先月、シーズン5で終了する予定だった米HBOのSF大作ドラマ『ウエストワールド』がシーズン4をもって打ち切られることが発表されたが、その舞台裏で起きている事情を米Indie Wireが報じている。
事前の警告なしに…
米HBOと配信サービスHBO Maxは、2022年4月に合併により誕生したワーナー・ブラザース・ディスカバリーの傘下となり、8月にスタジオは事前の警告なしに、HBO Maxから60以上のタイトルをプラットフォームから削除。その流れで、シーズン4で視聴率が低下した『ウエストワールド』、英ヴィクトリア朝時代を舞台にしたSFドラマ『ザ・ネバーズ』、アンソロジーシリーズ『LOVE LIFE』もキャンセルが決定した。
まるで、絞首刑のようにバッサリと打ち切られる作品リストは今後も増えていく模様で、情報筋がIndie Wireに語ったところによると、数日中に実行される削除の準備も出来ているという。
配信の可能性も
ワーナー・ブラザース・ディスカバリーの新CEOに就任したデヴィッド・ザスラフの体制下では、HBO Maxの番組キャンセルは目新しくはない。とはいえ配信サービスではなく、ケーブル局HBOのために製作された人気ドラマ『ウエストワールド』まで“首切りリスト”に加わったことで大きな注目を集め、もはや打ち切りどころの話ではなく、“削除”されたと言っても過言ではないかもしれない。
また情報筋によると、HBO MaxとDiscovery+の統合計画が進むなか、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーが開発を進めているFASTチャンネル(または広告付きの無料サービス)で、『ウエストワールド』と『ザ・ネバーズ』の既存シーズンが配信される可能性もあるとのこと。『ザ・ネバーズ』に関しては、前半パートとなる第6話までが放送されており、6話構成となる撮影済みの後半パートが、新プラットフォームでリリースされるのかどうかは明らかになっていない。
合併により大改革の過渡期にあるワーナー・ブラザース・ディスカバリーでは、今後もドラマシリーズの“削除”が続く可能性がありそうだ。日本では『ウエストワールド』シーズン1~4は、U-NEXTにて配信中。(海外ドラマNAVI)
(2022年12月時点の情報です)
Photo:『ウエストワールド』© 2016 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO(R) and related channels and service marks are the property of Home Box Office, Inc.