マシュー・ペリー、『フレンズ』チャンドラーの浮気シーンを取り止めさせていた

大人気ドラマ『フレンズ』のチャンドラー役で知られ、先月自宅で亡くなったマシュー・ペリー。彼と共演するはずだった俳優が、マシューがチャンドラーの浮気シーンを取り止めさせていたことを語った。米Entertainment Weeklyが報じている。

実現していたら、ロスよりも総スカン?

マシューが54歳で急死したことを受け、多くの共演者や友人が彼にまつわる様々なエピソードを披露しているが、『フレンズ』のゲスト出演者だったリサ・キャッシュ(『キャッスル〜ミステリー作家は事件がお好き』)は、モニカと付き合うようになったチャンドラーが浮気する相手を演じるところだったと米TMZに語った。しかし、そのシーンを撮影する前に、マシューが番組の脚本家たちを説得して、ストーリーを書き換えさせたという。

「そのシーンは、チャンドラーとモニカ(コートニー・コックス)が、モニカが元カレのリチャード(トム・セレック)とランチをすることについて、ベガスで言い争うシーンでした」とリサは振り返り、シーズン5のフィナーレ「恋人たちのベガス」について言及した。当初の脚本では、チャンドラーがルームサービスを注文し、ホテルの従業員役のリサがそれを届けるというものだったと彼女は説明。「チャンドラーはルームサービスを運んできた私のキャラクターと浮気するはずでした。私たちはそのシーンのリハーサルまでしていたんですが、観客の前で本番の撮影に臨む前日、マシューが脚本家たちのところに行って、観客はモニカを裏切った彼を決して許さないだろうと言ったって聞いたんです。もしチャンドラーが本当に浮気をしていたら、この作品の流れも彼のキャラクターも変わっていたかもしれません」

最終的にこのエピソードは、チャンドラーとモニカがケンカするも仲直りし、ラスベガスのチャペルで駆け落ちをする計画を立てるという形で締めくくられた。二人は、モニカの兄であるロス(デヴィッド・シュワイマー)とレイチェル(ジェニファー・アニストン)が酔っ払って殴り込んできたのを見て駆け落ちを考え直すが、のちのシーズンで結婚することになる。そして浮気相手となるはずだったリサは完全に出番をカットされたわけではなく、チャンドラーの浮気相手ではなくロスとレイチェルのミニ戦争を目撃する客室乗務員を演じた。

リサは、浮気シーンが当初の予定通り実現していれば、彼女の俳優人生においてキャリアアップのきっかけになり得ただろうと考える一方で、才能あるマシューとの仕事を楽しんだとも話している。「当時私は新人だったから、あんな人気ドラマでマシューと共演することに対して腰が引けていたの。でも実際に会ったマシューは本当に好感が持てる人で、私を歓迎してくれて、安心させてくれた。彼とのシーンは本当に楽しかったわ」

そしてリサ自身もまた、チャンドラーが浮気するという脚本に抗議したマシューの決断に賛同を示した。「レイチェルとの交際中に浮気したことになっているロスは、"お互いに距離を取っていた時期だったから浮気じゃない"って言い訳してるけど、チャンドラーとモニカは別に距離を置いていたわけじゃなかった。つまり、チャンドラーは(モニカがいながらも)浮気すると決めて、それを行動に移したということになるから、そうなっていたらマシューが言うように視聴者は彼のことを許せなくなっていたでしょうね」

『フレンズ』全10シーズンで皮肉屋だが優しいチャンドラーを演じたマシューは、10月28日にロサンゼルスの自宅にあるジャクジーで溺れた状態で発見され、その場で死亡が確認された。正式な死因は調査中だが、当局は事件性はないものとしている。(海外ドラマNAVI)

参考元:米Entertainment Weekly

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Photo:『フレンズ』©Warner Bros. Entertainment Inc.