エンターテインメントの分野で確固たる地位を築いた動画配信サービス。既存の番組や映画の配信にとどまらず、近年はエミー賞やアカデミー賞を受賞するような良質なオリジナル作品の製作にも力を入れている。しかし、毎年多くの作品が生み出される一方で、打ち切られる作品も少なくない。このほど、米Varietyはどのプラットフォームが最も多くの作品をキャンセルしているか調べた。
すっかり定番となった配信サービス
大手配信サービスのNetflixはいち早くオリジナル作品の製作に取り組み始め、これまで『ハウス・オブ・カード 野望の階段』や『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』、『グレイス&フランキー』など人気シリーズをリリースしてきた。これを追いかける形で、AmazonプライムビデオやHuluといったサービスもオリジナル作品の製作を開始。しかし、テレビ番組と同様に、視聴者の心を掴むことができない作品、あるいはコストの問題などから残念ながら打ち切れることも珍しくない。
最も多くの番組をキャンセルしているのは…
最近の調査によれば、最も多くの番組をキャンセルしているサービスは、Max(ワーナー・ブラザースとHBOが共同で運営)だという。Maxの番組キャンセル率は26.9%で、主要ストリーミングサービスの平均キャンセル率12.2%を倍以上うわまわった。
もしかしたら、この結果を意外に思う人もいるかもしれない。数字で見るとMaxがトップだが、打ち切りによって視聴者を困惑させることにおいては、Netflixが悪目立ちしている印象があるからだ。これは、主要ストリーミングサービスの中でもオリジナルコンテンツ製作の歴史が長いことに起因していると思われ、コンテンツの幅広さも併せて、より多くのファンに衝撃を与えてきたからと考えられる。
実際のところ、Netflixのキャンセル率は10.2%で、主要サービスの中では5位。2位から3位は順にDisney+(21.1%)、Paramount+(16.9%)、Hulu(15.2%)。4位が日本未上陸のPeacock(10.0%)、5位がPrime Video(9.0%)で、最も低いのはApple TV+(4.9%)だった。
Maxのキャンセル率が高いことにはワーナーとHBOの合併にも理由があるようで、コスト削減のためにかつてHBO Maxで配信されていたコンテンツの一部は削除された。例えば、米HBOの大人気SFシリーズ『ウエストワールド』は元々シーズン5まで計画されていたが、シーズン4をもって打ち切られ、さらにプラットフォームから削除されたが、これには加入者からも困惑と非難の声が上がった。
このような前例ができてしまうと、今後もたとえ人気の高い作品であっても費用対効果などの理由から突然キャンセルされる可能性があり、加えてプラットフォームから半永久的に削除されることがあるかもしれない。
(海外ドラマNAVI)
\新規登録なら31日間無料!/
- 業界最長の31日間無料!※通常月額2,189円(税込)
- 無料期間でも600円分のポイントがもらえる
- 業界最大の見放題作品数!