2015年から“ミステリーの女王”ことアガサ・クリスティーの小説を次々と映像化している英BBCが新たに贈る「ゼロ時間へ」ドラマ版。その放送日が決まるとともに、予告編＆ファーストルック画像も届いている。
ハネムーンで新旧妻が一緒に
クリスティーが1944年に発表した「ゼロ時間へ」は、犯人が殺人の計画を策定する時間から始まり、犯行の瞬間（ゼロ時間）へとさかのぼっていくという独特な叙述法が特徴の作品だ。
ドラマ版『Towards Zero（原題）』の舞台は1936年のイングランド。イギリステニス界のスター選手であるネヴィル・ストレンジは、スキャンダラスな離婚劇を繰り広げた後、その当の相手である元妻オードリーと一緒に、二人が子ども時代を過ごした懐かしい場所であり、ネヴィルの叔母であるトレリシアン夫人が暮らすガルズポイントで夏を過ごすという、まさかの決断を下す。元妻オードリーとの間に片付いていない件があるだけでなく、ネヴィルが再婚した相手のケイまでもが同地を訪れたことで、当事者たちの緊張感は最高潮に達する。彼らに加えて、長患いをしているトレリシアン夫人のコンパニオンや謎めいた紳士の従者、追放されたことを恨むいとこ、一家を支えてきた弁護士、好奇心の強い孤児、フランス人の詐欺師なども加わる中で、間もなく殺人事件が発生し…。新たな殺人が起きる前に犯人を見つけることはできるのか？
未亡人トレリシアン夫人役にアンジェリカ・ヒューストン（『アダムス・ファミリー』シリーズ）、テニス選手のネヴィル・ストレンジ役にオリヴァー・ジャクソン＝コーエン（『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス』）、ネヴィルの前妻オードリー役にエラ・リリー・ハイランド（『フィフティーン・ラブ～天才プレーヤーの告発』）、ネヴィルの現妻ケイ役にミミ・キーン（『セックス・エデュケーション』）、トーマス・ロイド役にジャック・ファーシング（『アガサ・クリスティー ABC殺人事件』）、メリイ・アルディン役にアンジャナ・ワサン（『キリング・イヴ／Killing Eve』）、トリーヴス役にクラーク・ピータース（『アガサ・クリスティー トミーとタペンス －2人で探偵を－』）、リーチ警部役にマシュー・リス（『ジ・アメリカンズ』）が起用された。
そのほかには役柄は不明だが、ジャッキー・クルーン（『ブラウン神父』）、グレース・ドハーティ（『コール・ザ・ミッドワイフ ロンドン助産婦物語』）、ハリル・ガルビア（『レアの7つの人生』）、アダム・ヒューギル（『刑事シンクレア シャーウッドの事件』）も出演する。
先に届いた約30秒の予告編は、「どんな殺人にも、その殺しの種が蒔かれた瞬間がある。その瞬間こそが“ゼロ時間”だ」という言葉からスタート。その後、テニス選手のネヴィル・ストレンジに、彼と結婚したばかりのケイが「私たちのハネムーンをあなたの元妻（オードリー）と一緒に過ごすの？」と不満そうに言う様子や、ネヴィルの元妻オードリー、ネヴィルの叔母であるトレリシアン夫人といった登場人物を見ることができる。
その後に到着した2分近い予告編は、本編のワンシーンを切り取ったものと思われる内容。元弁護士でトレシリアン夫人の長年の友人であるトリーヴスの語りからスタート。ネヴィルが離婚した元妻オードリーと新妻ケイの双方を同行したことから叔母であるトレリシアン夫人に警告されたり、3人以外の登場人物もどんどん不穏な雰囲気に巻き込まれていったりといった様子が映し出されている。
脚色を担当するのは、『リッパー・ストリート』『World on Fire』のレイチェル・ベネット。アガサ・クリスティーを主人公にしたテレビ映画『アガサとイシュタルの呪い』のサム・イェーツが監督を務める。
全3話の『Towards Zero』は英BBCにて3月2日（日）より放送。（海外ドラマNAVI）
参考元：英BBC、英Radio Times
