『ブラック・ミラー』神回誕生秘話 クリエイターが明かす‘‘アメリカ化’’への反骨精神

SFアンソロジーの傑作『ブラック・ミラー』がNetflixオリジナルシリーズとなったのは、2016年末のシーズン3から。この転換期には、それまでのイギリス人俳優中心のキャスティングから、ブライス・ダラス・ハワードやワイアット・ラッセルといったアメリカ人俳優が主演を務めるなど、明らかに状況が変化した。そんな中で製作されたシーズン3第4話「サン・ジュニペロ」は、架空のカリフォルニア州の街を舞台とし、今日まで多くのファンから本シリーズ史上最高のエピソードの一つと評されている。米Slash Filmによると、実はこのエピソードこそが、大手ストリーミングサービスへの移管に伴い、アメリカ色が強くなったのではないかというファンの懸念に対する、一種の答えだったようである。

 

「サン・ジュニペロ」がNetflixへの“回答”だった理由

カリフォルニア州の架空の街を舞台にした「サン・ジュニペロ」は、甘美でノスタルジックな雰囲気と深い人間ドラマが融合し、多くの視聴者の心を掴んだ。このエピソードの成功は、単に優れた物語であっただけでなく、Netflixというグローバルなプラットフォームにおいて、『ブラック・ミラー』が多様な題材と表現方法を追求できる可能性を示した。

米Little White Liesのインタビューで、本作のクリエイターであるチャーリー・ブルッカーは、なぜ「サン・ジュニペロ」の舞台をアメリカに定め、"アメリカ化"を問題視しているファンへの反撃としたのか、その理由を説明している。

チャーリーは「どこかで誰かが"アメリカ化"を危惧しているという記事を読んだ。だから少しイタズラしてやろうと考えたんだ。よし、クソくらえ! カリフォルニアを舞台にしてやる! だって、僕ならそうできるからね!ってね」と話す。続けて「実際のところ、ほとんどのストーリーはどこを舞台にしてでもできたけど、どこにも設定していないだけなんだ。でもそれ以外の大きな違いはNetflixでのエピソード時間にある。とても柔軟性があるから、90分のものもあれば、もっと短いものもある。キャンバスが少し大きめなんだ」と、物語の舞台に関しては重要でないことも改めて強調している。

確かに「サン・ジュニペロ」の舞台がカリフォルニアのビーチタウンであるということはそこまで重要ではない。冒頭の1987年、視聴者はヨーキー(マッケンジー・デイヴィス『ホルト・アンド・キャッチ・ファイア 制御不能な夢と野心』)とケリー(ググ・ンバータ=ロー『ロキ』)という二人の若い女性と出会うことになる。彼女たちは恋に落ち、ロマンスを楽しんでいる。しかし、サン・ジュニペロの街は、死者や瀕死の人々の意識をシステムにアップロードすることで、永遠に生きられるシミュレーションの中のものだと最後に明らかになる。現実世界でヨーキーは40年間昏睡状態であり、ケリーともども余命幾ばくもない高齢女性なのである。

結末に関しても、『ブラック・ミラー』の他のエピソードとは異なり、嬉しい驚きをもたらす。ノスタルジーを強く意識した重いテーマを扱いながらも、イギリス時代の原点に忠実であれと望むファンたちに対する反骨精神を感じさせる部分もあり、感動的な形で締めくくっている。

クリエイターの強い気持ちがまた「サン・ジュニペロ」を傑作へと押し上げた一つの要因となっているのかもしれない。

Netflixオリジナルシリーズ『ブラック・ミラー』シーズン1~7は独占配信中。(海外ドラマNAVI)

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