2016年に世界中で大ヒットし、数々の賞を総なめにしたBBC制作のスパイスリラー『ナイト・マネジャー』。『ロキ』のトム・ヒドルストンが主演を務めた本作が、約8年の時を経てついにシーズン2としてカムバックするが、新シーズンの舞台は南米のコロンビアになるという。
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物語の鍵を握るコロンビアの背景と制作秘話
シーズン1に引き続き、シーズン2、さらにはシーズン3の制作も手掛ける制作責任者のバリー・ライアンは、シーズン2の舞台選定について以下のように語っている。
「物語の75パーセント以上がコロンビアに関係しています。和平プロセスがあり、過去には紛争があり、若い兵士たちが関わっていた——そうした背景がドラマを形作る上で活かされています」
シリーズのクリエイターであり脚本家のデヴィッド・ファーは、製作総指揮のテッサ・インケラールと共に、脚本執筆のためのリサーチ旅行としてコロンビアを訪れた。この訪問が彼に大きなインスピレーションを与え、全6話の脚本は完全にオリジナルで書き下ろされたという。
デヴィッドは以前のインタビューで、続編への慎重な姿勢を明かしつつも、「数年前に、あの独特な“闇の片隅”と“正体不明の人物たち”の世界に誠実な形で語れるアイデアが浮かんできた」と語っている。
ロンドンでの約3週間の撮影を終えた後、バリーをはじめ、BAFTA受賞監督のジョージー・バンクス=デイヴィス(『KAOS/カオス』)ら約16名の主要スタッフがコロンビアへ渡った。現地では、およそ300人にのぼるほぼ全員コロンビア人のクルーと共に撮影が敢行されたのだ。
撮影は、首都ボゴタから車で約4時間の距離にあるヒラルドットの別荘、カリブ海沿岸の港町カルタヘナ、そしてアンデス山脈のアブラー渓谷に位置するコロンビア第二の都市メデジンと多岐にわたった。さらに、メデジンでは毎年開催される花祭りや、メデジンを代表する芸術家フェルナンド・ボテロの丸みを帯びた彫刻群が並ぶ有名な広場も作品に取り入れられたという。
ラテンキャストにも注目!
今シーズン、ラテン系キャストの中心を担うのは、『ミッドナイト・ファミリー~真夜中の救急隊~』や『ナルコス:メキシコ』で知られるディエゴ・カルバだ。バリーは彼を「信じられないほどカリスマ性があり、卓越した俳優」と絶賛している。また、エミー賞にノミネートされたカミラ・モローネ(『デイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスがマジで最高だった頃』)も出演する。
『ナイト・マネジャー』シーズン2は、イギリスではBBC OneおよびBBC iPlayerで放送され、それ以外の国々ではPrime Videoで配信される予定。(海外ドラマNAVI)
参考元:Variety