米NBCにて10月3日(木)からシーズン26が始まるロングランドラマ『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』でシーズン1から主人公の刑事オリビア・ベンソンを演じているマリスカ・ハージティが、番組で取り扱う事件が衝撃的なため、「自分は二次トラウマの被害者だと思う」と述べている。
番組出演をきっかけに衝撃的な統計を知り…
1999年にスタートした『~性犯罪特捜班』は、ニューヨークに蔓延する性犯罪をリアルかつセンセーショナルに描く一話完結型の犯罪捜査ドラマ。アメリカで話題の時事ネタを盛り込んだエピソードが制作されることでも話題で、リアリティあふれる作風が多くのファンを惹きつけているが、演者にとってはそれが心理的な負担をもたらすこともあるようだ。
米Interviewで『マーダーズ・イン・ビルディング』のセレーナ・ゴメスと対談したマリスカが、「この番組に出演し始めた時、どれほど自分が深く関わることになるのか気づいていなかった」と述べ、こう続けている。「どう自分を守ればいいのか分からなかった時もあったし、このような事件が実際に氾濫していると知ってしまったことで、私は間違いなく二次トラウマの被害者だったと思う。その量が多すぎて、どう消化したらいいのか分からなかった部分もあるの。それが、ジョイフルハート (財団)を設立した理由でもあるし、少なくとも性暴力に対して何かしらの手を打っているという気持ちになれるから」と語った。
また、マリスカは『~性犯罪特捜班』に出演したことで、性的暴行や家庭内暴力、児童虐待について、それまで考えもしなかったほどの知識を得たという。放送初年度にクリエイターのディック・ウルフが性的暴行・暴力介入プログラムから賞を受賞した夜、マリスカは女性の3人に1人、男性の6人に1人が性暴力を受けたことがあるという統計を知り、それが財団を始めるきっかけになったとのこと。
「その時に“何かしなくちゃ”と思い始めたの。明らかに番組がそのテーマに取り組んでいたからよ。でも統計を知った時に、“どうして、このことについて誰も話さないのだろう?”とも思った。そして私が知らなかったのだから、どれほど女性に対する暴力が蔓延しているのか、誰も知らないだろうという考えに至ったの」
かつて自身が受けた性被害を告白しているマリスカ。同様に性犯罪の犠牲者であるベンソンを演じ、悲惨な性犯罪を捜査するという体験は、どんなに強い精神を持つ人でも負担になるだろう。マリスカが設立したジョイフルハート財団は、 性被害や虐待に遭った人々を支援し、児童虐待撲滅も呼びかけている。
『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』は、Huluにてシーズン1~24が配信中、Dlifeでシーズン25が放送中。(海外ドラマNAVI)
参考元:米Interview、米Deadline
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Photo:『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』© 2022 NBCUniversal Media, LLC