Disney+(ディズニープラス)の知られざる傑作を海外ドラマNAVI編集部員がご紹介する連載企画。第5回となる今回は、アルゼンチンから届いた異色のホラー・ミステリー『ようこそ 誰もいない遊園地へ』をご紹介。閉鎖された遊園地を舞台に、恐ろしい謎が展開する本作の魅力を深掘りする。
閉鎖された遊園地で、消えた両親の謎を追う
アルゼンチン発の本作は、大人も思わず引き込まれるダークな世界観が魅力の一作だ。メガホンを取ったのは、『アルゼンチーナ~情熱と復讐の果て~』のセバスチャン・ピボット。寂れた遊園地でうごめく正体不明の怪物、突如空に現れる謎の光、そして8年前に姿を消した両親の行方、背筋も凍る超自然的な謎が描かれていく。

物語は、バズる動画を撮影するために、若者たちが廃遊園地「ティエラ・インコグニタ」に潜入するところから始まる。そこで彼らが目撃したのは、この世のものとは思えない怪奇現象。その映像を目にした主人公・エリックは、8年前に同じ場所で消息を絶った両親の行方を追うため、忌まわしき故郷へと足を踏み入れる。
しかし、かつての地元は不穏な空気に包まれていた。親友パブロの協力を得て、再び閉鎖された遊園地へと潜入するエリック。だが、彼の帰還に呼応するかのように、街では再び行方不明事件が発生。謎が謎を呼ぶ怒涛の展開に、イッキ見必至の作品となっている。
ホラー好きにはたまらない恐怖演出
本作の最大の魅力は、その舞台設定にある。霧の中に佇む錆びついた観覧車や不気味なメリーゴーラウンド。この完璧な「廃遊園地」というロケーションが、作品全体に独特の緊張感と退廃的な美しさをもたらしている。さらに、怪しげな店員が営むダイナー、謎の歌を口ずさむ双子、そして余所者を監視するような住人たちの視線など、ホラー好きにはたまらない要素がふんだんに盛り込まれている。

物語のテンポは極めてスピーディーで、エピソードを重ねるごとに謎は加速度的に深まっていく。何かの秘密を隠すように口を閉ざす祖父、そしてエリックたち家族に敵意を向ける町の人々。単なる「行方不明事件」の枠を超え、背景に潜む町に伝わる伝説や秘密が徐々に浮き彫りになっていく過程は圧巻だ。
両親の足跡を辿るなかで、エリックたちはやがて「正体不明の怪物」との死闘を余儀なくされる。瑞々しいティーンたちの冒険譚という側面を持ちながらも、ダーク・ミステリーとして成立している本作。アドベンチャー好きにはもちろん、考察好きの視聴者にもおすすめの見応えある一作となっている。

ワクワクする冒険物語と、エッジの効いたホラーが見事に融合した本作。全8話という短さも、週末のイッキ見に最適。煌びやかなディズニープラスのラインナップの中で、ひっそりと、しかし独特な光を放つこの隠れた傑作をぜひ楽しんでほしい。
『ようこそ 誰もいない遊園地へ』はDisney+(ディズニープラス)で独占配信中。(海外ドラマNAVI)





