米CWにて2024年後半に放送見込みのシーズン4をもって終了することが決定した『スーパーマン&ロイス』。その背景には新たなスーパーマン映画の存在があるようだ。米TV Lineが伝えている。
もう一つのスーパーマン作品が障害に?
過去10年以上にわたってDCコミックスの実写化に力を入れ、数々のヒットシリーズを生み出してきたCW。昨シーズン2番目に視聴された『スーパーマン&ロイス』もその一つだが、その功績にもかかわらず昨年11月に打ち切りが決定した。それを招いたのはワーナー・ブラザースであると、CWのエンターテインメント部門の責任者であるブラッド・シュワルツが述べている。
ジェームズ・ガンとピーター・サフランがワーナー・ブラザースのもとで進めている新たなDCユニバース。その目玉作品が2025年7月全米公開予定の『Superman: Legacy(原題)』で、スーパーマン/クラーク・ケント役にデヴィッド・コレンスウェット(『ザ・ポリティシャン』)、ロイス・レーン役にレイチェル・ブロズナハン(『マーベラス・ミセス・メイゼル』)、レックス・ルーサー役にニコラス・ホルト(『THE GREAT ~エカチェリーナの時々真実の物語~』)が決まっている。同作の撮影が間もなく始まる予定だが、「彼らは市場においてスーパーマン作品でかち合いたくないんです」とシュワルツは米The Wrapに話した。
しかし、かつてシュワルツは打ち切りについて別の理由を示していた。彼は昨年5月、DCのスーパーヒーロードラマの数々は「長い間CWの顔だった」とした上で、「我々はこれらの番組を愛してきたが、将来を見据えて、この放送局をより大きく、収益性の高いものにしようとしている今、率直に言ってそれらは線形的に機能していない」と、特殊効果が多いこともあって制作費が高いこうした作品は経済的に見合っていないと説明していたのだ。
シュワルツはその際に続けて「『スーパーマン&ロイス』は放送でとてもうまくいっているし、配信でも良かったけれど、コストが高く利益をもたらしていない。それに我々は過去シーズンの権利を持っていない。多くの人にこの作品のことを知ってもらうにはライブラリーが必要だが、それは(CWではなく)Maxにある」と、権利面での複雑さや予算についても言及していた。同作は実際にファイナルとなるシーズン4へと更新した際、大幅な経費削減に見舞われ、レギュラーキャストと脚本スタッフが減ることとなった。
人気シリーズを打ち切る理由は一つとは限らないが、シュワルツの発言の変化は気になるところ。もしも彼が今回話したように、映画とドラマで同じキャラクターの物語を同時進行させたくないというのが新たなDCユニバースの方針なのであれば、どちらに力を入れていくのだろうか。(海外ドラマNAVI)
参考元:米TV Line
Photo:『スーパーマン&ロイス』SUPERMAN & LOIS and all related pre-existing characters and elements TM and © DC. Superman & Lois series and all related new characters and elements TM and © 2022 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.