Amazon Prime Video(アマゾンプライム)で2024年にリリースされ、配信開始後の4週間に最も視聴された、非英語圏のオリジナル作品のトップ10が明らかになった。今回明らかになったのは、2024年にPrime Videoで配信開始された非英語圏のインターナショナル・オリジナル作品(映画・ドラマ)トップ10。配信開始後の4週間における、製作国を除いた総視聴数をもとにしたランキングだ。
Amazonで最も見られた非英語圏作品 トップ10
10位『龍が如く ~Beyond The Game~』(日本・ドラマ)
配信開始:2024年10月
10位に滑り込んだのは、セガの人気ゲーム「龍が如く」シリーズをもとにオリジナル脚本で作られた日本発のドラマ『龍が如く ~Beyond the Game~』。
新宿・歌舞伎町をモチーフにした架空の街、神室町を舞台に、1995年と2005年という二つの時間軸が交錯しながら物語が展開。幼くして親を失い、児童養護施設で暮らす桐生一馬、錦山彰、澤村由美、錦山ミホは、規律に縛られた暮らしから新しい世界へ飛び出そうと、1995年の神室町を支配するヤクザの世界に飛び込む。一方2005年では、由美の姉のアイコが犯した過ちにより、東城会と近江連合は一触即発の状態にある。10年の間にすっかり関係が壊れてしまった桐生、錦、由美は新たな運命の渦に巻き込まれていく…。
キャストは、竹内涼真、賀来賢人、河合優実など。
9位『ベティ ~新たなる日々~』(コロンビア・ドラマ)
配信開始:2024年8月
米ABCで2006年から2010年まで放送された『アグリー・ベティ』のもとになったコロンビアのテレノベラ(ソープドラマ)『ベティ~愛と裏切りの秘書室』の続編ドラマ、『ベティ ~新たなる日々~』がオリジナルキャストで復活!
ベティとアルマンドは別居して2年。きっかけは、アルマンドとマルセラの不適切な関係をベティが目撃したことだった。娘ミラがコロンビアに帰国したことから絆を取り戻そうと奮闘するベティだが、エコモダ社長としての重圧や過去の敵が彼女とミラ、アルマンドとの距離を遠ざける。
ベティ役のアナ・マリア・オロスコ(『デスパレートな妻たち ~ラテン版』)をはじめとした、オリジナルキャストが続投。
8位『損するのは嫌だから』(韓国・ドラマ)
配信開始:2024年8月
損をしたくなくて偽の結婚をした女性と、迷惑をかけたくなくて花婿になった男性が繰り広げる“損益ゼロ恋愛ドラマ”の韓国ドラマ『損するのは嫌だから』。
昔から損をするのが嫌な性格のソン・ヘヨンは、元彼の結婚式で彼が二股をかけていたことを知り驚愕する。また、社内では既婚者の方が独身者よりも手厚い福利厚生を受けられていることを知り、形だけの結婚をしようと計画。そこで、コンビニアルバイトのキム・ジウクに「怪しいプロポーズ」をするが…?
“ラブコメクイーン”ことシン・ミナ(『私たちのブルース』)のラブコメ最新作! 相手役はキム・ヨンデ(『流れ星』)。
7位『私の夫と結婚して』(韓国・ドラマ)
配信開始:2024年1月
韓国ドラマ『私の夫と結婚して』は、2024年初めにリリースされると大きな話題を呼び、2024年にGoogleで最も検索された海外ドラマのトップ10にもランクインしたほど。
親友と夫の浮気現場を目撃した挙句に命を落とすことになった主人公が、10年前にタイムスリップ。最初の人生では気づかなかった周囲の人たちの優しさに触れながら不幸な死を回避し、2度目の人生を生きる物語。韓国の同名ウェブ小説が原作。
キャストは、パク・ミニョン(『月水金火木土』)、ナ・イヌ(『ずっとあなたを待っていました』)など。
6位『レッド・クイーン』(スペイン・ドラマ)
配信開始:2024年2月
『レッド・クイーン』は、IQ200超の女性が、刑事とともに大物の殺人、拉致事件を調べるスペイン発のサスペンスドラマ。原作は、スペインの人気作家フアン・ゴメス=フラドによるベストセラー小説。
アントニア・スコットは世界で最も知的な女性であり、それは美徳であると同時に呪いでもある。彼女は聡明さゆえに警察の極秘実験プロジェクト“レッド・クイーン”になるが、個人的な悲劇により現役を退いていた。刑事ジョン・グティエレスは、そんな彼女を隠遁生活から連れ戻すように頼まれる。それは、とある事件を彼女に解決させ、彼女の能力を引き出すためだった…。
主演は、『熱力学の法則』のビッキー・ルエンゴと『ペーパー・ハウス』のホヴィク・ケウチケリアン。
5位『シタデル ハニー バニー』(インド・ドラマ)
配信開始:2024年11月
2023年にお披露目されたリチャード・マッデン(『ゲーム・オブ・スローンズ』)とプリヤンカー・チョープラ(『クワンティコ』)主演のアクションドラマ『シタデル』のインド版が、『シタデル ハニー バニー』だ。
スタントマンのバニーが、売れない役者のハニーを一度きりの仕事に誘ったことから、二人は危険なスパイと裏切りの世界に飛び込んでいく。数年後、別々の道を歩んでいたハニーとバニーだったが、追われ続ける過去の過ちに終止符を打ち、二人の娘であるナディアを守るため、再びともに戦うこととなる。
監督を務めるのは、『ファミリー・マン』や『ガンズ&ローゼズ』で毎回コンビを組んでいるクリシュナ・D・Kとラージ・ニディモールー。
4位『シタデル ディアナ』(イタリア・ドラマ)
配信開始:2024年10月
5位にランクインした『シタデル ハニー バニー』と同じく、『シタデル』をもとにしたスピンオフ。イタリアを舞台とするこちらの『シタデル ディアナ』でメガホンを取ったアルナルド・カティナーリは、『裏切りのスナイパー』など約100本の作品で撮影監督を務めてきた。
主人公ディアナ役に起用されたのは、22歳だった2018年にベルリン国際映画祭でシューティング・スター賞(期待の若手俳優に贈られる賞)に輝いた後、『フレイザー家の秘密』『リディア・ポエットの法律』などでも活躍するマティルダ・デ・アンジェリス。
イタリアを舞台に繰り広げられるスタイリッシュでスリリングなアクションドラマ。敵対組織に潜入中のシタデル・エージェントであるディアナは、組織に忠実で居続けるか、すべてを裏切り自らの命を守るのかの決断を迫られる。
3位『マクストン・ホール~私たちをつなぐ世界~』(ドイツ・ドラマ)
配信開始:2024年5月
ドラマとして最高の3位に輝いたのは、ヤングアダルト小説をもとにしたドイツ発のロマコメ『マクストン・ホール~私たちをつなぐ世界~』。真面目なヒロインが、傲慢な御曹司と衝突しながらも恋に落ちていくという、日本の漫画にも出てきたことがあるような設定だ。2024年5月に配信されると2週間経たずにシーズン2更新が決まっている。
英国の寄宿学校、私立マクストン・ホールに奨学金をもらって通う主人公ルビーの目標は、憧れのオックスフォード大学に進学すること。パーティとお金にしか目がない同級生になじめない彼女は、学校ではあくまでも勉強に集中して穏やかに過ごそうとしていた。しかし、意図せずある秘密を知ってしまったことから、大富豪の御曹司ジェームス・ビューフォートに目をつけられてしまい…。
主役カップルを演じるのは、ハリエット・ヘルビヒ=マッテン(『ウーゼドム・ミステリー 罪深き母の捜査ファイル』)とダミアン・ハルドン(『薔薇の名前』)。
2位『アポカリプスZ ~終末の始まり~』(スペイン・映画)
配信開始:2024年10月
『ペット 檻の中の乙女』のカルレス・トレンス監督が贈る、スペイン発のホラーサバイバル映画『アポカリプスZ ~終末の始まり~』。
原作は、マネル・ロウレイロの処女作。もともとはブログに書いていた作品で、のちに2冊の続編も執筆された。
狂犬病のような感染症が地球上に蔓延し、人々は次々と攻撃的な生き物に変わっていく。そんな中、マネルは愛猫とともに自宅に身を隠し、知恵を絞って生き延びていたがまもなく食料が底を突き、安全な場所を求めて旅立つことに。アクション、緊張感、絶望的な感染症、そして気むずかし屋の猫。肉体と感情のサバイバルストーリー。
1位『君の過ち』(スペイン・映画)
配信開始:2024年12月
トップに輝いたのは、残り1ヵ月を切ってリリースされたスペイン発の映画『君の過ち』。メルセデス・ロンのヤングアダルト小説をもとにした映画シリーズで、2023年の1作目『俺の過ち』に続く2作目。
主役は、両親の再婚によって義理の兄妹となったニックとノア。母親の再婚相手が富豪であったことから生活が一変したノアは、初対面から突っかかってきたニックと衝突する。だが実はノアは父親の暴力に母娘揃って晒されてきたことで心身に傷を負っていた。そんな彼女とニックは次第に強く惹かれ合い、禁断の関係に…。
1作目でノアの父親の問題を乗り越えたものの、二人の禁断の関係を親に知られ別れるよう勧められるノアとニック。ニックは法律事務所での研修、ノアは大学生活が始まり、それぞれに新しい出会いがある中で関係を揺さぶられていくが…。
1作目に続いて主役カップルを演じるのは、 ニコール・ウォレス(『パロット ~復讐の連鎖~』)とガブリエル・ゲバラ(『タイムトラベル家族 ~1991年から愛を込めて~』)。今年の2月13日(木)には、シリーズ1作目のイギリス版リメイクとなる『俺の過ち:ロンドン編』がリリース予定だ。
全体的に、ヤングアダルト向けの作品が健闘。トップ3に入ったスペイン映画『君の過ち』とドイツのドラマ『マクストン・ホール~私たちをつなぐ世界~』に加えて、『私の夫と結婚して』『損するのは嫌だから』というヤングアダルト向けの韓国ドラマもトップ10にランクインしている。そのほかには、原語がスペイン語のものも多く見られた。スペイン発の『君の過ち』と『アポカリプスZ ~終末の始まり~』『レッド・クイーン』のほか、『アグリー・ベティ』のオリジナルであるコロンビア版の20年後を描いた『ベティ ~新たなる日々~』と、製作国を除いた総視聴数のランキングであることを考えると、スペイン語人口の多さも影響したのかもしれない。
2025年も、1位の項で言及したイギリス映画『俺の過ち:ロンドン編』をはじめ、2月14日(金)配信予定の北野武が監督・脚本を担当した日本映画『Broken Rage』など、様々な国の作品が待機している。
今回紹介した10作品はすべてAmazon Prime Video(アマゾンプライム)で独占配信中。(海外ドラマNAVI)
Photo:『マクストン・ホール ~私たちをつなぐ世界~』©Amazon MGM Studios/『シタデル ディアナ』©Amazon MGM Studios/『龍が如く ~Beyond the Game~』©2024 Amazon Content Services LLC or its Affiliates./『ベティ ~新たなる日々~』©Amazon MGM Studios/『損するのは嫌だから』/『私の夫と結婚して』© Studio Dragon by CJ ENM/『レッド・クイーン』©Amazon MGM Studios/『シタデル ハニー バニー』©Amazon MGM Studios/『アポカリプスZ ~終末の始まり~』©Amazon MGM Studios/『君の過ち』©Amazon MGM Studios