『神の雫/Drops of God』製作総指揮にインタビュー「山下智久は日本で一番の役者」

山下智久が海外ドラマ初主演を務めるHuluオリジナル『神の雫/Drops of God』がついに9月15日(金)よりHuluで独占配信がスタートする。それに先駆けて、本作の製作総指揮を務めたクラウス・ジマーマンを直撃! 見どころや製作&撮影時の裏話などについて語ってもらった。

【インタビュー】『神の雫/Drops of God』製作総指揮クラウス・ジマーマン

――まず、原作漫画「神の雫」(講談社)を知ったきっかけを教えてください。

原作漫画を初めて読んだのは、2012年頃。シリーズが始まった直後ですね。フランスでも大ヒットしたのですが、ワインを題材にしている漫画自体が珍しいので、とても興味をそそられました。

読んだときは、まさか日本人がワインに関する漫画を描くなんて! と非常に驚きました。同時に、映像化するのは難しそうな作品だという印象も抱きましたね。それから時が経ち、約5年前にTVシリーズを制作するべく、講談社にアプローチをかけ始めました。

これまでも、国際的な合同作品に携わってきましたが、大きなチャレンジとして本作のプロジェクトを始動させました。というのも、日本とフランスの合同作品は初めてだったのです。また、本作は“味覚”など五感に訴える描写がありますが、難しいだろうと思いつつ挑戦したい想いが芽生えました。

さらにTVシリーズにリメイクするにあたって、「原作のもつスピリットに忠実である」ことを重要視しました。原作へのリスペクトがあるので、まったく違うものを作りたくはありませんでした。

『神の雫/Drops of God』

――原作と違う点というと、主人公・神咲雫は本作ではフランス人女性のカミーユに変更されていますね。国籍・性別を変更した理由とその意図を教えてください。

まず国籍を変更したのは、日本とフランスの合同作品として広げていきたかったからです。元々は、二人の男性を主人公にする設定で進めていました。一人は日本人男性、もう一人はフランス人男性といったものです。

男性から女性に性別を変えるアイデアは、実は製作が進んだ段階で生まれました。キャスティングが始まる直前でしたね。

ワイン業界は、これまで男性社会でした。しかし、近年では少しずつ女性も増えはじめました。そこで、二人の主人公のうち一人を女性にしたら面白いんじゃないか? という話になったのです。このアイデアを原作者の亜樹直先生に相談したところ、お二人も姉弟のユニットなこともあり面白いと受けて入れてくれました。

『神の雫/Drops of God』

――もう一人の主人公・遠峰一青を演じるのは山下智久さんですが、彼をキャスティングした決め手は何でしょう。

遠峰一青役はオーディションで決定しました。オーディションで披露してくれた山下さん演じる遠峰一青は、まさに我々の求めているキャラクター像そのもの。説得力のある演技を魅せてくれました。

――撮影現場ではいかがでしたか? 山下さんに関するエピソードがあれば教えてください。

非常にプロフェッショナルな印象を抱きました。演技の提案をたくさんしてくれましたね。本作の撮影では、ワインというテーマを映像でどう見せるかが、いつも議論の焦点でした。その際、彼はいつも遠峰一青として完璧な深みをもたらす提案をしてくれたのです。

また撮影中、キャラクターに近づくためにワインのことをよく勉強しており、撮影が終わるころには、誰よりもワインについて詳しくなっていましたね。完璧を求めるためには何でもしてくれる、役者として理想的な人です。彼の年齢層のなかでは、日本人で一番の素晴らしい役者だと思います。

『神の雫/Drops of God』

――制作にあたって、こだわったことや難しかったことは何ですか?

とにかく、ワインについて正確である努力しました。間違った情報を伝えるわけにはいきませんので、何人もの専門家からアドバイスを受けました。同時に、普遍的な作品にしたい想いもあったので、ワインに関心が低い人にとっても面白いと思ってもらえる構成を意識しました。そのバランスが重要であり、難しくもありましたね。

もう一つ難しかったのは、日本とフランス二つの文化・言語の扱いです。こちらに関しても、間違った表現はしたくなかった。「フランス人が考える日本」ではなく、正しい「日本」を視聴者に見せたかったのです。スタッフ・キャストともに日本人が多いので、アドバイスを受けながら作り上げていきました。

――2021年8月に撮影がスタートしたそうですが、まさにコロナ禍真っ只中。国際的な作品ということもあり、困難なことも多かったのではないでしょうか。

おっしゃる通り、非常に難しかったですね。パンデミックの影響で、海外渡航者が日本に入国できない時期がありました。また、葡萄の収穫シーンもあるのですが、収穫時期が短いので、このタイミングを調整するのも大変でした。しかし、各地素晴らしいロケーションを撮影できたので、非常に美しい仕上がりになりましたよ。

――本作は欧米ではすでに配信中で、批評家にも非常に高く評価されています。成功の要因はなんだったと言えるでしょうか。

まず、オリジナリティがありユニークであること。近年、ドラマ作品が飽和気味ですが、ワインと家族をテーマにしている本作は唯一無二だと思います。

また、暖色系の色合いを意識的に使っているのですが、そういったところから知的さ・美しさが表現できているのではないでしょうか。一方で、ストーリーは緊張感が漂い、ドラマ性がある。そんな対比もユニークに感じてもらえると思います。

『神の雫/Drops of God』

――最後に、日本の視聴者に向けてメッセージをお願いします。

本作は全8話で、一気見すると8時間ほどです。一番の見どころは最終回なのですが、ネタバレになってしまうので詳しくは伏せますね。ぜひ、全話通して視聴することをおすすめします。

Huluオリジナル『神の雫/Drops of God』は9月15日(金)よりHuluで独占配信スタート。(海外ドラマNAVI)

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Photo:Huluオリジナル『神の雫/Drops of God』2023年9月15日(金)Huluで独占配信スタート