米AMCの人気ドラマ『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』で共同クリエイターを務めたデイヴ・エリクソンが、同作の利益配分が支払われていないとして、AMCに対して訴訟を起こした。米Varietyが報じている。
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『ウォーキング・デッド』解雇されたフランク・ダラボンがAMCを訴える
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本家の生みの親や原作者に続き…
'Fear the Walking Dead' Showrunner Dave Erickson Sues AMC Over Unpaid Profits https://t.co/KUkoxik5PW
— Variety (@Variety) November 19, 2025
2015年、エリクソンは『ウォーキング・デッド』原作コミックの作者であるロバート・カークマンとともに『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』を企画し、最初の3シーズンにわたって製作総指揮と脚本も務めた。
訴状によれば、エリクソンはヒットシリーズが1本できれば「一生涯の収入源になり得る」と、理解した上で仕事を引き受けたという。しかし、他の製作者たちが6700万ドル(約105億円)もの利益を手にしているのに対し、エリクソンは一切受け取っていないと主張。一方、AMCは同作が1億8500万ドル(約290億円)の赤字に陥っていると反論している。
エリクソンはAMCとの包括契約に基づき、『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』から“修正調整後総収入(MAGR)”の5%を受け取る権利があると主張。しかし、AMCは契約時にMAGRの定義を示さず、何年も経ってから「他の関係者と同じ」だと説明したという。ところが提示された定義では同作が黒字になりにくく、成功作にもかかわらず“数字上は赤字”扱いとなり、利益が支払われない仕組みだったとして、エリクソンは不当だと訴えている。
訴状は、AMCが作品の「製作」と「放送」の両方を担う立場を利用し、不正な経費を作品に計上して利益の支払いを回避していると指摘。「AMCのような垂直統合型コングロマリットがシリーズを製作し、国内外のケーブルテレビやストリーミング配信会社など様々な系列会社にライセンス供与している場合、不適切な私的取引への懸念が高まる」と記されている。
『ウォーキング・デッド』シリーズの関係者がAMCを訴えたのは、エリクソンが初めてではない。2013年には『ウォーキング・デッド』を立ち上げたクリエイターのフランク・ダラボンと彼の所属事務所のCAAがAMCに対して訴訟を起こし、その8年後に2億ドル(約314億円)で和解した。続いて2017年には、カークマンを含むプロデューサー5名が同様の訴えを起こしたがロサンゼルス州裁判所では棄却され、現在は連邦裁判所で審理が続いている。
AMCは今回の訴えを完全に否定。同社側の弁護士オリン・スナイダーは声明で、「この訴訟には、かつてのカークマン氏の訴えと同様に何の根拠もありません。前回と同様に(相手が)うまくいかないだろうと確信しています。今回の契約は、ハリウッドで最も経験豊富で洗練された法律専門家によって交渉され、AMCは未払い分を全額支払っています。これは、またしても卑劣な金儲けです」と述べている。
今回の訴訟は、AMCとクリエイター陣の間で長年続く『ウォーキング・デッド』シリーズの利益配分問題の新たな章と言える。配信時代における制作会社とプラットフォームの垂直統合が進む中、利益の算出方法をめぐる争いは今後も大きな課題となりそうだ。
『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』シーズン1~7はAmazon Prime Video(アマゾンプライム)で配信中。(海外ドラマNAVI)
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『ウォーキング・デッド』の原作者らが放送局AMCを訴える!
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『ウォーキング・デッド』で事故死したスタントの遺族、安全性の強化を呼びかける
参考元:米Variety


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