様々な事情から作品を去っていくキャラクターたち。キャストが問題を起こしたり、新たな作品に参加することになったり、脚本家がストーリーのために殺してしまったり…開始当初にいたキャラクターをファイナルシーズンで見ることの方が稀といえるかもしれない。大抵は愛すべきキャラクターが去ることを惜しむ声があがるものだが、中にはもっと早くに離れるべきだったという声があがることも。ここではそんな、もっと早く降板させるべきだったキャラクター5選をご紹介。(Colliderより)
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もっと早く降板させるべきだった海外ドラマのキャラクター
アンディ・バーナード『ジ・オフィス』
2005年から2013年にかけて放送されたコメディ『ジ・オフィス』でエド・ヘルムズが演じたアンディ・バーナード。2006年のシーズン3で初登場した。爆発的な癇癪や怒りを制御できない問題を抱えるアンディは笑いを誘い、メインキャストに定着すると2013年のファイナルシーズンまで出演を続けた。
シーズン7で降板したスティーヴ・カレル演じるマイケル・スコットの穴を埋める立ち位置になったアンディ。マイケルの後を引き継ぐのは簡単ではないが、アンディは適任ではなかったと言わざるを得ず、マイケルの代わりにアンディが早く降板していたらどうなっていただろうと考えてしまう。
キム・バウアー『24 TWENTY FOUR』
2001年から放送され、日本でも社会現象を巻き起こしたクライムドラマ『24』。テロや政治的衝突など物議を醸す繊細なトピックに切り込んでみせた大人気シリーズには数々の個性的なキャラクターが登場したが、中にはそこまで世界的に愛されることのなかったキャラクターもいた。その一人といえるのがキーファー・サザーランド演じる主人公ジャック・バウアーの娘キムだ。
エリシャ・カスバート演じるキムはシーズン1で様々な困難に直面することになるが、シーズン2、シーズン3と回を重ねるごとにこれでもかというほど、さらなる試練を経験することに。時に唐突すぎる展開に、無理やり感を感じさせることもあった。シーズン3以降は、レギュラーではなくゲスト出演という形で姿を見せることになるキムだが、これは賢明な判断といえそう。
ライリー・フィン『バフィー~恋する十字架~』
1997年から2003年にかけて放送されたファンタジー・アクションに、シーズン4から登場したマーク・ブルカス演じるライリー・フィン。サラ・ミシェル・ゲラー演じる主人公バフィー・アン・サマーズのロマンスの相手の中でライリーは一番良い相手とも言えるが、カリスマ性や刺激が物足りず、視聴者にとってそこまで興味がわかないキャラクターだったともいえる。
彼が視聴者を長く魅了することができないと悟った脚本家たちは、シーズン5でスパイスを足そうとするが、それが失敗。最終的に降板することになった。あまりにも淡白なライリーは1年半という出演期間でも長すぎたと思われる結果になってしまった。
ラムジー・ボルトン&ユーロン・グレイジョイ『ゲーム・オブ・スローンズ』
2011年から2019年にかけて放送され、世界を席巻した超大作『ゲーム・オブ・スローンズ』では圧倒的な数のキャラクターが登場しては去って行ったが、その中で長すぎたと思われているのがイヴァン・リオン演じるラムジーとピルー・アスベック演じるユーロンだ。
シーズン4まで物語を盛り上げてきたヴィラン、ジョフリーの死によって混沌としている中、新たに登場した二人はとても自然に作品に溶け込み順調な滑り出しをみせたが、脚本家がジョフリーを超える悪役を作り出そうと必死になりすぎてしまったために、誤った方向に進んでいってしまった。より邪悪に…と演出されたために、憎めない嫌われ役ではなく、憎むべき嫌われ役になってしまったのだ。ジョフリーの卑劣さには、ある意味根拠や動機があり、視聴者も感情移入の余地があったのに対し、二人の卑劣さはただただ行き過ぎたもので、間抜けに見えることもあり残念な結果に。
少佐『MANIFEST/マニフェスト』
2018年に放送開始し、世界中に熱狂的なファンをもつSFミステリー『MANIFEST/マニフェスト』。今年6月に二部構成のファイナルシーズンが解禁され、惜しまれつつも幕を下ろした本作は、謎の失踪を遂げた飛行機の乗客たちを追い“Callings/呼びかけ”と呼ばれる謎めいた危険なビジョンを見るようになった生存者たちの物語で視聴者を魅了してきた。5年間に渡って、愛すべきキャラクターの死が何度もファンの心を砕いてきた。もしエリザベス・マーヴェル演じる少尉にも劇的なエンディングが早く用意されていれば、もっと魅力的なキャラクターとして印象に残り続けたかもしれない。
乗客を誘拐する首謀者でその正体や動機について秘密が多く、謎めくキャラクターとして視聴者が注目していた少尉。多くのファンが、彼女こそ乗客が望む答えを握っているヴィランだと踏んでいたが、明らかになった答えは大したことがないもので、がっかりしたと言わざるを得ない。ともすればシリーズ史に残る名悪役になりえたかもしれないだけに残念だ。
(海外ドラマNAVI)
Photo:『ゲーム・オブ・スローンズ』©2012 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO and all related programs are the property of Home Box Office, Inc.