『名探偵ポワロ』デヴィッド・スーシェが同役を再演したい作品とは?

人気ドラマ『名探偵ポワロ』でタイトルロールのエルキュール・ポワロを演じたデヴィッド・スーシェが、もう一度ポワロを演じてみたい作品を明かしている。米Deadlineが伝えた。

「お気に入りの作品。素晴らしいストーリー」

“ミステリーの女王”ことアガサ・クリスティーが生んだ名探偵、ベルギー生まれで「灰色の脳細胞」を持つポワロを演じたことで知られるデヴィッド。英ITVで1989年から2013年にかけて放送された『名探偵ポワロ』は、クリスティーが執筆したポワロ作品のほぼすべてを、なるべく原作に忠実に映像化したこともあって、「ポワロ映像化作品の決定版」と考えられている。しかし、そんなデヴィッドにとって、ぜひドラマではなく映画として作ってみたい作品があるそうだ。

「2013年にアガサ・クリスティーが書いたポワロ作品をすべて映像化し終わり、もうポワロは演じないつもりだった。ただ、映画としてやりたい作品はあるね。一番有名な作品ではないからみんなが作ってほしいと思うわけではないかもしれないが、私としてはお気に入りの『ABC殺人事件』だよ。素晴らしいストーリーだ」

「ABC殺人事件」は1936年に発表された、ポワロ作品としては11作目となる長編小説。ポワロのもとに「ABC」と名乗る人物から事件を予告する手紙が次々と届き、その予告した通りに、アルファベット順にそのイニシャルで始まる土地でその頭文字を苗字に持つ人が殺されていく…というストーリーだ。

『名探偵ポワロ』でも1992年に長編として制作され、原作にかなり忠実な、かつクオリティの高い作品として仕上がっている。そのほかにも、ジョン・マルコヴィッチがポワロを演じた2018年の英BBCドラマなど何度か映像化されてきた「ABC殺人事件」だが、“完璧なポワロ”と評されたデヴィッドが再演する映画として実現するのだろうか?

なお、デヴィッドとクリスティーの関係は今も続いている。英Channel 4のドキュメンタリー『Travels with Agatha with Sir David Suchet(原題)』でデヴィッドがナビゲーターとなってクリスティーが1920年代に行った国際遠征を辿るのだ。本国イギリスで年末にリリース予定というこちらの日本上陸にも期待したいところだ。

『名探偵ポワロ』はU-NEXTにて配信中。(海外ドラマNAVI)

参考元:米Deadline

Photo:『名探偵ポワロ』© ITV PLC