ベン・アフレック、「劇場映画とNetflix映画はそう変わらない」と発言

先日、アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーの役員を務めるスティーヴン・スピルバーグが、4月に行われる役員会で、アカデミー賞からNetflixなどのストリーミング配信映画を締め出す考えがあると報じられた。だが、映画『ジャスティス・リーグ』などのバットマン役で知られるベン・アフレックは、スピルバーグと反対に、劇場公開の映画とストリーミング配信映画とさほど違いはないと発言した。米Cinemablendが伝えている。

そもそも、本年度アカデミー賞で『ゼロ・グラビティ』のアルフォンソ・キュアロンがメガホンを取ったNetflixオリジナル映画『ROMA/ローマ』が、高い評価を得て、最多10部門にノミネートされ、監督賞・撮影賞・外国語映画賞を受賞した。そのこと受け、スピルバーグがストリーミング配信映画を締め出す考えを明らかにしたという。

そして、3月6日(水)に米国の劇場で限定公開され、3月13日(水)に日本でもNetflixで配信される同社オリジナルの映画『トリプル・フロンティア』に主演するベンが、以下のように語った。

「『トリプル・フロンティア』も、普通の劇場公開の映画と同じように製作しているよ。何で見るか、どのプラットフォームで視聴するかは、製作段階では違いはないんだ。Netflixは、家にいながらにして、映画館で見るような体験を生み出していると思うよ。家にいながらだと、より多くの人が視聴する可能性があるし、昨今はTVだってどんどん大きくなるし、音響だって良くなってきている。より良い映像を再現できるドルビー・シネマで色の調整を行っているし、映像に合わせた立体音響技術のドルビーアトモスも導入している。だから、Netflixは、家にいながらでも劇場で見るような環境を面白い方法で再現しているんだよ。時代はどんどん進化していっているからね」

また、『トリプル・フロンティア』でベンと共演しているチャーリー・ハナム(『サン・オブ・アナーキー』)も、ベン同様に自身の見解を述べている。「TVにしても映画にしても、Netflixは非常に質の高い作品を製作したがっていると思うよ。現実として、劇場映画も配信映画も違いはない。だから、劇場と配信で分けたがる人がいるのは、劇場ビジネスに投資した人たちの認識だと思う。脚本家でも、映画製作者でも、そして今では俳優でも、A級リストの人たちがNetflix作品に参加している。私としては、劇場映画も配信映画も全く同じだと思うけどね。でも、区別しようとする人がいる理由も理解できるけどね」

現時点では、スピルバーグの意見とベンのような見解のどちらが正解とは言えないが、ただ一つ言えるのは世の中がものすごいスピードで変化していっているということだ。そんな思いを持つベンが主演するこの犯罪映画『トリプル・フロンティア』は、5人の退役軍人が、南米の麻薬組織から金を強奪する計画を立てるところから始まる。そしてその計画が思わぬ方向に進んでいくというストーリー。その他の共演者に、オスカー・アイザック(『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』)、ギャレット・ヘドランド(『トロン:レガシー』)、ペドロ・パスカル(『ゲーム・オブ・スローンズ』)らがいる。

今後アカデミー賞はどうなるのか? 新たな情報が入り次第、お伝えしていきたい。『トリプル・フロンティア』は、3月13日(水)よりNetflixにて全世界独占配信予定。(海外ドラマNAVI)

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ベン・アフレック
(c)Tom Rose