Amazon Prime Video(アマゾンプライム)にて独占配信中の『ザ・ボーイズ』でクリエイターを務めるエリック・クリプキは10年前に『サンドマン』のシリーズ化に着手した経験があるが、実現しなかった理由について、ついに口を開いたとTV Lineが伝えている。
当時、映像化できなかった理由
『グッド・オーメンズ』や『アメリカン・ゴッズ』など、神々の世界を描くことを得意とするニール・ゲイマンが1989年に世に放ち、今もなおカルト的人気を誇る「サンドマン」は約30年の時を経てようやく映像化が実現したが約10年前にもシリーズ化の企画があった。
その際にクリエイターに抜擢されたのは15年続いたロングランヒット作『SUPERNATURAL スーパーナチュラル』を手掛け、最近では『ザ・ボーイズ』のクリエイターを務めるエリック・クリプキ。これまで企画が実現しなかった理由を話すことはなかったが、「Warner Brosは僕に「サンドマン」のシリーズ化を試す機会をくれたけど、それは放送向けでなければならないと言われた」と自身のTwitterに投稿。
「「サンドマン」は僕の大好きなコミックだったし、『SUPERNATURAL』もたくさん影響を受けた。だから試してみたよ。ニールは親切で我慢強かったけど最終的には出来の悪い作品になりそうだったんだ」と明かした。
これに対し原作者ゲイマンも同日ツイートを投稿。「「サンドマン」の放送向けTVバージョンを作ろうとしたら、「サンドマン」らしさを出している多くの要素が失われてしまう」と、放送向けに作る難しさについて言及。「エリックは制限を考慮しながら、素晴らしい仕事を果たしたよ」と擁護した。
『サンドマン』シーズン2への更新は?
配信向けにシリーズ化されたことで原作の世界観をより忠実に表現できるようになり、超大作として世界中で反響を呼んでいる『サンドマン』。ファンはシーズン2への更新が当たり前と思っているようだが、ゲイマンは厳しい目で様子を見守っているようだ。
「とても予算がかかっている作品だ。Netflixが予算を出して、僕たちに新シーズンを作らせるためには、信じられないほど最高の結果を出す必要がある。だからみんなが言うように、過去2週間、世界で最も見られた作品だったよ。でもそれだけではまだ十分じゃないかもしれない」
紆余曲折を経て、ようやくシリーズ化が実現した『サンドマン』。できることなら原作完全映像化に期待したいところだが、どうなるだろうか。今後の更新ニュースを待ちたい。(海外ドラマNAVI)
Photo:Netflixオリジナルシリーズ『サンドマン』は独占配信中/Amazon Prime Videoオリジナルドラマ『ザ・ボーイズ』シーズン1