J・R・R・トールキンの長編小説「指輪物語」を実写化した大ヒット映画シリーズ『ロード・ オブ・ザ・リング』の前日譚となるスピンオフドラマ『ロード・オブ・ザ・リング：力の指輪』。シーズン1はドラマシリーズ史上最高額の10億ドル（約1450億円）もの予算と壮大なスケールで、映画版に出てくるキャラクターの若かりし頃である第二紀の中つ国を描き、世界中で話題となった。そしてシーズン2最終話が10月3日（木）16：00よりAmazon Prime Video（アマゾンプライム）にていよいよ配信！ それに合わせて主要キャスト2人のインタビューをご紹介しよう。（※この記事はシーズン1のネタバレを含みますのでご注意ください）
モーフィッド・クラーク（ガラドリエル役）＆サム・ヘイゼルダイン（オーク族の長アダル役）
――サム、あなたは今シーズンからアダル役をシーズン1で演じたジョゼフ・マウルから引き継ぐ形でキャストに加わりましたね。J・R・R・トールキンの壮大な世界に足を踏み入れたご感想は？
サム：このような素晴らしい作品に参加できて嬉しいです。ほかのキャストたちも温かく迎え入れてくれました。
―― 一方のモーフィッドは、シーズン1で視聴者に新鮮なガラドリエルを披露しましたね。同シーズン終盤で彼女が下した選択は、ガラドリエルに対する私たちの認識を再び変えました。あなたがこのキャラクターを形作るために学んでいる教訓はどのようなものですか？
モーフィッド：人生を変えるような過ちを経験するキャラクターを演じるのは本当に面白かったです。彼女は自分が何をしたかを認めなければなりません。それはとてつもなく辛いことである上に、世界全体にも影響を及ぼすようなものです。中つ国全体が彼女の選択によって影響を受けるんです。彼女自身もシーズン1とシーズン2の間で永遠に変わってしまいます。そんな役を演じるのはとにかくエキサイティングでした。
――お二人のキャラクターはどちらも、新たにお披露目されたサウロンとの間に複雑な過去があります。ついに目覚めたこの脅威は、シーズン2の両キャラクターにどのような影響を与えるのでしょう？
サム：深刻なPTSDに陥ることになると思います。ガラドリエルだけでなく、中つ国全体、みんなにとって存続の危機なんです。だから控えめに言っても、とても落胆しています。サウロンが戻ってきたことを受けて、私たちはすぐにでも行動を起こさないといけません。
モーフィッド：私が心強く思うのは、サウロンに対抗する最大の武器は、サウロンを倒し、世界が安全で穏やかで優しくなれるという「希望」だということです。これは、私たちが生きていく上でも大切なものだと思います。
サム：そうですね。トールキンの作品にはその要素がたくさんあって、人間性について描かれていると思います。誰もが善と悪の面を持っていて、それにどう対処するかを選ぶんです。
――シーズン1で視聴者たちはアダルの残忍さを目の当たりにしましたが、シーズン2を通しての彼の変化をどう表現しますか？ また、彼の弱点は何だと思いますか？
サム：具体的には言えませんが、彼の弱点が何であれ、それによって彼は何千年も前にサウロンやモルゴスとある種の取引をする選択をすることになりました。そして彼はサウロンに騙され、約束のものを手に入れることができなかったために、成人となる前から不幸なキャラクターだった、と推測できるでしょうね。彼が今幸せなのは確かです。
――モーフィッド、ガラドリエルとして自分が造らせた三つの指輪の一つ、ネンヤを初めて身に着けた時、その指輪が持つ力を感じましたか？
モーフィッド：初めて身に着けるのはとてもエキサイティングでした。撮影現場で白い手袋をはめた人から渡されたネンヤは、とても美しい指輪でした。指輪が中つ国を永遠に変化させると分かっていますが、エルフたちはそれがどんな形で起こるのかをまだ知らないんです。だから大きなリスクがありますよね。そしてまた、世界を変える力を持つほど美しく情熱的なものを作り出したということが、とてもエルフらしいです。私はその考えが大好きなんです。
サム：（隣のモーフィッドに向かって）ネンヤは、数ある指輪の中で文句なしに最高だと言える？
モーフィッド：そうね。ネンヤという名前も好きなの。
サム：ある日、仕事に向かう車の中でネンヤについて書かれた本を読んでいたら、そこでは一章まるまるネンヤとその癒しの力について書かれていたんだ。素晴らしかったよ。
――本作はまさに魔法のような作品ですが、撮影現場で自分が子どもに戻ったような感覚に陥ったりすることはあるんでしょうか？
サム：そうですね。（モーフィッドに向かって）君がホビットの本を読んだのは9歳ぐらいの頃だって言ってたっけ？ 私も同じくらいの年齢の時に夢中になっていたと思うんだ。
モーフィッド：年をとって成長し、多くのことを学んでいく一方でとても悲しいのは、シニカルになるリスクがあることです。皮肉屋では何も得られません。誠実さと信念があるこの作品の世界が好きなんです。そして、物事がより良くなることを願う力、不可能に思えるような脅威にもかかわらず、より良いものを想像し続ける力は、本当に美しいと思います。
『ロード・オブ・ザ・リング：力の指輪』シーズン2最終話（第8話）はAmazon Prime Video（アマゾンプライム）にて10月3日（木）16：00より配信開始。
（海外ドラマNAVI）
Photo:『ロード・オブ・ザ・リング：力の指輪』©Amazon MGM Studios
