大ヒット犯罪ドラマ『NCIS 〜ネイビー犯罪捜査班』で、長年に渡り主人公リロイ・ジェスロ・ギブス役を演じたマーク・ハーモン。2021年のシーズン19で降板して以来、スピンオフ『NCIS:オリジンズ』初のクロスオーバーイベントで復帰を果たしたばかりだが、本家を辞めるにあたっての当時の理由や反響を、改めて振り返った。
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「ギブスは必然の道を歩んだ」
ギブスの本家での最後の登場はシーズン19の第4話となった。マークは、降板の理由について、タイミングと、自身の演じるキャラクターにふさわしい結末を与えたいという思いが決め手だったと明かす。彼はシーズン19のDVD特典映像でこう語っている。
「私が(『NCIS』に)惹かれ続けたのは、演じる役柄そのもの、そしてその新鮮さと挑戦し続ける姿勢でした。ストーリー的には、このキャラクターは必然の道を歩んだと思います。真摯な結末であり、納得のいくものでした」
また長年の疲労が影響したと認めつつ、こう回想している。「長い間、ただ疲れていたんだと思います。『NCIS』初日は22時間も撮影しました。“これは想像していた仕事とは違うな”と感じました。でも最初の4年間はそんな日が本当に多かったんです」
また、2024年7月のインタビューでは、降板はタイミングの問題だったと述べた。「去るか残るかという決断というより、少し距離を置くのにちょうど良いタイミングだったんです。制作陣が考えたストーリーラインやキャラクターの扱い方には満足していました。そして今でも作品は続いています。誰が去ろうと誰が加わろうと、続いていくものだと、私は常にそう思っていたのです」
また、“降板”をしただけで“業界から引退したのではない”ということも強調している。そして当時、関係者たちはマークの降板について以下のような反応を示した。製作総指揮のチャールズ・フロイド・ジョンソンは、マークがシリーズに献身的に出演したことを称賛すると同時に、それが彼に与えた負担にも言及した。「週5日、朝6時半から現場入りし、物語の要となる主要キャラクターを演じるのは非常に過酷だ。彼はそれを18シーズンも続けた」と語った。
「70歳に近づいた彼は、妻のパム・ドーバーや子供たちと過ごす時間を望んでいたのだ。だから彼はその決断に向けて準備を進めていた。おそらく15シーズン目か16シーズン目あたりから(引退の意思を)明かし始めた。しかし彼はスタッフに非常に忠実で、作品を心から支えていた。この作品を誇りに思っており、当初の予定よりも長く出演を続けたんだ」
また、2003年からティモシー・マクギーを演じてきたショーン・マーレイは、2023年2月に米EWのインタビューでマークの最後のシーンの撮影を振り返った。「複雑な気持ちでした。だって彼は僕にとって師匠のような存在ですから。スクリーン上でも別れを告げるのは辛かった。でも同時に、もし誰かがその穴を埋めるとするなら、マクギーこそがふさわしい役だとも感じました」と語った。
マークは本作降板後は、前日譚『NCIS:オリジンズ』でのナレーションやカメオ出演のほかに、映画『フォーチュン・クッキー』の続編『シャッフル・フライデー』に出演。そして今回『NCIS:オリジンズ』とのクロスオーバーで、アラスカにいたギブスがスクリーンに久しぶりにカムバックした。
『NCIS ~ネイビー犯罪捜査班』シーズン1~22はHuluにて配信中。『NCIS:オリジンズ』シーズン1はParamount+(パラプラ)にて配信中。(海外ドラマNAVI)



