【ミステリーチャンネル 6月ラインナップ】東西ドイツ統一35周年のドイツ特集!イタリアの人気警察小説のドラマ化も

日本唯一のミステリー海外ドラマ専門チャンネル、ミステリーチャンネルの6月のラインナップをご紹介。東西ドイツ統一から35年を迎えたことを記念し、東西の違いを感じられる『カロとペーター 統一ドイツ捜査チーム』をはじめとしたドイツ作品を特集! そのほかには、年間を通した特集「世界のベストセラー推理小説」第5弾の作品として、イタリアの作家マウリツィオ・デ・ジョバンニの大人気警察小説、ロヤコーノ警部を主人公にする「P分署捜査班」シリーズをもとにした『ピッツォファルコーネ署 落ちこぼれ刑事の捜査』も独占日本初放送となる。

特集:東西ドイツ統一35周年 ドイツミステリー

1989年にベルリンの壁が崩壊すると、翌年に迎えた1990年の東西ドイツ統一から今年で35年。ミステリーチャンネルでは、統一後の社会情勢を描いた話題作など、硬派なドイツミステリーを大特集!

『カロとペーター 統一ドイツ捜査チーム』

カロとペーター 統一ドイツ捜査チーム

6月15日(日)16:00より一挙放送(全6話/字幕版)

東西ドイツ統一後のベルリンを舞台に、当時の社会的混乱や東西の対立を描いたクライムドラマ! 旧東ドイツでの不正行為を捜査する警察組織ZERVで働くことになった西ドイツの警部ペーター・ジモンと東ドイツの警部カロ・シューベルトが、タッグを組んで事件の真相に迫る。東ドイツの過去の犯罪を捜査するため、1991年から2000年まで実在した警察機関、通称ZERVの活動を描いた問題作!

1991年、東西統一後のドイツ・ベルリン。東ドイツ出身の主任警部カロ・シューベルトは、ドイツ政府によって設立された「政府犯罪および統一犯罪中央捜査局」(通称ZERV)のメンバーとして、東ドイツ時代の犯罪捜査を担当することになった。彼女は東ドイツ軍の解体を担った高官トロックラントの殺害事件の捜査を行うため、西ドイツ出身のペーター・ジモンとタッグを組むことに。捜査を進めるうち、東ドイツ時代の戦争兵器がオラニエンブルクの兵舎で発見されるが、事件との関連性を疑う警察が見張りを立てる中、兵器は何者かによって盗まれてしまう。カロは父親の失踪と武器取引に何らかの関連があると疑い、真相の解明を決意する。東西を隔てた過去がまだ色濃く残る中、対立していたカロとペーターはそれぞれの過去と向き合いながら、事件の真相に迫っていく。

本作では、ドイツ統一後の初期における社会的な緊張や、西ドイツと東ドイツの文化的・政治的な違いがリアルに描かれている。東ドイツ出身のカロと西ドイツ出身のペーターという二人の間には文化、価値観、イデオロギーの衝突があり、当初西から来たばかりのペーターは、東ドイツのあらゆるものを軽蔑していた。しかし次第に、ペーターはカロに対する先入観を捨て去り心を開き始める。正義と悪は、どちらの立場から見ても正義と悪であることに、両刑事はすぐに気づくのだった。二人は違法な武器取引、実現されていない軍縮、政治的・社会的不正義など、国境を越えた古い徒党との戦いにともに立ち向かう。さらに、捜査の最中でカロは行方不明の父親に関するファイルを見つけ、自分の家族の過去と事件の両方を紐解いていくことになる。

本作は、その年のベルリン国際映画祭の「Berlinale Series Market Selects」部門で上映された。同部門は、新しいテレビシリーズを国際的に紹介する場であり、本作が世界的に期待されているシリーズであることを示している。また2022年ドイツテレビアカデミー賞では主演男優賞、主演女優賞ほか、多くの部門で受賞、ノミネートされ話題を呼んだ。

1990年に東西ドイツが統一され、翌年ZERVという警察組織が設立された。正式名称は「政府犯罪および統一犯罪中央捜査局」。旧東ドイツでの不正行為を捜査する組織だ。そこで働くことになった西ドイツの警察官ペーター・ジモンと、東ドイツのカロ・シューベルト。二人が扱うことになった最初の事件の被害者はマティアス・トロックラント。彼は東ドイツの国防省で働いていた重要人物で、捜査するうち、自殺に見せかけた殺人であることが明らかになっていく。

『警部ベリンガー バンベルクの事件簿』

警部ベリンガー バンベルクの事件簿

6月22日(日)16:00より一挙放送(全4話/字幕版)

絵画のように美しい世界遺産の町バンベルクの秩序を取り戻し犯罪者を裁くため、のんびりとした外見と穏やかな眼差しとは裏腹に、カミソリのように鋭い洞察力を潜ませるベリンガー警部が難事件に挑む、2024~2025年に放送されたドイツミステリー最新作!

ヒゲがチャームポイントのベリンガー警部はのんびりとした外見で敵を油断させるが、控えめな雰囲気こそが彼の武器だ。その穏やかな眼差しには鋭い洞察力が隠されている。経験豊富な捜査官で、分析力に優れ、ストレスの多い状況でも冷静に対処できることで知られるベリンガーは頑固な性格だが一匹狼ではなく、常に頼もしいチームに支えられている。相棒であるエラは野心的で、ベリンガーのためなら危険をも厭わない。彼女の強い意志と献身的な態度はチームの戦力となっている。セバスチャンは天才的な法医学者で、ベリンガーの親友であり義理の弟でもある。この強い絆で結ばれたチームが、バンベルクで起こる数々の難事件に立ち向かう!

ひねりの利いた予想外の展開が待ち受ける事件の数々は、観る者を飽きさせない。また、バンベルクはドイツ古城街道の町で「バイエルンの真珠」とも言われるドイツ屈指の古都。第二次世界大戦の戦禍を免れたバンベルクは1993年に世界遺産に登録された。美しいバンベルクの風景が、殺人ミステリーにユニークで視覚的な魅力を添えている。

バンベルクで連続放火事件が発生する中、森に駐車していたキャンピングカーが爆破され写真家のジーモンが死亡し、同乗者の若い女性ネーレが重体に。その女性が市長の娘であったことから、事件を早期解決するよう捜査担当のベリンガーに圧力がかかる。現場に残された証拠から3人の学生やネーレの元恋人が捜査線上に浮上するが、確証が得られず捜査は難航。そして捜査が進むにつれ、事件は思わぬ方向へと進展し…。

『警部ボロウスキの事件現場』

警部ボロウスキの事件現場

6月29日(日)16:00より一挙放送(全4話/字幕版)

ドイツが誇るクライムドラマの金字塔、同国最長となる伝説のミステリー『Tatort』シリーズのキール編! 寡黙な一匹狼気質のボロウスキ警部が、若き相棒とともに難事件を解決する。

1970年に旧西ドイツで制作されてから50年以上続く、ドイツ最長寿ドラマであり、国民に最も愛されているクライムドラマ『Tatort』シリーズ(Tatort=日本語で「事件現場」の意味)。ドイツの各都市を舞台にしたTVシリーズで、本作は2011~2012年に放送されたキール編。『刑事ヴァランダー』シリーズで知られる北欧ミステリーの帝王ヘニング・マンケルの小説を基としたエピソードを含む4話を放送。

ボロウスキ警部は、キール在住の寡黙で一匹狼気質の変わり者。口数の少ない孤独な人物として知られ、私生活に他人を介入させないようにしている。離婚したシングルファーザーであり、娘が一人いる。仕事では完璧主義者で、妥協を許さない。時代遅れな側面があり、携帯電話は持っているが滅多に使わないし、机の上にはコンピューターがあるがその前に座ることは少ない。他の捜査官が殺人犯を見つけるために現代のハイテクな方法や法医学に頼るのに対し、ボロウスキは依然として昔ながらの捜査で事件を解決していく。

『Tatort』シリーズはドイツで国民的人気があり、家族で家で観たり、バーで集まって観たりする習慣があるという。放送時間帯は電話してはいけないという暗黙のルールまでもが存在するという、まさにドイツを代表するドラマである。

警察官ニールソンの恋人ヴァレスカが、獣医のデリウスに殺され、まるで彼女自ら失踪したかのように偽装工作された。ヴァレスカが事件に巻き込まれたと疑わないニールソンは通報し、ボロウスキは疑念を抱きながらも捜査を開始するが、ヴァレスカの歯列矯正器具が残されていたことで事件だと確信する。しかし他に痕跡がないことから捜査は難航。殺人課に試験的に採用されたザラ・ブラントが名推理を働かせるが…。

年間特集:世界のベストセラー推理小説 第5弾

『ピッツォファルコーネ署 落ちこぼれ刑事の捜査』

ピッツォファルコーネ署 落ちこぼれ刑事の捜査

6月8日(日)16:00より一挙放送(全6話/字幕版)

イタリアの作家マウリツィオ・デ・ジョバンニの大人気警察小説をドラマ化! ナポリでも治安最悪の地区「ピッツォファルコーネ」を管轄する警察署で、汚職により捜査課に大量欠員が発生したことから、腕利きだが問題のある警官たちが各地から送りこまれて捜査チームを結成する。個性豊かな“落ちこぼれ”刑事たちが、ナポリで続発する事件に挑んでいく!

2017年からイタリアの公共放送局RAIで放送されると高視聴率を獲得、現在も続く人気クライムミステリー! ヨーロッパで最も成功した作家の一人、マウリツィオ・デ・ジョバンニのベストセラー小説が原作。不祥事で解体寸前となったピッツォファルコーネの警察署に、問題を抱えた警官たちが最後のチャンスを得て集められた。個性豊かで複雑な背景を持つ落ちこぼれ刑事たちは、それぞれが過去に問題を抱えながらも、チームとして成長し、力を合わせて難事件に挑む!

ある朝、シチリア出身のジュゼッペ・ロヤコーノ警部は直属の上司からピッツォファルコーネ署への異動を告げられる。そこは前任者たちの不祥事を受け、年末に閉鎖されることが決まっている署だった。残務処理のためだけに集められたメンバーは、各署から厄介払いされてきた“落ちこぼれ”だ。お坊ちゃま育ちでレーサー気取りの自称・特別捜査官に、尋問中に容疑者を絞め殺しかけた巡査長、署内で発砲騒ぎを起こした銃器マニアの巡査長補。さらに署の古株である副署長は管内の自殺を連続殺人だと信じて疑わない。ロヤコーノ自身もマフィアと内通した疑惑をかけられ、アグリジェントからナポリに飛ばされてきていた。しかし1件の殺人事件の通報が入ったことで、閉鎖されるはずだったピッツォファルコーネ署とその署員たちの運命は大きく変わる。ロヤコーノは信頼できる検察官のサポートを受けながら、一癖も二癖もあるメンバーたちと一緒に数々の難事件に挑む。

また、本作の魅力の一つとして、ナポリという都市を舞台にしたリアルな描写が挙げられる。ナポリの歴史地区は世界遺産にも登録されている有名な場所だが、富と貧困、伝統と現代が並置された状況が物語の中で頻繁に紹介される。犯罪が根付く暗い側面が描かれながらも、ナポリの美しい風景や建造物はもちろん、ナポリの食文化や地元料理も登場し物語に彩りを与え、南イタリアの伝統や文化を垣間見ることができる。主演は、『トランスポーター2』『我が名はヴェンデッタ』などで知られるイタリアの人気役者アレッサンドロ・ガスマン。

シチリア出身のジュゼッペ・ロヤコーノ警部はマフィアに内通した疑いをかけられ、ナポリのピッツォファルコーネ署に飛ばされる。そこは前任者たちの不祥事を受け、年末に閉鎖されることになっていた。残務処理のためだけに集められたメンバーは、過去に大なり小なり問題を起こし、厄介払いされてきたろくでなしばかり。そんな中、管轄内で殺人事件が発生し、捜査権を失ったはずのピッツォファルコーネ署が担当に抜擢される。

特集:英国ミステリー最前線

『もう一人のバーナビー警部』新エピソード(第56話~第59話)

もう一人のバーナビー警部

6月1日(日)16:00より一挙放送(全4話/字幕版)

英国で1997年より放送され、今なお新作が作り続けられている人気シリーズ『バーナビー警部』。美しい田舎町ミッドサマーを舞台に、心理学の学位を持つ刑事ジョン・バーナビーが、鋭い洞察力で難事件に挑む! 200を超える国や地域で放送されている人気シリーズの新シーズンが到着。

名家シャイアウェル家の所有するイギリス郊外の土地スターウィックで、一家の当主ヘンリーが亡くなった。ヘンリーにはアーシュラ、ルシアン、フランシスという3人の子どもがおり、遺産の継承権を持つ長男のルシアンは著名な陶芸家でありながらも一家の厄介者で、姉や弟の意向を無視してスターウィックの保有権を手放すと言いだす。子どもたちが対立を深める中、ルシアンの恋人で敷地内のユルトに住むジョルダーナが殺される。

そのほかの主な再スタート作品/一挙放送/キャッチアップ放送

6月は、5月上旬に最終章のシーズン14がミステリーチャンネルにて独占日本初放送となった『ヴェラ~信念の女警部~』がシーズン1より再放送。そのほかには、アガサ・クリスティーが生んだエルキュール・ポワロと並び有名な探偵、ミス・マープルを主人公にした人気ドラマ2本(英ITVの『アガサ・クリスティー ミス・マープル』と英BBCの『ミス・マープル ジョーン・ヒクソン版』)や、100年以上愛されるホームズ作品の決定版、不朽の名作『シャーロック・ホームズの冒険』も放送される。

アガサ・クリスティー ミス・マープル

6月1日(日)11:00~ 『シェパード警部 ブロークンウッドの事件簿』シーズン9【字】
6月2日(月)16:00~ 『ティールとベルネ ミュンスターの事件現場』【字】
6月3日(火)20:00~ 『IQ160清掃員モルガンは捜査コンサルタント』シーズン4【字】
6月4日(水)11:00~ 『シェパード警部 ブロークンウッドの事件簿』シーズン10【字】
6月4日(水)22:00~ 『英国諜報員シルヴィアのイタリア事件簿』シーズン1【字】
6月6日(金)19:55~ 『シェトランド』シーズン8【字】
6月6日(金)24:00~ 『マテーラの検察官インマ・タタランニ』シーズン1【字】
6月7日(土)11:00~ 『ヴェラ~信念の女警部~』シーズン1【字】
6月7日(土)16:00~ 『アガサ・クリスティー ミス・マープル』シーズン4【二】
6月7日(土)24:00~ 『アガサ・クリスティー ミス・マープル』シーズン5【二】
6月9日(月)11:00~ 『ヴェラ~信念の女警部~』シーズン2【字】
6月9日(月)22:00~ 『英国諜報員シルヴィアのイタリア事件簿』シーズン2【字】
6月11日(水)11:00~ 『ヴェラ~信念の女警部~』シーズン3【字】
6月11日(水)16:00~ 『アガサ・クリスティー ミス・マープル』シーズン1【二】
6月12日(木)16:00~ 『オックスフォードミステリー ルイス警部』シーズン9【字】
6月12日(木)22:00~ 『IQ160清掃員モルガンは捜査コンサルタント』シーズン1【字】
6月13日(金)11:00~ 『ヴェラ~信念の女警部~』シーズン4【字】
6月14日(土)20:00~ 『アガサ・クリスティー ミス・マープル』シーズン6【二】
6月15日(日)11:00~ 『ヴェラ~信念の女警部~』シーズン5【字】
6月16日(月)24:00~ 『マテーラの検察官インマ・タタランニ』シーズン2【字】
6月17日(火)11:00~ 『ヴェラ~信念の女警部~』シーズン6【字】
6月18日(水)22:00~ 『IQ160清掃員モルガンは捜査コンサルタント』シーズン2【字】
6月19日(木)11:00~ 『ヴェラ~信念の女警部~』シーズン7【字】
6月19日(木)20:00~ 『ミステリー in パラダイス番外編 警部補グッドマンの事件簿』シーズン2【字】
6月20日(金)16:00~ 『探偵ミス・スカーレット』シーズン3【字】
6月21日(土)11:00~ 『ヴェラ~信念の女警部~』シーズン8【字】
6月21日(土)16:00~ 『ミス・マープル ジョーン・ヒクソン版』【字】
6月22日(日)23:00~ 『警視グレイス』シーズン2【字】
6月23日(月)11:00~ 『ヴェラ~信念の女警部~』シーズン9【字】
6月23日(月)16:00~ 『シャーロック・ホームズの冒険』【二】
6月24日(火)22:00~ 『IQ160清掃員モルガンは捜査コンサルタント』シーズン3【字】
6月25日(水)11:00~ 『ヴェラ~信念の女警部~』シーズン10【字】
6月25日(水)16:00~ 『アガサ・クリスティー ミス・マープル』シーズン2【二】
6月26日(木)16:00~ 『テンペスト教授の犯罪分析ノート』シーズン1【字】
6月26日(木)24:00~ 『ヴァニーナ カターニアの殺人課』【字】
6月27日(金)11:00~ 『ヴェラ~信念の女警部~』シーズン11【字】
6月27日(金)20:00~ 『ブラウン神父』シーズン12【字】
6月29日(日)22:50~ 『マクドナルド&ドッズ 窓際刑事ドッズの捜査手帳』シーズン3【字】
6月30日(月)11:00~ 『ヴェラ~信念の女警部~』シーズン12【字】

(海外ドラマNAVI)

Photo:『カロとペーター 統一ドイツ捜査チーム』©︎ 2022 ardmediathek.de/『警部ベリンガー バンベルクの事件簿』©︎ Red Seven Entertainment GmbH commissioned by RTL/『警部ボロウスキの事件現場』©︎ NordFilm Kiel commissioned by NDR/『ピッツォファルコーネ署 落ちこぼれ刑事の捜査』© 2016 RAI-CLEMART SRL/『もう一人のバーナビー警部』新エピソード © Bentley Productions & All3Media International/『アガサ・クリスティー ミス・マープル』© ITV PLC