『となりのサインフェルド』が復活?食い違うキャスト同士の見解

懐かしのドラマ『となりのサインフェルド』復活の可能性が報じられる中、キャストたちの証言は食い違っている。米Varietyなど複数のメディアが伝えた。

言い出しっぺはジェリー、でもエレインは知らない?

米NBCにて1989年から1998年まで放送され、一世を風靡したシットコム『となりのサインフェルド』。そのクリエイターと主役を兼任したジェリー・サインフェルドが、今月上旬にボストンで立ったスタンダップコメディの舞台で同作復活の可能性をほのめかしたことが、大きな話題を集めることに。

「エンディングをどうにかするため、あることが起きようとしている。まだ実際に起きてはいないけど」とボストンの観客に向けて話し、歓声を浴びたジェリー。共同クリエイターで製作総指揮も務めたラリー・デヴィッドの名前を出して、「みんなが考えていることを僕とラリーはずっと考えてきた。だからそのうち分かるよ」と話した。なお、ジェリーは2018年に「(同作の復活は)可能だ」とも述べている

一方、同作でサインフェルドの元カノのエレインを演じたジュリア・ルイス=ドレイファスは、英Guardian紙の取材の中でその件に聞かれ、「ええ、昨晩(ニュースを)見たわ。でも、彼が何のことを話してるのかさっぱり分からない」と話しており、かつての共演者は何も知らされていないようだ。

ジェリー・サインフェルドが自身をモデルにした役を演じ、ジョージ(ジェイソン・アレクサンダー)とエレインとクレイマー(マイケル・リチャーズ)という3人の友人たちと過ごす日常を描いた『となりのサインフェルド』。9シーズン続いた同作のフィナーレは、ジェリーとエレイン、ジョージ、クレイマーの4人が逮捕されて刑務所に入るという驚きの展開で幕を下ろしていた。本国アメリカでは当時7600万人以上がリアルタイムで視聴し、史上最も視聴されたドラマの一つに。エミー賞で作品賞を含めて10冠。ジュリアも7年連続で助演女優賞にノミネートされ、1996年に満を持して受賞を果たしている。

ジュリアはかつて米Rolling Stone誌の取材で、人気を博した作品の終了に対応することの難しさについて話していた。「プロジェクトが終了するのは何度経験しても私には堪える。それが映画やTV番組の真実。自分が信じているプロジェクトに熱心に取り組んでいる時は集中力と仲間意識がとても強く表れるけれど、サーカスが街を離れる時(作品が終わる時)はものすごく大きな変化よ。すごく悲しい気持ちになるの。“私のバディはどこに行ってしまったの? 友達はどこ?”って」と、長年携わった作品から離れる寂しさを明かしている。

今回ジェリーがほのめかした復活の可能性について主要キャストのジュリアは何も知らないという答えだったが、だからといってジェリー以外のオリジナルキャストが関わらないとは限らない。企画が初期段階であり、クリエイター同士で話し合っているだけとも考えられる。

最近では懐かしのドラマが新たな形で蘇ることも珍しくない。『フレンズ』は『フレンズ:ザ・リユニオン』という同窓会形式の番組でキャストの再会が実現。『ビバリーヒルズ高校白書/青春白書』は主要キャストのパロディバージョンの疑似ドキュメンタリー『ビバリーヒルズ再会白書』を製作。『ザット'70sショー』はかつてのメインキャラクターたちの息子・娘を新たな主要人物に据えた『ザット'90s ショー』として蘇った。果たしてジェリーが考えている『となりのサインフェルド』の復活はどのようなものなのか、続報を待ちたい。(海外ドラマNAVI)

参考元:米Variety

★『となりのサインフェルド』を今すぐ視聴する★