英BBCの長寿ドラマ『ドクター・フー』がある批判にさらされている。そのことについて、キャストが一蹴した。米Deadlineが報じている。
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正しいことをしている証拠
『ドクター・フー』の新キャストである、ヴァラダ・セスが、同シリーズに対する「woke(ウォーク)化」批判に反論した。(woke=人種差別や性差別など社会的な正義や差別問題に意識的であること、を意味する言葉)
米Radio Timesとのインタビューで、ンクーティ・ガトワ演じる15代目ドクターの新たなコンパニオンとなるヴァラダは、「ウォーク」という言葉が使われること自体、ドラマが単に正しいことをしている証拠だと語った。
「“ドクター・ウォーク(Doctor Woke)”なんて言われたりもしますけど、そんなコメントが出るということは、私たちが正しいことをしているという証拠だと思います」とヴァラダは語る。
「ウォークとは、単に“包括的であり、進歩的であり、人を思いやること”を意味するだけです。そして、私が知る限り、『ドクター・フー』の核となるのは、優しさと愛、そして正しいことをすることなのです」
ヴァラダとンクーティのコンビは、『ドクター・フー』史上初めて、二人の有色人種がターディスを操縦することになる。
「ヌクーティは“見てよ、僕たちがターディスに乗ってるんだ。これでめちゃくちゃ怒る人が出てくるぞ”なんて言ってました」と彼女は語った。
「私たちは本当に対等な立場で接しています。(ショーランナーの)ラッセル(T・デイヴィース)は、このようなことに畏怖の念を抱くことなく、跳ね除けられる人を求めていたのです」
『ドクター・フー』シーズン15は、4月12日にBBCとDisney+でプレミア公開される。しかし、主演のンクーティとデイヴィースの今後については不透明な状況が続いている。
また、ディズニーが2025年以降も『ドクター・フー』の共同制作を続けるかどうかも不明だ。ディズニーの関与は、予算、ストーリー展開、キャスティングにとって重要な要素であり、その撤退はシリーズに大きな変化をもたらす可能性がある。今年のシーズンの続編が放送されるのは、早くても2027年になると見られている。
近年、ウォークカルチャーに対する議論が活発になる中、『ドクター・フー』は多様性と包摂性を前面に押し出しながらも、シリーズの核となる「優しさ」や「正義」を貫き続けている。その精神が、今後も視聴者にどのような影響を与えていくのか注目される。
『ドクター・フー』シーズン1~13はHuluにて配信中。デイヴィースがショーランナーを務めるシーズン14はDisney+にて独占配信中。シーズン15は、4月12日(土)よりDisney+で日本初独占配信開始。(海外ドラマNAVI)
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