『ZORRO』
ヒーローもの疲れを吹き飛ばす!王道英雄譚『ZORRO』
現代は、マーベルやDCなど、アメコミ原作のヒーロー作品がごった返しており、人々は熱狂していた全盛期と比べると、多少の疲れを見せ始めているという現実がある。筆者も同じである。群雄割拠の時代が少々長すぎるのかもしれないが、そんな雰囲気に風穴を開ける作品が、このほど登場した。
『ZORRO』とタイトルが冠された同作は、あのDCが誇る『バットマン』にも強い影響を与え、すべてのヒーローの原点とも言える『怪傑ゾロ』を原作としている。黒いマスクとハットで正体を隠しながら悪を挫く孤高のヒーローを主人公とした作品だが、その活躍の描き方がまるで「昭和のヒーロー物」を思い起こさせるのが、今回の『ZORRO』。
貴族の青年・ディエゴがあらゆる事件の調査に乗り出し、その裏で糸を引く悪玉に遭遇すると、ゾロへ“変身”…そして悪を倒す。まさに勧善懲悪の王道ヒーロー作品が本作なのだ。そんな古き良きヒーロー物の雰囲気を醸し出しながらも、現代の映像技術を駆使した斬新かつファンタジックな世界観も広がっており、新鮮味すらも感じさせる。近年のアメコミ・ドラマにはない魅力が『ZORRO』には存分に込められており、再び、ヒーロー作品への“熱”を取り戻すのにピッタリの作品と言えるだろう。
(ライターZash)
『デッドボーイ探偵社』
二人の幽霊と霊能力を持つ少女の三人が超常的な事件を解決してくSFミステリー。『サンドマン』のスピンオフだが、直接的な関係は薄いので本作だけで十分楽しめる。
青少年が不思議な事件に立ち向かっていくという構成は『ウェンズデー』や『ストレンジャー・シングス』、『ベイカー街探偵団』などを彷彿とさせる。実にNetflixらしい作品と言えるだろう。
しかし、本作がそれらと一線を画すのは、実にクィアな作品ということ。親友への想いに悩むエドウィンや、そんな彼をセクシーに誘惑する猫の王、エドウィンにはニートラップを仕掛けるよう命じられるも葛藤するモンティなど、とにかくキャラクターが魅了的。原作者の一人が『グッド・オーメンズ』のニール・ゲイマンということを知れば、なるほどと膝を打つだろう。
アジア系のステレオタイプすぎるところがちょっと気になりはするが、途中でチームに加わるニコの可愛さにも心を奪われた。特に、エドウィンとニコの友情がとってもラブリー。
最終話のエドウィンと猫の王のやり取りもよかっただけに、シーズン更新を期待していたが残念ながら打ち切りに(ゲイマンが性的暴行の告発を受けたことを考慮すると、仕方ないと割り切るべきか…)。本家『サンドマン』シーズン2が控えているので、本作のキャラのカメオ出演を期待するばかりだ。
(編集部Lena)
【SF】
『サイロ』シーズン2
過激なシーンも必要なし!レベッカ・ファーガソンの代表作となるドラマ
アメリカの作家ヒュー・ハウイーの小説をもとにし、Apple TV+史上最高のスタートを記録したSFドラマ『サイロ』。サイロという巨大な筒状の建造物の中で1万人が住む近未来。外の世界は汚染されていると言われていたが、それはジュリエットの行動で偽りであることがシーズン1で判明する。
シーズン2では、二ヶ所に分かれた舞台で新たなキャラクターも登場し、更なる謎と2つの物語が同時に進行していく。シーズン2の第一話では、ジュリエット演じるレベッカ・ファーガソンの凄まじい体当たりの演技で、思わず「この人すごい」と声が漏れるほど。『ミッション・インポッシブル』や『デューン』など大作映画に引っ張りだこのレベッカ主演の本作だが、『サイロ』はまさにそのレベッカあってこその物語だ。
群衆劇ではあるが、とにかく彼女の演じるジュリエットの強烈な存在感に圧倒される。また名優ティム・ロビンス演じる全く好きになれないキャラクター、バーナードの不気味さにも拍車がかかる。もちろん映像美も素晴らしいがそれに頼ることなく、配信ではたまにある「これは必要?」と思うような過激シーンもない。それでも呼吸するのも忘れるほど目を見開いてこの世界に没入させてくれる素晴らしい脚本と演技で、シンプルにドラマというものの魅力に溢れている。
(ライターErina Austen)
【コメディ】
『ザ・フランチャイズ』
スーパーヒーロー映画の製作現場で奮闘する人々を描くシニカルなバックステージ・コメディー
映画やドラマなどのシリーズ的な展開を意味する「フランチャイズ」という言葉を冠した本作は、大人気のスーパーヒーロー映画作品と世界観を共有した新作スーパーヒーロー映画の製作現場で、トラブルの連続に悩み奮闘するスタッフとキャストたちを描いたシニカルなバックステージ・コメディー・ドラマだ。
『アメリカン・ビューティー』でアカデミー賞監督賞を受賞したサム・メンデスが製作・監督を務め、『ザ・ボーイズ』ストームフロント役のアヤ・キャッシュや、MCUでバロン・ジモを演じるダニエル・ブリュールが出演しているのも見どころ。スーパーヒーロー映画業界に向けた歯に衣着せない批判をシニカルな笑いに包みながら綴られる物語は、一時代を築いたアメコミ・ヒーロー映画ジャンルの昨今の迷走ぶりを考えると、ドキュメンタリーではないかと思えてしまうほどの内容となっている。
人によって好みが大きく分かれる作品だが、昨今の迷走するスーパーヒーロー映画のことを思いながら見るのも一興。そういうパロディーに寛容な人へオススメのドラマシリーズで、スーパーヒーロー映画の製作・撮影メイキングのようなハリウッド・バックステージものとしても楽しめるものとなっている。
(ライター豹坂@櫻井宏充)
『テッド ザ・シリーズ』
あの世界一下品なテディベアが帰ってきた!?
近年、大ヒット映画をTVドラマとして復活させる傾向が顕著になっている。続編であったり、スピンオフであったり、前日譚だったりと、その物語の伝え方は様々。そんな大ヒット映画のTVドラマ化に最も適していると言っても過言ではない作品が、2024年、お茶の間へ帰ってきた。『テッド』である。10年ほど前に全世界で社会現象(?)を巻き起こした世界一下品なテディベアが帰ってきたのである。思い返せば、『テッド』という作品は、懐かしの『アルフ』をどことなく彷彿させる部分があり、シットコム向きの作品だった。
『テッド ザ・シリーズ』は、そんな映画『テッド』の前日譚という形になっており、1990年代を舞台に、あのテッドが高校に行くことになるのだ。筆者は個人的に『テッド』が大好きだ。テディベアという「ぬいぐるみ」界の頂点に君臨する存在が、堕落した大人のなれの果てのような性格をしている…そのギャップが好きなのだが、今回のTVドラマ版でもその魅力は大いに発揮されている。
年齢的にはまだまだティーンエイジャーの部類に入る年頃だとは思うのだが、とにかくやることなすことが、現代ではあらゆる規制に引っかかるであろう言動ばかり!それなのに可愛らしい見た目のせいで、なぜか視聴者の目には緩和されて映ってしまう。これがテッドの魅力なのである。テッドというフィルターを通してみれば、どんなことでも“可愛く”見えてしまうのかもしれない。つまりは、抱腹絶倒!ということだ。
(ライターZash)
【スリラー/サスペンス/ミステリー】
『ザ・ディプロマット』シーズン2
ケリー・ラッセル史上NO.1!究極のポリティカルドラマ
どんなに熱狂的なファンがつこうとも、結果によって容赦なく打ち切りが宣告されるのが昨今の海外ドラマ事情。そんななか更新された猛者はそれだけでも見る価値があるといっても過言ではないけれど『ザ・ディプロマット』シーズン2は文字通りイッキ見せずにはいられなかった、まさに必見の一作。
全6話とコンパクトながら米英間の外交をめぐるスリリングな物語が凄まじく展開。米大統領選で政治への注目が高まる時勢ともリンクして、その駆け引きに目が釘付けに。『グレイズ・アナトミー』や『HOMELAND』で腕を磨いてきたデボラ・カーンが手掛けているというだけあって、ポリティカル×ロマンスのバランスが絶妙であったりとみどころは尽きないのですが、本作に引き込まれる一番の理由はそのヒロイン像。ケリー・ラッセル演じるケイトのなりふり構わないワークモードが最高にクールで惚れ惚れ。『フェリシティの青春』や『ジ・アメリカンズ』など数々の海外ドラマでその魅力を発揮してきたケリーでも、ここまで自然体な姿は珍しいのでは?
シーズン2フィナーレのクリフハンガーは顎が外れるほどの衝撃で、この後の展開が気になってうずうず…。シーズン3でもいい意味で予想を裏切ってくれることに期待!
(ライターKanaKo)
『ギャング・オブ・ロンドン』シーズン1~2
ドラマ史上最高といわれるバイオレントさがクセになる
ロンドンを舞台に多国籍な犯罪組織のギャング同士の抗争と復讐を壮絶なアクションとスタイリッシュなヴィジュアルで描いた犯罪アクション・サスペンス。イギリスでは、シーズン1が2020年、シーズン2が2022年に放送され、激しい暴力描写で反響を呼んだシリーズだが、その話題作が今年スターチャンネルに登場、テレビ初放送となった。格闘技アクション映画『ザ・レイド』を手がけたギャレス・エヴァンスの企画・脚本・監督による作品で、ジョー・コール(『ハリー・パーマー 国際諜報局』)、ショペ・ディリス(『窓際のスパイ』)パーパ・エッシードゥ(『ラザロ・プロジェクト 時を戻せ、世界を救え!』)、ミシェル・フェアリー(『ゲーム・オブ・スローンズ』)など個性的なキャストが出演。凄まじいアクションと容赦ないバイオレンス描写が最大の見どころで、ダーツ、ナタ、斧など毎回破天荒な凶器が使用され、乱闘、拷問、タイマンの死闘などが繰り広げられる。特に必見はシーズン1第6話の農家での銃撃戦。息をつく暇もないほどの緊迫したシーンが20分間も続く。血が苦手な方は要注意だが、この壮絶なアクションがいつしかクセになるという中毒性の魅力をもつドラマだ。
(ライター名取由恵/Yoshie Natori)
『ディスクレーマー 夏の沈黙』
ラストで男性の心の奥底に潜む女性蔑視が炙り出される
『ディスクレーマー 夏の沈黙』は、『ゼロ・グラビティ』や『ROMA/ローマ』などでメガホンを取った、メキシコ出身のアルフォンソ・キュアロンが初めて手がけたドラマシリーズ。ある日、著名なジャーナリストのキャサリンは、知られたくない自身の過去をテーマに綴った小説が出版されたことを知り、愕然とする。思いがけない出来事により、徐々にキャサリンは追い詰められていくように見えたが、ラストで誰もが予想できなかったであろう衝撃の事実が明らかになる…。
全7話からなる本シリーズは、自然光を巧みに取り入れた映像美と長回しを多用した演出が圧巻だ。キャサリンの過去を描いたシーンでは官能的な美しさにも魅了され、まるで7時間の映画を観ているような感覚に陥る。また視聴者は、第1話で敷かれた伏線から続いて綴られる展開に引きずり込まれ、キャサリンのことを誤解してしまうに違いない。
しかし、最終話で明かされる事実に驚愕し、様々な想いが沸き上がるのではないだろうか。特に最終話では男性の心の奥底に潜む女性蔑視が炙り出され、 いかに人間が、「自分が見たいもの、信じたいものしかしか見ようとしない」生き物であるかを痛感してしまう。キャサリン役で主演するケイト・ブランシェットと、キャサリンを追い詰めていくステファン役のケヴィン・クラインといったキャスト陣の演技も文句のつけどころがなく、パワフルで見応えのある必見シリーズとなっている。
(ライターNami)
『トゥルー・ディテクティブ ナイト・カントリー』
ジョディ・フォスター主演作を見ないのはありえない!
誰もがその名を知るオスカー女優、ジョディ・フォスター。数々の映画で知られるジョディが、その脚本を気に入り、ほぼ初のドラマシリーズ出演(子役時以来)と製作を決めたのが本作だ。
毎シーズン、ストーリーも登場人物も異なる『トゥルー・ディテクティヴ』シリーズのシーズン4となる本作では、太陽の昇らない暗闇のアラスカが舞台。そこでの怪奇殺人事件を扱う無骨な地元警察署長ダンヴァースを演じるのがジョディだ。彼女はそのイメージから、これまでも知的な役が多かったが、今作では信じられないくらい粗暴で悪印象で野蛮な“デカ”を演じており、そんなジョディの演技が一番の見どころだろう。
本作は見ている途中まで、というより最後まで、ミステリーなのかホラーなのかサスペンスなのかSFなのか、ジャンルさえも想像できないという点が非常に面白い。『X―ファイル』シーズン1の「氷」を彷彿させるような設定だが、この手のものが好きな方は楽しめる作品だろう。
そしてジョディの相方の女刑事を演じる新鋭女優、ケイリー・リースの堂々とした演技も素晴らしい。実際にはアイスランドで撮影されたという本作だが、真っ暗な世界と雪と氷の静けさがよりドラマをダークにしている。太陽が全くない毎日がどのような生活なのか。それだけでも心が不安定になりそうな不気味な世界もぜひ見てもらいたい。
(ライターErina Austen)
『リプリー』
アラン・ドロン主演の『太陽がいっぱい』(1960)、マット・デイモン主演の『リプリー』(1999)に続き、パトリシア・ハイスミスによるミステリー小説が3度目の映像化。今作で嘘を重ねる主人公リプリーに扮するのはアンドリュー・スコットだ。
私の母にとっての生涯一の映画は『太陽がいっぱい』だそうで、昔から「好きなタイプはアラン・ドロン!」とのたまっていたが、その影響もあってか彼に対しては色男なイメージが強い。そして、私の中の“トム・リプリー像”はまさにこの『太陽がいっぱい』アラン・ドロンであった。
ところが、Netflix版『リプリー』では、そのイメージがことごとく覆されて面白い。アンドリュー・スコット特有の曖昧な笑顔を浮かべながら、腑に落ちない言葉を連ね、その場しのぎの連続で生きている。特に、富豪の息子ディッキーの服を勝手に着るシーンは、なんとも気味が悪く、本人に見つかったあとの情けない感じも含め、とても良かった。
もちろん映像そのものも素晴らしく、全編白黒だからこそ生まれる陰影がイタリアの街の美しさを引き立たせる。また、イタリア語の響きがゴージャスなので、視聴する際は絶対に字幕版で楽しんでほしい。
すでに映像化され高い評価を受けているにも関わらず、新しい解釈で魅せてくれたNetflixとアンドリュー・スコットに感謝! 私の2024年ナンバーワンドラマは、間違いなく『リプリー』だ。
(編集部moom)
【実話ベース】
『マスターズ・オブ・ザ・エアー』
スティーブン・スピルバーグとトム・ハンクスの名コンビが手掛ける『マスターズ・オブ・ザ・エアー』は、第二次世界大戦中のアメリカ陸軍航空隊に焦点を当てた重厚なドラマ。オースティン・バトラーとカラム・ターナー演じる少佐同士が過酷な環境の中で徐々にかけがえのない絆で結ばれていく様子には、戦場での緊張感や仲間との絆がリアルに表現されており、二人のヴィジュアルの良さもさることながら、ケミストリーも素晴らしい。
さらに、本作で特筆すべきは空中戦の迫力。視聴者も搭乗員の一人としてその場にいるかのような臨場感・緊張感あふれる圧巻の映像でスリル満点。豪華俳優陣の演技、スリリングな空中戦、そして戦争の現実を描く重厚なストーリーを楽しんでみてほしい。
(編集部Sherry)
『ミスター・ベイツvsポストオフィス』
英国史上最大の冤罪事件を描き社会現象になったドラマ
今年一番衝撃を受けたドラマといえば、何といってもこの作品。本国のイギリスでは2024年元日から4夜にわたり、民放ITV局で放送されると、たちまち反響を呼び、各メディアが絶賛。私自身も毎晩感動の連続で、1月頭にして今年のベストドラマがほぼ決定という有様。日本ではミステリーチャンネルで放送、話題を集めた。
イギリス史上最大の冤罪事件といわれる「郵便局スキャンダル」とは、1999年から2015年の間に「ポストオフィス(郵便局)」の郵便局長が、無実ながらも横領や不正経理などの罪で起訴され、不当に有罪判決を受けた事件。ドラマはこの事件を再現し、元郵便局長たちの闘いを描いたもの。トビー・ジョーンズ(『SHERLOCK シャーロック』)、モニカ・ドラン(『ブラック・ミラー』)など豪華キャストたちの名演も素晴らしかったが、このドラマがすごかったのは、ドラマの内容に衝撃を受けた英国民の間で被害者への補償を求める声が高まり、ついには英議会が被害者の有罪判決を取り消し、1人60万ポンド(約1億2000万円)の補償金を支払う法案を成立させるのに至ったこと。TVドラマが社会現象となり世論と政府を動かすという、ドラマが持つ底力を見せつけた名作だ。
(ライター名取由恵/Yoshie Natori)
『私のトナカイちゃん』
この作品なくして2024年は語れない!世界を震撼させた『私のトナカイちゃん』
エンタメの楽しみ方も無限に広がった今。ひとつの新作海外ドラマで話題持ちきりになることは珍しくなってしまいましたが、久しぶりにその衝撃で社会を席巻したといえるのが『私のトナカイちゃん』ではないでしょうか?
今年の4月に配信開始されると、Netflix英語作品週間ランキングTOP10入りをキープし、一時は歴代英語ドラマTOP10入りを果たす ミラクルヒット。Googleが発表した2024年世界で最も検索数の多かったドラマTOP10の1位に輝いていることからも、今年を語る上で欠かせない作品といえます。キャストがほぼ無名に等しい知名度でありながらエミー賞11部門ノミネートの快挙を達成し、作品力の強さを見せつけました。
コメディアンを目指す男のバイト先にやってきたひとりの女。彼女に差し出した一杯の紅茶がきっかけで、ストーカーに豹変した彼女に狙われるはめになる…という実話を基にした作品と話題を呼びましたが、見たらびっくり。男もなかなかのくせ者でどういう気持ちで見たらいいものか感情をかき乱されっぱなしの全7話。怖いもの見たさのような気持ちもありつつ、決して他人事と言い切れない共感性をくすぐる演出が絶妙で、誰かと話したくなる一工夫がしっかりされていました。
実体験を基に企画・製作・主演を務めたリチャード・ガッドは、9月にNetflixと新たなパートナーシップを締結 。次はどんな作品を世に送り出すのか目が離せません。
(ライターKanaKo)
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Photo:『SHOGUN 将軍』© 2024 Disney and its related entities
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Netflixシリーズ『デッドボーイ探偵社』
『サイロ』シーズン2 Apple TV+
『テッド ザ・シリーズ』© 2024 Universal Content Productions LLC and MRC II Distribution Company LP. All Rights Reserved.
『ザ・フランチャイズ』©Photograph by Courtesy of HBO
『ザ・ディプロマット』シーズン2© 2024 Netflix, Inc.
『ギャング・オブ・ロンドン』シーズン1© GOL PRODUCTION LIMITED (2020). ALL RIGHTS RESERVED.
『ディスクレーマー 夏の沈黙』Apple TV+
『トゥルー・ディテクティブ ナイト・カントリー』© 2024 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO® and all related programs are the property of Home Box Office, Inc.
『リプリー』© 2024 Netflix, Inc.
『マスターズ・オブ・ザ・エアー』Apple TV+
『ミスター・ベイツvsポストオフィス』© ITV Studios Limited 2023
『私のトナカイちゃん』© 2024 Netflix, Inc.