Amazon Prime Videoの人気ファンタジードラマ『グッド・オーメンズ』のグラフィックノベル化企画。現在、原作者のニール・ゲイマンは複数の女性から性的暴行疑惑で告発されているが、この企画からは利益を得ないことが明らかになった。
2億円以上の資金を集めた『グッド・オーメンズ』グラフィックノベル化企画
クラウドファンディングサイトKickstarterでキャンペーンが展開されている『グッド・オーメンズ』のグラフィックノベル化企画は、当初の目標を大きく上回る約150万ドル(約2億3000万円)の資金を集めている。しかし、ゲイマンの性的暴行疑惑が報じられ、献金した支援者のなかに返金を求める人が現れ始めたという。
これを受け、管理者はKickstarterのページで、2月7日(金)まで返金に対応すると告知するとともに、次のようなメッセージを支援者に向けて発信している。
「ニール・ゲイマンは、Kickstarterからグラフィックノベルの収益を受け取らないことに合意しています。プロジェクトの管理と制作、全てのコミュニケーションは、『グッド・オーメンズ』全体を代表して財団の管轄下にあるため、プロジェクトそのものが根本的に変わることはありません。ですが、KickstarterとPledgeManagerは今後、完全にテリー・プラチェット財団のみによって運営され、同財団と財政的に結びついた組織であることを確認できます」
元ベビーシッターから訴えられたゲイマンと元妻
2024年7月、5名の女性がゲイマンから性的暴行を受けたと名乗り出たことが報じられ、今年1月にはNew York誌が8人の女性へのインタビューに基づき、ゲイマンに対する新たな告発を詳述した。
そのうちの一件は、ゲイマンと元妻アマンダ・パーマーのベビーシッターだったスカーレット・パブロヴィッチさんによるもの。米CBS Newsによると、2月3日(月)にパブロヴィッチさんは、マサチューセッツ州とニューヨーク州、ウィスコンシン州の連邦裁判所で訴訟を起こし、ゲイマンとパーマーが連邦の人身売買禁止法に違反したと訴えた。彼女は、700万ドル(約10億7300万円)以上の損害賠償を求めている。
数々の告発を受けゲイマンは、『グッド・オーメンズ』シーズン3から自ら降板。シーズン3は、90分の全1話構成で締めくくられることになった。また、ゲイマン原作のNetflixドラマ『サンドマン』もシーズン2で終了することが報じられたが、2023年の撮影開始前にファイナルシーズンになることが意図されていたと伝えられている。
『グッド・オーメンズ』シーズン1~2は、Amazon Prime Videoにて配信中。(海外ドラマNAVI)
参考元:Screen Rant、NBC News
Photo:『グッド・オーメンズ』© 2023 Prime