『SATC』キャリー役サラ・ジェシカ・パーカー、心ない外見への批判コメントに物申す

ニューヨークを舞台に、4人の女性の友情と恋愛を描いた大ヒットドラマ『SEX AND THE CITY』(以下、『SATC』)。12月に米HBO Maxで配信されるその続編『And Just Like That...(原題)』に出演しているサラ・ジェシカ・パーカー(キャリー役)が、キャストの外見に関する心ないコメントに対して、一石を投じた。米Hollywood Reporterが報じている。

サラ・ジェシカは本作のプロモーションの一環として、12月号の米Vogueの表紙を飾ったが、このリブート版への反響に戸惑っていると話した。「『SATC』続編への反響には困惑している。何を言っているかというと、男性に対しては!絶対に!起こらない!ことだけど、女性に対する批判のことよ」男性の外見については言われないことを強調するかのように、間をあけて話したサラ・ジェシカは、こう続けた。

「白髪、白髪、白髪、白髪あるの?って言われるの。(トークショーホストの)アンディ・コーエンの頭には白髪がいっぱいあるけど、それは最高よ。なぜアンディはそれでいいの? みんな男性には何て言えばいいのかわからいのでしょうね」さらに、SNSでの反応が特に厳しいものであることを指摘。「皆とにかく何か言いたいのでしょ。"シワが多すぎる、シワが足りなすぎる"って。まるで、私たちが今の自分に満足することを望んでいないかのように、色々言うの。自然に歳を重ねることを選ぶか、完璧に見えないことを選ぶか、気分が良くなるなら何をするかに関わらず、私たちが今の自分に苦痛を感じていることを楽しんでいるかのようにさえ感じる。私は自分の外見をわかっている。どうしようもないの。どうすればいいの。老化を止める? どっかに行って消える?」

そして共演者であるミランダ役のシンシア・ニクソンは、サラ・ジェシカのコメントに同意し、若いキャラクターを登場させないといけないというプレッシャーを感じることなく、本作では性的に活発な50代女性を描いていることに感謝していると話した。「私は、この作品を若者向けにしようとしていないことが気に入っている。21歳の姪っ子を出演させているわけではないからね」

同作の脚本家でプロデューサー兼ショーランナーを務めるマイケル・パトリック・キングも、新シリーズ発表時の最初の反応に戸惑いを隠せなかった。「『And Just Like That...』を発表したとき、好意的な反応がたくさんありましたが、ネット上でのひどい反応の例として、(高齢女性が主役のシットコム)『ゴールデン・ガールズ』の写真を掲載している人がいました。私は、"ワオ!じゃ、35歳の人か、高齢者になって暖かいフロリダで余生を送っているかのどちらかなのか。その間の物語は存在しないのだなと思いました」

『SATC』の原作者であるキャンディス・ブシュネルが、"本作を人生のお手本にしてはいけない"と発言した数週間後に、このコメントが発表された。その際ブシュネルは、以下のように見解を述べていた。「現実的に考えると、男性を見つけることは、長期的には経済的にベストな選択ではないかもしれません。男性は、女性にとって様々な意味で非常に危険な存在です。私たちはあまり話しませんが、これは女性が考えなければならないことです。男性に頼れば、自分ができることがかなり狭まります。ドラマの最後はあまりフェミニスト的ではありませんでした。でも、それはTV番組だからです。そういうものがTVであり、エンターテインメントなのです。だからこそ、人々は自分の人生をTVドラマに基づいて決めるべきではないのです」

『And Just Like That...(原題)』はHBO Maxにて12月より配信予定。日本への上陸は今の段階では未定。(海外ドラマNAVI)

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サラ・ジェシカ・パーカー© NYKC/FAMOUS