レオナルド・ディカプリオ。今日、映画界の頂点に君臨するこの名優のキャリアを振り返る時、避けては通れない重要な分岐点がある。もし、かつて出演していた人気ドラマ『愉快なシーバー家』の現場で、あの運命的な決断が下されていなければ、現在の大スターは存在しなかったかもしれない。
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運命を変えた『愉快なシーバー家』の温かな決断
レオナルドは先日、米Varietyの企画「Actors on Actors」にてジェニファー・ローレンス(『ハンガーゲーム』シリーズ)と対談。その中で、ABCの長寿ホームコメディ『愉快なシーバー家』にホームレスの少年ルーク・ブラウワー役で出演していた若手時代を回顧した。番組への出演期間は、彼の長いキャリアの中では一瞬に過ぎない。しかし彼は、1993年の映画『ボーイズ・ライフ』でロバート・デ・ニーロとの共演という大役を掴む際、ドラマ側が背中を押してくれたことに今も深い感謝を抱いているという。
「あの子にやらせてあげよう」恩師アラン・シックらの英断
「『愉快なシーバー家』に1年間出演した後、初めての主演映画となる『ボーイズ・ライフ』が決まったんだ」と当時を振り返る。「ドラマのみんなは僕に対して本当に素晴らしかった。本来ならもう1年番組に出演する契約だったはずだったんだけど、亡き偉大なアラン・シックをはじめ、キャスト全員が集まって“あの子に映画をやらせてあげよう”と言ってくれたんだ。本当に素晴らしい瞬間だったよ」
1985年に放送を開始した同作は、シーズン2で全米トップ10入りを果たす大ヒットを記録。アラン演じる精神科医ジェイソン・シーバーが、仕事復帰した妻に代わり、在宅診療を行いながら子育てに奮闘する姿を描いた物語だ。しかし、放送開始から年月が経ち視聴率が低迷し始めたため、1991年のシーズン7から新キャラクターとして投入されたのが、レオナルド演じるルークであった。カーク・キャメロン扮する長男マイクに拾われたルークは、シーバー家の「代理の息子」として迎え入れられた。
視聴率の救世主から、ハリウッドの至宝へ
当時のレオナルドは、カルト作『クリッター3』など数本の番組に出演したばかりの新人。プロデューサー陣は、彼の端正なルックスがティーンのアイドルとして人気を博し、視聴率をV字回復させることを期待していた。その予想は半分的中したと言えるだろう。彼は確かにアイドル的な人気を爆発させたが、番組全体の視聴率は好転せず、シーズン7終了時にはランキングで75位まで転落してしまう。
このシーズンを撮影中、彼は400人もの候補者を勝ち抜き、デ・ニーロ主演の『ボーイズ・ライフ』で、虐待的な継父に反抗する少年トビー役を射止める。しかし、映画の撮影に参加するためには、レギュラー出演中の番組を離れなければならなかった。
結果として、番組側は彼の将来を優先して送り出す決断を下す。彼はシーズン7のラスト3エピソードに登場することなく本作を去り、ドラマ自体も1992年5月に7シーズンの歴史に幕を閉じた。そのわずか1年後、映画『ボーイズ・ライフ』が公開。若き才能の圧倒的な演技は世界を震撼させ、彼はスターダムを駆け上がることとなった。まさに、現場の温かな配慮が「ショービジネスの歴史」を動かした瞬間であった。
映画『ボーイズ・ライフ』はDisney+(ディズニープラス)で配信中。(海外ドラマNAVI)




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