『ダウントン・アビー』がシーズン6で終了した理由

20世紀初頭の英国を舞台に、貴族とその使用人たちの複雑な人間模様を描いて大ヒットした英ITVの人気シリーズ『ダウントン・アビー』。放送終了後もファンの熱が冷めることはなく、2本の映画が製作されたこのシリーズは、なぜ6シーズンで幕を下ろすことになったのだろうか。CBR.comhが伝えた。

製作側とキャストの事情…

『ダウントン・アビー』は、2010年末に英国で放送スタート。2015年まで6シーズン続いた。多くのファンがシリーズ存続を願ったが、残念ながら全52話でピリオドが打たれた。

クリエイターのジュリアン・フェロウズは無理に続けるよりも好調なうちに番組を終わらせたい、という思いを公にしており、彼にとっては想定内の終局だったはずだが、実際には製作費高騰の影響も受けていたという。節約に努めては『ダウントン・アビー』の質を維持することは難しく、高貴さを楽しむこともできないはずであり、自然な形で終わりに向かっていったようだ。

また、出演者にも事情があった。先代グランサム伯爵未亡人バイオレット・クローリー役のマギー・スミスは、シーズン6放送当時で80歳を超えており、これ以上続けることは難しいと降板する意思を明らかにしていた。マシュー・クローリー役のダン・スティーヴンスのようにすでに退場しているメインキャラクターはいたが、製作側にはマギー・スミスなしでシリーズを続けることは難しいという考えもあったとみられる。

なお、本シリーズをきっかけに大ブレイクしたダンは“何が自分を満足させるか?”と考えた際に、俳優として新しいジャンルや、演じたことのないキャラクターに挑みたいという気持ちが強く降板を決意したと語っている。

TVシリーズ終了後は映画化の企画が進行し、2019年には劇場版1作目が、2022年には続編となる『ダウントン・アビー/新たなる時代へ』が公開された。

『ダウントン・アビー』オリジナルシリーズ、映画版はU-NEXTにて配信中。(海外ドラマNAVI)

Photo:『ダウントン・アビー/新たなる時代へ』(C)JW/Famous