Amazonオリジナル『シタデル』は製作費約360億円!視聴率は期待外れに

Amazon製作によるスパイ・アクションドラマア『シタデル』は、1シーズンに2億5000万ドル(約360億円)もの製作費が投じられたにもかかわらず、視聴率が低迷していることが明らかとなった。

期待作だったが…?

本シリーズで中心となるのは、全人類の安全を守ることを使命とする独立したグローバルスパイ機関“シタデル”。8年前、シタデルは世界規模の巨大シンジケート“マンティコア”の工作員によって壊滅させられた。かつてシタデルのエリート捜査官だったメイソン・ケインとナディア・シンは、マンティコアが企てる世界的な陰謀を阻止しようとするが──。

マーベル映画『アベンジャーズ』シリーズで監督を務めたアンソニー&ジョー・ルッソ兄弟が製作総指揮を務める『シタデル』は、配信開始前からインドやイタリアなど、他国でもフランチャイズ展開が進行するほどの期待作だった。

ところが、米Bloombergによると、1シーズンに2億5000万ドルという巨額の製作費が投じられた本作は、視聴率も不振に。ニールセン社によって毎週発表されている「米国で最も視聴された配信番組トップ10」にも1度しかランクインできなかった。それもNetflixの『バーベキュー最強決戦!』に次ぐ10位という微妙な結果に終わっている。

視聴率が振るわなかった理由

視聴率が振るわなかった理由として、ノンストップアクション以外は特に際立ったところがない凡庸な作品として評価され、他のスパイ作品と一線を画すことが出来なかった点が挙げられている。

また、ルッソ兄弟が手がけたApple TV+映画『チェリー』やNetflix映画『グレイマン』は批評家の評価こそ高くなかったものの、前者は『スパイダーマン』シリーズのトム・ホランド、後者は『キャプテン・アメリカ』シリーズのクリス・エヴァンス、『ブレードランナー 2049』のライアン・ゴスリングが主演し、そのスター性の高さによりヒットへ繋がったと言われている。

『シタデル』に主演したリチャード・マッデン(『ゲーム・オブ・スローンズ』)とプリヤンカー・チョープラ・ジョナス(『クワンティコ』)には、超大作スパイドラマシリーズを率いるのに十分なスター性がなかったのではとの厳しい声も上がっている。

こうした状況の中でもAmazonは『シタデル』を成功した作品として大々的にアピールしており、すでにシーズン2への更新も決定しているが、製作費に2億5000万ドルもかかったわりに視聴率が振るわないとなると、その方針も変わってくるだろう。Amazonスタジオでは、番組製作にどれだけ予算をかけるか精査を検討しているとも報じられており、シーズン2以降の存続はおろか、更新が覆される可能性すら否定できない。

なお、イタリアのスピンオフ版『Citadel: Diana(原題)』は、2024年に配信開始予定。『シタデル』シーズン1は、Amazon Prime Videoにて配信中

※為替レートは2023年7月現在のものを参照

記事の参照元:米ScreenRant

(海外ドラマNAVI)

Photo:『シタデル』Prime Videoで独占配信中© Amazon Studios