大坂なおみも憧れる元世界女王、Netflixでテニスドラマをプロデュース

大坂なおみも憧れるテニス界のスーパースター、元世界女王のセリーナ・ウィリアムズがNetflixでテニスドラマをプロデュースすることが分かった。米Deadlineが伝えている。

ウィリアムズ姉妹に影響を受けた小説が原作に

セリーナは、テニスの四大大会(オーストラリア・オープン、ローラン・ギャロス、ウィンブルドン、USオープン)すべてとオリンピックをシングルス、ダブルス両方で制した唯一の選手。四大大会の優勝回数や世界ランキングで首位になった回数も歴代最高クラスを誇る。そんなアメリカを代表するアスリートが、テイラー・ジェンキンス・リードによる小説「Carrie Soto is Back(原題)」をもとにしたドラマに製作総指揮として参加する。

セリーナは過去に、自身と姉ビーナスを世界女王へと育てた父親リチャードの物語をウィル・スミス主演で映画化した『ドリームプラン』や、自身のドキュメンタリーシリーズ『In the Arena: Serena Williams(原題)』をプロデュースしたことはあるものの、フィクションのドラマシリーズを手掛けるのは今回が初めてとなる。

Netflixが進めるこのドラマ化は、『デイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスがマジで最高だった頃』で知られるリードの2022年にリリースされた小説をもとにしている。主人公はテニス選手のキャリー・ソト。元世界王者の父ハビエルのもとで2歳の時からテニスに取り組んできた彼女は、あらゆるものを犠牲にし、引退する頃には世界最高のプレーヤーと呼ばれるほどの存在になっていた。しかし引退の6年後、自分の記録が若手選手によって破られるのを目の当たりにし、キャリーは37歳にして現役復帰を決断。ブランクもあって身体はかつてほど動かないものの、新たな記録を打ち立てるべく、再挑戦へと歩み出す…というストーリーだ。

セリーナ自身も出産による長期休みを経て30代後半で現役復帰を果たしたことがあることから、ストーリーに共感したのかもしれない。原作者のリードは、キャリーはセリーナをモデルとしたわけではないものの、セリーナとヴィーナスという姉妹に影響を受けたことは認めている。

リードは2022年、本のリリースに合わせて次のように語っていた。「ウィリアムズ姉妹のことを尊敬しているわ。彼女たちがいたからこそ、テニスに興味を持ったの。彼女たち、特にセリーナがあれほど何度もグランドスラムで優勝しなければ、テニスについての本を書こうとは思わなかっただろうから」

『ブラックリスト』『ホイール・オブ・タイム』を手掛けてきたアマンダ・ケイト・シューマンが脚本を執筆。製作総指揮には、セリーナとシューマンとリード、そしてリードと『デイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスがマジで最高だった頃』で組んだブラッド・メンデルソーンが名を連ねる。シューマンは現在、『君の名前で僕を呼んで』の原作者アンドレ・アシマンの小説をもとにしたリミテッドシリーズ『Enigma Variations(原題)』にも携わっている。

Netflixとテニスといえば、2023年にリリースされたテニスドキュメンタリー『ブレイクポイント ラケットの向こうに』は、F1の人気をさらに高めた『Formula 1:栄光のグランプリ』ほどの成功を収めることができなかったが、テニス界のスーパースターと組んだ今回こそはヒット作となるだろうか。

(海外ドラマNAVI)

参考元:米Deadline