
Netflixで配信が開始したばかりの『ブラック・ミラー』シーズン7に出演するクリスティン・ミリオティが、過去に主演を務めたHBO Maxのドラマシリーズ『メイド・フォー・ラブ』の復活を求めている。
「閉じ込められた作品」
『ブラック・ミラー』シーズン7のプロモーション中、記者団から『メイド・フォー・ラブ』について問われたクリスティンは、同作への愛情と打ち切りへの無念を語った。
『メイド・フォー・ラブ』は、クリスティン演じる主人公ヘイゼルが、テック業界の大物でモラハラな夫バイロン(ビリー・マグヌッセン)との10年に及ぶ苦しい結婚生活から逃れ、父のもとへと身を寄せるところから始まる。だが、逃げたつもりが、脳内に埋め込まれた追跡装置によって、夫に監視され続けていたことが発覚する――。シーズン2では、父を救うためにバイロンのもとへ戻り、新たなテクノロジーの脅威と対峙する。
そんなディストピア的設定が、まさに『ブラック・ミラー』を思わせるこのシリーズは、2022年のワーナーメディアとディスカバリー社の合併の際に、いわゆる“税金対策”の一環として配信ライブラリから削除された。『ウエストワールド』や『きみがぼくを見つけた日』など、他の話題作と共に姿を消したのである。
クリスティンは、「このシリーズには、本当に心が痛む思いがあるんです。今や完全に金庫の中に閉じ込められてしまいました。3年間、懸命に作った作品なのに」と語る。
また、今こそこの作品が必要だとクリスティンは考えている。というのも、現代のテクノロジー社会やその支配者たちに鋭く切り込んでいたからだ。「今の“テックブロ(tech bro)”やイーロン・マスクのような存在を見れば、この作品がどれほどタイムリーだったか分かります。テクノロジーに対して多くのことを語っていたと思うんです」
そのため、彼女は番組の封印を解き、再び世に出すべきだと声を上げている。「“お願いだから金庫から出して!”って、本気でそう思っています。実際、いくつかのネットワークの人たちとも話しました。“あの番組、どこにあるの?”ってね。だってフィルムが地下に保管されてるわけじゃない。USBに入ってるだけなんだから、すぐにでも出せるはずです」
さらに彼女は、作品に込められた人間ドラマの魅力にも触れた。「父娘の関係は本当に美しかったし、ビリーの演技も素晴らしかったです。キャストも脚本家もみんな才能にあふれていたんです。そんな作品が、もうどこにも存在できないなんて悲しすぎます」
最後にクリスティンは強い思いをこう締めくくった。「『メイド・フォー・ラブ』に正義を。配信して。」
『メイド・フォー・ラブ』は、アリッサ・ナッティングによる同名小説が原作。批評家からも評価されたが、配信から姿を消してからは現地アメリカでは視聴の手段がなくなっている。日本では、シーズン1〜2がHuluにて配信中。
クリスティンは『ブラック・ミラー』シーズン7では、シーズン4の人気エピソード「宇宙船カリスター号」の続編エピソード「宇宙船カリスター号:インフィニティの中へ」で主演を務めている。(海外ドラマNAVI)
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Photo:クリスティン・ミリオティ公式Instagram(@cristinmilioti)