
第5シーズンをもって完結したNetflixオリジナルシリーズ『YOU ー君がすべてー』。シーズン6と続いて欲しい気持ちもあるが、その幕引きの裏側には、ショーランナー交代や制作陣の明確な意志があった。
“病的魅力”を放つ連続殺人鬼ジョーの物語、シーズン5で終幕
2023年3月、シーズン4の配信直後にドラマを率いてきたセラ・ギャンブルが新たな創作活動に専念するため制作現場を離れることを発表。バトンはマイケル・フォーリーとジャスティン・W・ローに託され、最終シーズンのショーランナーとして物語を完結へと導いた。
ギャンブルは声明で「グレッグ・バーランティやNetflix、そして才能あふれる制作陣に感謝しています。ペン・バッジリーのような思慮深く才能に満ちた俳優と共に仕事ができたことを光栄に思います」と語り、シリーズ完結への自信と満足感をにじませた。
原作をベースに構想されていた“5シーズンの旅”
もともと『YOU』は、キャロライン・ケプネスによる小説『You』を原作としたドラマ。2018年に米Lifetimeで第1シーズンが制作されたが、同局では打ち切りとなり、Netflixが引き継ぐ形で第2シーズン以降の展開が決定された。
クリエイターのバーランティと製作総指揮のサラ・シェクターは2023年の声明で、「ケプネスの素晴らしい原作を紹介された当初から、私たちは常に5シーズンの旅を構想していました」と語っている。
シーズン2の原作となった「Hidden Bodies(原題)」以降、ケプネスは「You Love Me(原題)」「For You And Only You(原題)」とジョーの物語が続いているが、ドラマ版はそれらの小説を原作にはしていないのだ。
最終シーズンは「奇跡の経験」だったと振り返る
主演のペンは、The Guardian誌のインタビューで「もうジョー・ゴールドバーグについて語る必要はない」と明言し、シリーズとの決別を強調した。
「この作品は時代の産物であり、ジョーが登場した7年前から世界は大きく変わった。今この作品を始めても意味がないし、番組のテーマである“悪人をどう報いるか”という問いは、もはや軽い遊びでは済まされない。だからこそ、終わりを迎えられて本当に良かった」
ショーランナーのフォーリーとローもまた、Netflixの公式ブログで、シリーズ完結にふさわしい締めくくりとなったことを強調。「5シーズンもの制作機会を得られるだけでなく、キャラクターと物語を原点に戻し、完結させられたことは非常に稀で、まさに“ユニコーンのような奇跡”だった」と語っている。
Netflixシリーズ『YOU ー君がすべてー』全5シーズンは独占配信中。(海外ドラマNAVI)
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Photo:Netflixシリーズ『YOU ー君がすべてー』全5シーズンは独占配信中。