『FBI:Most Wanted』『FBI:インターナショナル』が2本まとめて打ち切りに

『FBI:特別捜査班』のスピンオフとして誕生した『FBI:Most Wanted ~指名手配特捜班~』『FBI:インターナショナル』が、それぞれシーズン6とシーズン4をもって終了することが決定した。米Deadlineが報じている。

 

打ち切りにより、新スピンオフ『FBI: CIA』の実現可能性が高まる

この2作品の打ち切りにより、シーズン9までの更新が決まっている本家『FBI』と、現在CBSで企画進行中の新スピンオフ『FBI: CIA(原題)』が残る形となる。この決定は、新シリーズの立ち上げを後押しする要因になったと考えられる。本家『FBI』のうちの1話としてパイロット版の放送が予定されており、現在キャスティングが進行中。この契約の内容によっては、そのままシリーズ化が決まる可能性が高い。

『FBI:Most Wanted ~指名手配特捜班~』と『FBI:インターナショナル』の全米放送中の最終シーズンは、最終回までまだ2話が残っているため、脚本を調整し、もともとシーズンの締めくくりだったエピソードが最終回として機能するように調整できる可能性は残っている。この決定は、『FBI』シリーズにとって大きな転換点となる。わずか3年前には、本家『FBI』と共に2シーズンの更新が確定していたが、ネットワークの編成上の理由や財政的要因が影響し、今回の打ち切りへと至った。

他のプラットフォームで継続の可能性は?

『FBI:Most Wanted ~指名手配特捜班~』と『FBI:インターナショナル』を他のプラットフォームに売り込むかどうかは現時点では不明。しかし、これらの作品はCBS Studiosが制作する『NCIS:オリジンズ』『NCIS:シドニー』『エルズベス』と同等の安定した視聴率を維持しており、移籍の可能性も完全には排除できない。

過去には、同じディック・ウルフ製作の『LAW & ORDER: 組織犯罪特捜班』がNBC(放送)からPeacock(配信)へと移動した前例がある。ただし、今回も同様の措置が取られるかはまだ決まっていない。

財政的要因と放送枠の問題

『FBI』フランチャイズは外部の制作会社Universal Televisionが手がけており、CBSは更新交渉の中でNBCUniversalとの間で財政的な課題に直面していたと考えられるだろう。

昨年にはコスト削減策として、『FBI』と『FBI:Most Wanted ~指名手配特捜班~』の主要キャストの最低出演エピソード数が削減され、22エピソードのシーズンに対してレギュラーキャストの出演保証は20エピソードに短縮された。一方、『FBI:インターナショナル』はハンガリーで撮影され、制作コストが低いことやキャストが少ないことから、この影響を受けなかった。

さらに、CBSは『NCIS~ネイビー犯罪捜査班』『NCIS:オリジンズ』『NCIS:シドニー』『トラッカー』『ファイア・カントリー』『エルズベス』など、多くのシリーズを更新しており、新たな番組を確保するためには既存シリーズを削減する必要があった。

すでに『ファイア・カントリー』のスピンオフ『Sheriff Country(原題)』、そして『ブルーブラッド ~NYPD家族の絆~』の新スピンオフ『Boston Blue(原題)』の放送枠も確保されている。これらの決定は、制作コストの上昇とメディア企業の財政状況が影響していることを示している。

日本での放送・配信情報

残念ながら最終章となる『FBI:インターナショナル4』(全22話)はWOWOWプライム、WOWOWオンデマンドにて4月1日(火)23:00よりスタート(※第1話無料放送)シーズン1~2はPrime VideoU-NEXT、Huluにて配信中。

『FBI:Most Wanted 5 ~指名手配特捜班~』はWOWOWにて放送、WOWOWオンデマンドにて配信中。シーズン1~4はHuluにて配信中。最終章シーズン6の上陸はまだ未定。(海外ドラマNAVI)

Photo:『FBI:Most Wanted 5 ~指名手配特捜班~』(c) 2024 CBS Broadcasting Inc. All Rights Reserved. 『FBI:インターナショナル4』© 2025 CBS Broadcasting Inc. All Rights Reserved.