米CBSで2005年から放送スタートした犯罪捜査ドラマ『クリミナル・マインド FBI行動分析課』。本国アメリカで2020年2月にシーズン15で一度は幕を閉じるも、現在はリバイバル版として復活し、シーズン18まで更新済み。
シーズン15で終了した時点で最後のBAU(行動分析課チーム)メンバーは8人だったが、彼らを含め16人の捜査官が幾度となく事件を解決してきた。この記事では、シーズン15までの全324話の中で降板したキャストを振り返るとともに、彼らの現在の活躍を見てみよう。
目次
『クリミナル・マインド』降板したキャスト
各シーズンごとのBAUメンバーは下記の通り。今回は、下記の中から降板したキャスト8人をピックアップして、降板の理由や現在の活躍を振り返っていきたい。
シーズンごとのBAUメンバー【一覧】
シーズン1 | ジェイソン・ギデオン/アーロン・ホッチナー/デレク・モーガン/ドクター・スペンサー・リード/エル・グリーナウェイ/ジェニファー・ジャロウ/ペネロープ・ガルシア | ||
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シーズン2 | ジェイソン・ギデオン/アーロン・ホッチナー/デレク・モーガン/ドクター・スペンサー・リード/エル・グリーナウェイ ※第6話で降板/ジェニファー・ジャロウ/ペネロープ・ガルシア/エミリー・プレンティス ※第9話で初登場 ※BAUユニット・チーフのエリン・ストラウス(ジェイン・アトキンソン)が第23話で初登場 ※後にJJの夫となるウィリアム・ラモンテーン・Jr(ジョシュ・スチュワート)が第18話で初登場 | ||
シーズン3 | ジェイソン・ギデオン ※第2話で降板/デヴィッド・ロッシ ※第6話で初登場/アーロン・ホッチナー/デレク・モーガン/ドクター・スペンサー・リード/ジェニファー・ジャロウ/ペネロープ・ガルシア/エミリー・プレンティス | ||
シーズン4 | デヴィッド・ロッシ/アーロン・ホッチナー/デレク・モーガン/ドクター・スペンサー・リード/ジェニファー・ジャロウ/ペネロープ・ガルシア/エミリー・プレンティス | ||
シーズン5 | デヴィッド・ロッシ/アーロン・ホッチナー/デレク・モーガン/ドクター・スペンサー・リード/ジェニファー・ジャロウ/ペネロープ・ガルシア/エミリー・プレンティス ※スピンオフドラマ『クリミナル・マインド 特命捜査班レッドセル』とクロスオーバー(第18話「2つのBAU」) | ||
シーズン6 | デヴィッド・ロッシ/アーロン・ホッチナー/デレク・モーガン/ドクター・スペンサー・リード/ジェニファー・ジャロウ ※第2話で一度降板/ペネロープ・ガルシア/エミリー・プレンティス/アシュレイ・シーヴァー ※第6話で初登場 | ||
シーズン7 | デヴィッド・ロッシ/アーロン・ホッチナー/デレク・モーガン/ドクター・スペンサー・リード/ジェニファー・ジャロウ/ペネロープ・ガルシア/エミリー・プレンティス ※第24話で一度降板 | ||
シーズン8 | デヴィッド・ロッシ/アーロン・ホッチナー/デレク・モーガン/ドクター・スペンサー・リード/ジェニファー・ジャロウ/ペネロープ・ガルシア/アレックス・ブレイク ※第1話で初登場 | ||
シーズン9 | デヴィッド・ロッシ/アーロン・ホッチナー/デレク・モーガン/ドクター・スペンサー・リード/ジェニファー・ ジャロウ/ペネロープ・ガルシア/アレックス・ブレイク | ||
シーズン10 | デヴィッド・ロッシ/アーロン・ホッチナー/デレク・モーガン/ドクター・スペンサー・リード/ジェニファー・ジャロウ/ペネロープ・ガルシア/ケイト・キャラハン ※第1話で初登場 ※スピンオフドラマ『クリミナル・マインド 国際捜査班』とクロスオーバー(第19話「国外捜査」) | ||
シーズン11 | デヴィッド・ロッシ/アーロン・ホッチナー/デレク・モーガン ※第18話で降板/ドクター・スペンサー・リード/ジェニファー・ジャロウ/ペネロープ・ガルシア/タラ・ルイス ※第1話で初登場 | ||
シーズン12 | デヴィッド・ロッシ/アーロン・ホッチナー ※第2話で降板/ドクター・スペンサー・リード/ジェニファー・ジャロウ/ペネロープ・ガルシア/タラ・ルイス/ルーク・アルヴェス ※第1話で初登場/エミリー・プレンティス ※第3話で正式にカムバック/スティーヴン・ウォーカー ※第8話で初登場 | ||
シーズン13 | デヴィッド・ロッシ/ドクター・スペンサー・リード/ジェニファー・ジャロウ/ペネロープ・ガルシア/タラ・ルイス/ルーク・アルヴェス/エミリー・プレンティス/マシュー・シモンズ | ||
シーズン14 | デヴィッド・ロッシ/ドクター・スペンサー・リード/ジェニファー・ジャロウ/ペネロープ・ガルシア/タラ・ルイス/ルーク・アルヴェス/エミリー・プレンティス/マシュー・シモンズ | ||
シーズン15 | デヴィッド・ロッシ/ドクター・スペンサー・リード/ジェニファー・ジャロウ/ペネロープ・ガルシア/タラ・ルイス/ルーク・アルヴェス/エミリー・プレンティス/マシュー・シモンズ |
エル・グリーナウェイ役 ローラ・グラウディーニ
登場シーズン:シーズン1~2
BAUを最初に去ったのは、ローラ・グラウディーニを演じるエル・グリーナウェイ。シアトル支局から転属してきた性犯罪のエキスパートのエルは、スペイン語が堪能で性格も真面目。番組当初の行動派女性捜査官として活躍し、モーガンとのコンビも印象的だった。
だが、一方で性犯罪に対する怒りが人一倍強く、その仕事熱心さからホッチとしばしば対立。そして、証拠がなく逮捕できなかった犯人を正当防衛と見せかけ射殺し、そのことにより精神鑑定を受けるよう命じられて憤慨。ホッチと和解できず、そのままBAUを去った。
『クリミナル・マインド』降板後の活躍は?
2006年に降板した後、ローラは度々人気ドラマシリーズに姿を見せ、『ホワイトカラー』や『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』、『エージェント・オブ・シールド』、『レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー』などにゲスト出演している。
ジェイソン・ギデオン役 マンディ・パティンキン
登場シーズン:シーズン1~3
メインキャストが多い本作において、番組が始まった当初、その中でも主人公と言えるのがギデオンだった。豊富な経験と知識、そして鋭い洞察力で、チームから一目置かれている存在。かつて判断を誤ったことで部下を死なせてしまい、しばらく一線から退いていた。
リードとの師弟関係は、時に親子のようで他のメンバーとはまた違う特別な信頼関係の上で成り立っているのが目に見え、BAUを去る時にギデオンはBAUを離れる理由をリード宛の手紙にしたためる。また、ギデオンの後任として加わったロッシとは親友であり、BAUの前身であるBSUの創設メンバーだ。シーズン10の第13話ではその後の彼が描かれた。
『クリミナル・マインド』降板後の活躍は?
そんなギデオンを演じるマンディ・パティンキンの退場劇は突然で、後に語られる降板理由に衝撃を受けた人も多いことだろう。本作を「仕事上での最大の失敗」と語り、「私の信念や人格に悪い影響を及ぼしたよ。だからそれ以来、もうTVの仕事はするまいと思った」と明かしている。その後は、『クリミナル・マインド』の姿から一変、白髪頭で髭を蓄え、世界情勢をリアルに描いた社会派ドラマ『HOMELAND』で、主人公キャリーの元上司で育ての親的存在のソール・ベレンソンを演じていた。
デレク・モーガン役 シェマー・ムーア
登場シーズン:シーズン1~11+α
BAUきっての行動派で、いくつもの扉を蹴っては重要参考人を捕らえてきたデレク・モーガン。見識も豊かで、一時的にホッチの代わりにチームを率いてこともあった。リードとは兄弟のようであり、技術分析官ペネロープ・ガルシアとは名コンビ。二人のやりとりは、思わず目を背けたくなるシーンや気が滅入ってしまうシーンがある番組の中においては一際笑顔にさせてくれて、ほっとするものだ。故に二人の会話がセクハラ研修会の例題となったりもしていたが…。
『クリミナル・マインド』降板後の活躍は?
シェマーの降板は、何か新しいことに挑戦してみたいという本人の意志だった。今となっては2017年から主演を務める『S.W.A.T.』でお馴染みだが、番組を去った後もシーズン12の第22話「レッドライト」、シーズン13の第5話「ラッキー・ストライク」にゲストとしてカムバックを果たしている。
アーロン・ホッチナー役 トーマス・ギブソン
登場シーズン:シーズン1~12
トーマス・ギブソンの退場劇も突然だった。シーズン12の撮影中に製作兼脚本家とストーリーのことで激しい論争となってしまい当初は2エピソードの出演停止に。しかし、それまでにも問題を起こしていたことでその後に解雇が発表された。しばらくは喪失感でいっぱいだった。
そんなトーマスが演じたホッチはBAUのリーダーとしてチームを引っ張ってきた。正義感が強く、メンバーたちに厳しい一面もあるが、圧力から彼らを守ろうと奮闘する一面も。リーパーことジョージ・フォイエットとの対決はファンならば必ず思い浮かぶエピソード。彼なくしては『クリミナル・マインド』は語れないと言っても過言ではない。
『クリミナル・マインド』降板後の活躍は?
トーマスのその後の出演作は少ないが、2019年公開の映画『極秘部隊シャドウ・ウルフ』で主演を務めており、日本でもAmazon Prime VideoやDVDレンタルでその姿を見ることができる。また、同名小説を映画化した『The Writer"s Bible(原題)』で主演を務めることが発表され、現在製作が進められている。
アシュレイ・シーヴァー役 レイチェル・ニコルズ
登場シーズン:シーズン6
人気ドラマ『シカゴ・ファイア』やDCドラマ『Titans/タイタンズ』、Amazonのオリジナルドラマ『高い城の男』などに出演しているレイチェル・ニコルズは、JJが一時BAUを離れた際に、連続殺人犯を父に持つFBI新人訓練生として出演。FBIアカデミーで研修中だったアシュレイの力を借りたことをきっかけにBAUで捜査するように。出演は13話のみにもかかわらず強い印象を与えたレイチェルだが、シーズン7の放送開始と共にひっそりとBAUを去った。
『クリミナル・マインド』降板後の活躍は?
『コンティニアム CPS特捜班』では主演を務めるなど、その後も俳優として活躍。ほか『RUSH ~スキャンダルな外科医』や『シカゴ・ファイア』シーズン4などにゲスト出演している。
アレックス・ブレイク役 ジーン・トリプルホーン
登場シーズン:シーズン8~9
エミリーの後任として、言語学の博士号を持つ大学教授のアレックス・ブレイクがBAUに。リードとは以前に自分の講義に客員講師として招いたことがあるため顔見知り。また、BAUのセクション・チーフだったストラウスとも顔見知りで、なおかつ確執もあった。二人は後に和解するも、その矢先に悲劇が…。
シーズン9でリードが自分をかばい銃弾を受けたことで死んだ息子を思い出し、大学に戻ることを決意。BAUを辞める際はホッチにメールで伝え、リードにだけ直接話して去っていった。
『クリミナル・マインド』降板後の活躍は?
本作に出演する前までコメディ女優として知られていたジーン・トリプルホーンはその後、ケイト・ブランシェットが主演する米FXの『Mrs. America(原題)』などに出演し、幅広く活躍している。
ケイト・キャラハン役 ジェニファー・ラヴ・ヒューイット
登場シーズン:シーズン10
なかなか決まらなかったアレックスの後任として登場したケイト・キャラハン。それまでは潜入捜査官として活躍していたケイトは死んだ姉夫婦の娘を育てていたが、その彼女が事件に巻き込まれたことと自身が妊娠していたことにより、家族を守るためにBAUを1シーズン限りで去る。
シーズン10の撮影当時、私生活で第二子を妊娠していたジェニファー・ラヴ・ヒューイットは劇中でも妊娠する設定に変更された。タイミング的に出産とシーズン11の撮影開始時期が重なり、同時にこなすことは不可能と判断し、さらに役柄同様に子育てを第一に考えたいということから降板した。
『クリミナル・マインド』降板後の活躍は?
ジェニファーは降板の3年後となる2018年、『9-1-1:LA救命最前線』シーズン2で女優復帰を果たしている。
スティーヴン・ウォーカー役 デイモン・ガプトン
登場シーズン:シーズン12
ホッチがBAUを去ったことで、シーズン途中からBAUに転任してきた経験豊富なベテラン特別捜査官スティーヴン・ウォーカー。しかし、創作上の理由により、たった15エピソードで退場することになり、その退場劇はレギュラーメンバーとしてはシリーズ初の殉職だった。
『クリミナル・マインド』降板後の活躍は?
演じたデイモン・ガプトンはその後、DCドラマ『ブラックライトニング』や、ドナルド・トランプ米大統領によって解任された元FBI長官による暴露本を映像化した話題作『ザ・コミー・ルール 元FBI長官の告白』などに出演している。
『クリミナル・マインド FBI行動分析課』配信情報
『クリミナル・マインド FBI行動分析課』は、下記にて配信中。
- Disney+ (ディズニープラス)
- Amazon Prime Video
シーズン1~17
シーズン1~15
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Photo:『クリミナル・マインド FBI行動分析課』©ABC Studios/© 2004 Touchstone Television. All rights reserved./© Everett Collection/amanaimages