ミステリーチャンネルが12月に「アガサ・クリスティーからのXmasプレゼント」と銘打って“ミステリーの女王”にまつわる作品を特集しているのにちなみ、アンケートを実施。ミステリーチャンネルメールマガジン会員を対象に行った、「あなたがおすすめしたいアガサ・クリスティー小説アンケート」というお題に対して1000人を超えるミステリーファンの投票により、長編小説全66作品の中から選ばれたトップ20をご紹介しよう。
2位はポワロもマープルも出ないあの名作
第1位 オリエント急行の殺人
第2位 そして誰もいなくなった
第3位 ABC殺人事件
第4位 ナイルに死す
第5位 パディントン発4時50分
第6位 アクロイド殺し
第7位 なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?
第8位 ポアロのクリスマス
第9位 スタイルズ荘の怪事件
第10位 鏡は横にひび割れて
第11位 カーテン
第12位 復讐の女神
第13位 スリーピング・マーダー
第14位 五匹の子豚
第15位 蒼ざめた馬
第16位 ポケットにライ麦を
第17位 バートラム・ホテルにて
第18位 メソポタミヤの殺人
第18位 もの言えぬ証人
第20位 無実はさいなむ
全66作品から5作品を選択して投票するというスタイルのため、有名タイトルが上位を占めている。堂々のトップに立ったのは、アルバート・フィニーをはじめとしたオールスターキャストで映画化されたのをはじめ、これまで何度も映像化されている「オリエント急行の殺人」。大雪で止まってしまったオリエント急行の中で起きた殺人事件をめぐるストーリーは、その犯人の意外さやポワロの苦悩が描かれる意味でも印象深いようだ。
そして2位は、有名な探偵は出てこないものの、無人島に集められた10人が一人ずつ死んでいくという設定がいろいろな作品にオマージュされている不朽の名作、「そして誰もいなくなった」。これを読んでクリスティーにハマったという人も多いであろう、犯人当てが特に難しい一冊だ。
3位の「ABC殺人事件」は、1位に続いてポワロ作品。アルファベットになぞらえて人が次々と殺されていく中、犯人から挑戦状を叩きつけられたポワロは連続殺人の謎を解くことができるのか? 列車や豪華客船や飛行機の中、ある一家の豪邸といった一つの場所で惨劇が起きることが多いクリスティー作品の中では珍しく様々な場所で殺しが起こる点も特徴。
以下では、ケネス・ブラナー監督・主演の映画が公開されたことも記憶に新しい「ナイルに死す」が4位に、発表当時にアンフェアだと話題になりクリスティーの名を一躍有名にした「アクロイド殺し」が6位に、ヒュー・ローリー(『Dr. HOUSE ―ドクター・ハウス―』)がドラマ化したことで話題になった「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?」が7位に、そしてポワロが初登場するクリスティーの処女作「スタイルズ荘の怪事件」が9位に入った。
トップ20を探偵別で見ると、クリスティーが生んだ最も有名な二人の探偵の作品がやはり数多くランクイン。エルキュール・ポワロは1位・3位・4位・6位・8位・9位・11位・14位・18位タイの2本ともと計10作、ミス・マープルは5位・10位・12位・13位・16位・17位と計6作を占めている。
ランキングの詳しい解説記事や回答者のコメントはミステリーチャンネルのホームページ(https://www.mystery.co.jp/column/d7qws1zqitgufooj.html)でご確認を!
「アガサ・クリスティーからのXmasプレゼント」では、原作を体現していると評判のデビッド・スーシェ主演の『名探偵ポワロ』全70話(二ヵ国版)が12月25日(月)朝6:00より一挙放送! 今回ランクインした作品も映像化されている。字幕版はミステリーチャンネルオンデマンドで全話見逃し配信に。さらに、英国の人気コメディアンであるアラン・カーがクリスティーの文学的生涯を辿る紀行ドキュメンタリー番組『アラン・カーの冒険 アガサ・クリスティーの世界』が、12月29日(金)21:00より独占日本初放送。クリスティーが作品を執筆した場所であり『名探偵ポワロ』のロケ地にもなったグリーンウェイハウスや、「そして誰もいなくなった」で有名なバー・アイランドを訪れるなど、クリスティーファンには見逃せない番組だ。
(海外ドラマNAVI)
Photo:『名探偵ポワロ』© ITV PLC/『アラン・カーの冒険 アガサ・クリスティーの世界』© Boom Cymru TV Ltd MMXXII