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『窓際のスパイ』クリエイターがシーズン5をもって降板

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窓際のスパイ

先日、早くもシーズン7更新が決まったApple TV+の人気ドラマ『窓際のスパイ』。同作をシリーズ当初から率いてきたクリエイターが、来たるシーズン5をもって降板することが分かった。米Deadlineなど複数のメディアが伝えている。

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降板理由は番組の質を保つため

ミック・ヘロンの人気小説シリーズをもとにした『窓際のスパイ』でエミー賞の脚本賞を受賞したこともあるウィル・スミス(人気俳優のウィル・スミスとは別人)が、もうすぐリリースされるシーズン5を最後に同作から去ることを明かした。

後任として、シーズン6はアン・クリーヴスの原作小説をもとに『ヴェラ ~信念の女警部~』『シェトランド』の脚本を執筆してきたギャビー・チャッペ、シーズン7はエイモア・トールズのベストセラー小説をドラマ化した『モスクワの伯爵』のベン・ヴァンストーンが決まっている。

過去には『官僚天国!~今日もツジツマ合わせマス~』『Veep/ヴィープ』『アベニュー・ファイブ』といったコメディドラマに携わり、そのうち『Veep/ヴィープ』で2度エミー賞作品賞も手にしているスミス。『窓際のスパイ』では各シーズンの第1話とシーズンフィナーレとなる第6話の脚本を必ず担当してきた彼が、降板について次のように語った。

「シーズン5の制作が終わる時、個人的に涙を流した」と語るように、シーズン5をもって去ることはもともと決めていたようだ。「シーズン5は決して物語の終わりではないが、シーズン1の時から始まっていたいくつかのストーリーの流れが完結するので、番組を引き継ぐには良いタイミングだと感じた。この作品はスケールが大きくて、制作も非常にハードなんだ」と説明する。確かに、各シーズンの話数は全6話と比較的少ないとはいえ、シーズン1が2022年4月より配信されて以来、シーズン2は同年12月、シーズン3は2023年11月、シーズン4は2024年9月、シーズン5は2025年9月と、動画配信サービスの作品としては珍しいハイペースでリリースされている。

特に全体を総括する側としては、「シーズン5の脚本をチームで作業していた時、シーズン4の撮影とシーズン3の編集も同時にやっていた」という風に、3つのシーズンを同時進行で進めることもしばしばあったとのこと。「素晴らしかったが、スケジュールは完全に狂っていて綱渡りだった」とスミスは回想する。

ただ、スケジュールの厳しさだけが理由ではなく、自分が去ることが番組にとって良いことだと考えた上での決断だという。「あとは、番組が持つ楽しさを失いたくなかった。その理由は二つある。一つは、自分のアイデアが枯渇したり繰り返しになったりするリスクがあること。そうならないようにきちんと見極めて、早目に動くことが大切だ。誰か別の人が新しいエネルギーと新鮮さを持ち込めるよう、自分が退くタイミングを見極める必要がある。もう一つは、スケジュールの過酷さ。ある時点から、ちょっと圧倒されてしまう感じになってきて…このペースで続けていたら最善を尽くすことができなくなるかもしれないが、それだけは避けたかった。はっきりさせておきたいのは、この番組よりも自分が格が上だと思ったからやめるわけではないということ。むしろ逆で、この番組にふさわしい自分であり続けたかった。視聴者に“今回のシーズンはイマイチ”と思わせるようなことは絶対にしたくなかった。限界を超えてしまうリスクがあるからこそ、まだ全力を出せているうちに去りたかったんだ」

とはいえ、スミスと番組の関係が完全に切れるわけではないようだ。「本当に素晴らしい番組で、素晴らしいチームがいて、脚本家も俳優もプロデューサーも監督もAppleもみんな素晴らしい。その真ん中にいられるのは本当に光栄」と語るスミスは、「(原作者の)ミックとは友達なのでこれからも会うだろうし、彼の本をまた読ませてもらいたい。(主演の)ゲイリー(・オールドマン)ともまた一緒に仕事がしたい。彼は本当に素晴らしくて、僕たちは最高の――まあ、彼にも聞いてみなきゃだが――仕事関係を築けたと思っている。そのほかのキャストのことも友人だと思っているし、これからも連絡を取り合うと思う」

休息を取りリフレッシュしたスミスは、いつか『窓際のスパイ』の世界に戻ってくるかもしれない。というのも、2023年に出版されたヘロンのシリーズ関連作品に関心を寄せているのだ。「『The Secret Hours』という彼の本は映像化すべきだとずっと言ってきた。『窓際のスパイ』の世界を舞台に書かれた単独作品で、読んでいるうちにあの世界が少しずつ現れて、最後には回帰するような話なんだ。ラムとモリーとデヴィッドの過去を描く前日譚でもあり、現代の話でもある。とにかく素晴らしい作品で、彼の中でも特に好きな一冊なんだ。単発映画や全3話のミニシリーズにすれば、きっと素晴らしいものになるだろう」

『窓際のスパイ』シーズン4の脚本で本年度のエミー賞にもノミネートされているスミスが、いつか再び同シリーズと道が交わることを期待したい。『窓際のスパイ』シーズン1~4はApple TV+にて配信中。スミスが関わったものとしては目下最後となるシーズン5は9月24日(水)リリース開始。(海外ドラマNAVI)


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参考元:米Deadline米Variety

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