『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』リチャード・ベルザーが78歳で永眠。キャスト追悼

現在シーズン24が本国アメリカで放送されている長寿ドラマ『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』にシーズン1からシーズン17までジョン・マンチ役で出演していたリチャード・ベルザーが亡くなった。78歳だった。突然の訃報に、共演者たちも追悼のコメントを発表している。米Deadlineなどが報じた。

ベンソン、ステイブラー、フィンも反応

シニカルでウィットの効いた切り返しとジョークが得意なニューヨーク警察のマンチを演じたリチャードについて、彼の友人で『サタデー・ナイト・ライブ』(以下『SNL』)をはじめとしたコメディ作品で知られる俳優のラレイン・ニューマンが今月19日にSNSで報告した。「リチャード・ベルザーが亡くなったと聞いて、とても悲しい。彼のことが大好きだった。彼は、私が『SNL』に出演するためにニューヨークへ移り住んだ当初にできた友人の一人で、毎週シープスヘッド・ベイにロブスターを食べにディナーに出かけたものだ。これまで出会った中でも最も面白い人の一人で、群衆の前で抜群の才能を発揮していた。親愛なる友よ、どうか安らかに」

リチャードのツイートを受けて、『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』共演者たちもコメントを発表。オリビア・ベンソン役のマリスカ・ハージティは、「さようなら、私の親愛なる友人。あなたが持つ唯一無二の光と、このおかしな世界に対する変わった考え方が恋しくなるわ。あなたを知り、慕い、何年も肩を並べて一緒に仕事ができたことを幸せに思う。あなたを迎えることができて天使たちはラッキーね。あなたが彼らを笑わせている声がもう聴こえるわ。あなたのことを永遠に愛してる」と述べた。

エリオット・ステイブラー役のクリストファー・メロー二は、リチャードの頬にキスしている写真を添えて、「さよなら、友よ。愛してる」とツイート。

リチャード演じるマンチの相棒だったオダフィン・“フィン”・チュツォーラ役で、2日前の17日にはマリスカも出席してくれたセレモニーでハリウッドのウォーク・オブ・フェイムにその名を刻んたばかりのアイス・Tは、作中のマンチとフィンのツーショットを投稿し、以下のようにコメントした。「天国から地獄に落ちたような感じだ。人生で最も素晴らしい週を過ごした後、友人を亡くしたという知らせで目が覚めた。リチャードがいなくなった…。くそ! だが、みんなに一つ覚えておいてほしい。もし人生を楽しんでいるなら、めいっぱい楽しむんだ。いつかは辛いことが起きるものだからね。寂しくなるよ」

1944年にコネチカット州で生まれたリチャードは、ニューヨークに移住してスタンダップ・コメディアンとして活動を開始、1970年代に『SNL』の前座コメディアンを務めた。その後、俳優業もスタートさせ、映画『フェーム』や『喝采の陰で』『スカーフェイス』に出演。ケーブルテレビ番組『Hot Properties(原題)』の司会者を務めていた際、そこでレスラーのハルク・ホーガンにデモンストレーションで首を絞められた時に失神、転倒したことでも知られる(リチャードはレスラーを訴えるものちに和解)。そんなリチャードは『ホミサイド/殺人捜査課』のジョン・マンチ刑事役に抜擢された。このドラマは1993年のスーパーボウルの後に放映され、1998年まで米NBCで放映された。のちに『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』でもマンチを演じることになったリチャードは、『X-ファイル』と『THE WIRE/ザ・ワイヤー』にも同役でゲスト出演している。

『LAW & ORDER』シリーズのクリエイターであるディック・ウルフは、以下のようなコメントを発表した。「リチャード・ベルザーのジョン・マンチ刑事は、テレビ界を象徴するキャラクターの一人です。私は『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』と『ホミサイド/殺人捜査課』のクロスオーバーで初めてリチャードと仕事をし、彼のキャラクターをとても気に入ったので、(『ホミサイド』の製作総指揮者である)トム・フォンタナに、マンチを『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』のオリジナルキャラクターの一人にしたいと伝えました。リチャードは私たちの人生にユーモアと喜びをもたらし、とてもプロフェッショナルでした。私たちの誰もが彼を恋しく思うでしょう」

『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』HuluAmazon Prime Videoなどで配信中。(海外ドラマNAVI)

参考元:米Deadline