基になった映画より人気な海外ドラマ5選

配信で海外ドラマを楽しめるようになってから、毎月続々と発表されている新作。完全オリジナルもあれば、ベストセラー小説や漫画を原作にしたものもあるが、映画のシリーズ化も例が多い。キャストやビジュアルに大規模な予算をかけて製作された映画をシリーズ化するとなると、クオリティが劣るのではという心配の声もあがりそうだが、時間の縛りなくキャラクターやストーリーを深堀して発展させられるという強みがあり、意外にも映画より優れた作品になることも。ここでは映画を基に製作された海外ドラマの中から、映画より高い人気を獲得した海外ドラマ5選をご紹介。

コンプラぎりぎり!?現代では不適切に感じる海外ドラマ【5選】

数々の新作ドラマが世に放たれていく中、ふと過去に人気を呼んだシリーズに目を向けてみると、よく放送できたなと思ってしまう際どい作品も意外に多いもの。 今回は、アメリカの投稿サイト「Reddit」ユーザーの声を集めたColliderの記事を基に、現代では不適切で物議を醸しそうな海外ドラマ5選をご紹介。今...

基になった映画より人気な海外ドラマ

『FARGO／ファーゴ』

2014年から始まったアンソロジーシリーズ『FARGO／ファーゴ』。1996年に公開されアカデミー賞2部門を受賞したコーエン兄弟監督作『ファーゴ』を基にしたブラックコメディは、誕生以来、批評家と視聴者から高い評価を獲得している。

各シーズン、時代と場所が異なり、例えばシーズン1の舞台は2000年代初期のミネソタとサウスダコタだったのに対し、シーズン4は1950年代のカンザスシティだった。アンソロジーゆえにキャストの入れ替わりが可能で、毎度豪華な顔ぶれが揃っている。これまでに出演したキャストはマーティン・フリーマン、ビリー・ボブ・ソーントン、キルステン・ダンスト、ジェシー・プレモンス、ユアン・マクレガー、クリス・ロックなど。コーエン兄弟の世界観を引き継いだシリーズに出演したいと望むスターが後を絶えない。クリエイターのノア・ホーリーは映画『エイリアン』に基づく新シリーズに着手している。

『スノーピアサー』

2013年に公開されアカデミー賞を受賞した同名映画を原作とするシリーズ。米TNTで2020年のパンデミック初期に解禁され、現時点ではシーズン3まで配信されておりシーズン4への更新も決定している。

映画で描かれたストーリーの前が舞台で、2026年に終末期を迎えたこの世界を描く。第2次氷河期に突入し、人類の大半が死滅した世界で生き残った人々はスノーピアサーという地球を周回し続ける列車に乗り込むことに。映画のみどころであった階級間の緊張感がシリーズではより色濃く描かれ、より多くの登場人物によってさらに深堀できる余力も備えている。

『コブラ会』

1984年に公開された愛すべき80年代映画『ベスト・キッド』をシリーズにした『コブラ会』。YouTubeで解禁された後、Netflixで配信されサプライズヒットを記録。すでにシーズン4までがNetflixにて配信中でシーズン5の製作も決定している。

映画第一作のメインキャラクター、ラルフ・マッチオ演じるダニエル・ラルーソーとウィリアム・ザブカ演じるジョニー・ローレンスがシリーズの主人公としてカムバック！　50代になった二人が揃って姿を見せるというだけでファンの胸を熱くさせる。

大人の男になったダニエルとジョニーはロサンゼルスに住んでいて、別々の人生を送っていたが空手道場を開くことになり、再び関わるように。かつてライバル関係にあった二人の対立や友情だけでなく、カラテキッド新世代の物語も展開。シンプル・イズ・ベストとはまさに『コブラ会』のことで、これまでにも慣れ親しんだ家族や友情のコメディドラマでありながらしっかりと心を鷲掴みにされる。映画のファンはもちろん、シリーズから見ても十分に楽しめるのがミラクルヒットの理由。

『ベイツ・モーテル』

2013年から2017年にかけて放送された『ベイツ・モーテル』はアルフレッド・ヒッチコックの傑作ホラー『サイコ』を題材にしたシリーズ。前日譚という位置づけで映画史に残る殺人鬼ノーマン・ベイツとその母ノーマがオレゴン州の小さな町にあるモーテルを購入するまでを描く。

精神状態が急速に悪化し始めたノーマンと、そんな彼が周りに害を及ぼさないように守る方法を必死に見つけようとするノーマをフレディ・ハイモアとヴェラ・ファーミガが好演。不朽の名作のリメイクやリブートは難しく、1998年に公開されたガス・ヴァン・サント監督、ヴィンス・ヴォーン主演のリメイクのように酷評されることもあるが、シリーズとして丁寧に物語を紡いだ本作は高評価を獲得した。

『ハンニバル』

2013年から2015年にかけて放送された大人気サスペンス『ハンニバル』。大物俳優アンソニー・ホプキンスが演じたハンニバル・レクターを北欧の至宝マッツ・ミケルセンが演じ新たな魅力を開花させた。

映画もトマス・ハリス原作小説を実写化したもので『羊たちの沈黙』や『ハンニバル』などが公開されたが、シリーズ版はこうした物語を再構築したもの。権利の関係で『羊たちの沈黙』の引用は難しかったという事情から、大部分は『レッド・ドラゴン』に基づいている。ヒュー・ダンシー演じるウィル・グレアムとマッツ・ミケルセン演じるハンニバル・レクター医師のいたちごっこがみどころ。3シーズンで終了してしまったが、世界中に根強いファンを獲得し、復活を望む声も絶えない。

（海外ドラマNAVI）

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