『グッド・ドクター』好きが次に見るべき海外ドラマ5選

2013年に韓国で放送された『グッド・ドクター』を基にしたアメリカ版リメイク『グッド・ドクター 名医の条件』は、米ABCにてシーズン6まで放送されている大ヒット医療ドラマ。

自閉症でサヴァン症候群ながらも、周囲との関わりを通して少しずつ成長していく主人公ショーンの姿に感動した人も多いだろう。そんな『グッド・ドクター』ファンにおすすめしたい、感動的な医療ドラマや気分の良くなる海外ドラマを、米Screen Rantが紹介しているので、そのうち5作品を紹介しよう。

『グッド・ドクター』好きが次に見るべきドラマ

『思うままの世界』


イスラエルのシットコム『On The Spectrum』をリメイクした本作は、自閉症スペクトラムの20代の若者ジャック、ハリソン、ヴァイオレットの日常を描く。彼らは共同生活をしながら、就職、仕事、友情、恋、それぞれが抱える困難と闘っている。家族、ヘルパー、そして時にはお互いの助けを借りて、時には挫折を経験しながらも独り立ちを目指し、人生において勝利を収めていく。

同情を誘うお涙頂戴のストーリーに頼るのではなく、この番組の主人公たちは、大人になることへの葛藤に自分なりの方法で対処する自立した個人として、人間味豊かに描かれている。『グッド・ドクター』とは、自閉症スペクトラムのある人が主人公という共通点を持ち、さらに軽快で心地良く見られる作品になっている。

『グッド・サム 外科医親子のパワーゲーム』


『One Tree Hill』『シカゴ P.D.』のソフィア・ブッシュと『ハリー・ポッター』シリーズのジェイソン・アイザックス主演で、父と娘の攻防の日々を描いた医療ドラマ。

高名な心臓外科医のグリフの娘サムは父との確執を抱えていた。ある日グリフは院内で撃たれ昏睡状態に陥る。父の跡を継ぎサムが外科部長に就任するが、数カ月突如グリフの意識が回復する。上下関係が逆転した2人は、医者として父娘として対立を深め葛藤していく。

本作にも、『グッド・ドクター』と同様に主人公の仕事上の責任と個人的な信念とが対立する瞬間が描かれる。

『ベイツ・モーテル』


名匠アルフレッド・ヒッチコック監督の傑作サスペンス『サイコ』の前日譚。映画史に残る猟奇殺人鬼ノーマン・ベイツの誕生秘話をフレディ・ハイモアが熱演。

フレディの演じるノーマンは、『グッド・ドクター』のショーンとはかけ離れている。しかし、この二人のキャラクターは、ソフトな面を持っていること、また周囲から誤解されていると感じている点などが共通しており、それはフレディのドラマチックな演技力によって見事に引き出されている。

『グッド・ドクター』でフレディにハマった人は、ほかのフレディ出演作を見るなら『ベイツ・モーテル』は良いスタートになるだろう。

『The Knick/ザ・ニック』


スティーブン・ソダーバーグ監督による時代劇医療ドラマ。20世紀初頭のニューヨークの病院で、ある天才外科医が医療・倫理・人種関係の限界を超える様を描く。

クライヴ・オーウェン演じるジョン・サッカリー医師は、外科医長としてニューヨークのニッカーボクサー病院(別名『ニック』)を運営し、スタッフに対する人種差別的攻撃、そして彼自身の依存症との闘いに立ち向かう。

『グッド・ドクター』よりも比較的ダークなトーンの本作は、『グレイズ・アナトミー』以降の時代によくあるメロドラマから離れ、医療ドラマに芸術的な繊細さを加えている。サッカレー医師は、表面的には“善良”ではないように見えるかもしれないが、患者やスタッフに対する彼の配慮は、依然として彼を“グレー”なキャラクターとして際立たせている。

『テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく』


アメリカンフットボールのコーチが、ひょんなことからイギリスのサッカーチームを率いることになり、弱小チームをなんとか勝たせようと奮闘する様子を描く。いつも陽気で楽観的な主人公テッド・ラッソが、新しい国での新しい役割を模索するうちに、周囲の人々の人生を変えていく、ハートウォーミングなコメディドラマ。本作は、重い作品を見る気分ではない人にとって、元気を与えてくれる完璧なチョイスと言えるだろう。

フレディが演じる『グッド・ドクター』のショーンは、ジェイソン・サダイキスが演じるテッドほど露骨に陽気ではないかもしれないが、どちらのキャラクターも思いがけない形で他人の人生にポジティブな変化を与えていく。ジャンルやテーマの違いにかかわらず、このような番組は殺伐とした時代に希望を与えるだろう。

(海外ドラマNAVI)